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*斑目と恵子 【投稿日 2006/01/26】 **[[カテゴリー-斑目せつねえ>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/48.html]] 管理人注:タイトルはつけさせていただきました。管理に必要なもので・・・。 1 斑目、会社にて仕事中。わりとまじめにやっている。カレンダーは土曜日を示している。 時刻はそろそろ5時になろうかというところ。社長らしき人が斑目の肩を軽く叩く。 「じゃあ斑目くん、今日はお疲れ様でした」 「あ、はい」 2 (扉絵) 3 土曜日の定時上がり。会社の都合で残業は無しだという事は事前にわかっている。 帰りつつ、今日のこれからの予定を考えている。 「あー」 (つったって特に予定は無いしなー) (昨日発売の新作エロゲ「つよすぎ」は既に新宿で購入済みだし) (帰って早速やるのもいいけど) (腹も減ったから一度部室に行って、誰かいたらメシでも誘うか) という事を横顔で語りつつ、斑目の足は自然に現視研部室に向かう。 空もそろそろ暗くなろうかという頃合。途中で缶コーヒーを買う。 4 部室棟を見ると、現視研部室に明かりがついている。(お、誰かいるじゃん) 部室棟に入り、部室の扉をノックし、反応も待たずに扉を開ける。 「ガチャ」 5 扉を開けたすぐ目の前の人物と向かい合わせになる。 「あ、えーと、斑目さん」 「……えーと、笹原妹」 恵子の顔を見るには大分下を向かなければならない。その顔には笑顔と青筋マークが浮かんだ。 「きみねぇ、人の名前くらいちゃんと言いなさい# アニキの付録じゃないんだから」 「……それより何でケーコさんが一人で部室にいるのかその方が気になるんですが」 6 部室には他に誰もいない。恵子も帰り支度を整え、ちょうど部室から出て行こうとした所のようだ。 「いやそれがさぁ、今日アニキの所に泊まらして貰おうかと思ったんだけど  さっきいきなりメールが来て『今日は何も言わずに帰ってくれ』だってさ!  ったく、オギさんとよろしくやってるんだろうけど、失礼しちゃうわよね!」 (オギさん?)と手書き文字で呆ける斑目。 恵子にもそれなりに思う所があったようで、呼び方にも変化がある。 「………っほっほー、そうかー、笹原がなー いやー、そうかそうか」  内心動揺しながら缶コーヒーを口につける斑目。 「まぁ、アタシの布団使ったら殺すとは言ってあるけど」「ぶっ」吹き出す斑目。 「………そこで何でアンタが動揺するの?」 「いやまぁその」口をぬぐう斑目。 (ふーん………ほぅ)ジト目で何やら思う風の恵子。 7 「……まぁいいや、何もしないで帰るのもくやしいし、  せっかくだからメシでも食って帰ろっかな!」 「おぉ? そ、そうか……」 (恵子、上目遣いで「じっ」)(え?) 「斑目先輩!おごって!」(にぱ!) 「はあ!? な、何で俺が!?」 「だって先輩は後輩にメシとかおごるもんなんでしょー?」 「あ、いや、それは一般的にはそうだけど」恵子に見つめられて動揺する斑目 「それにアニキの事でちょっと話したい事もあるし」 「え、笹原の事で?」 「まぁいいじゃない、居酒屋でいいから、安月給なんでしょ?」  ばんばん背中を叩きながらはっきりと言う恵子。 8 「じゃ、行こ!」 とっとと歩き始める恵子。恵子の背中を見守るしか無い斑目。仕方なく恵子の後を付いて行く。 場面転換、チェーンの居酒屋 9 「かんぱーい!」 「……乾杯」 (おかしい、なぜ俺はこんな所にいる。) (いや確かに部室にいる誰かとメシでも食いに行こうと思った通りにはなった) (春日部さんがいればいいなーと思ったのも事実だ) (しかし、なぜ俺はこんな所にいる。) 「ぷはーっ」 無限ループに陥っている斑目をよそに、向かいに座った恵子は中ジョッキの半分を一気に飲んでいる。 「んもー、きみ本当に暗いね! せっかく女の子とサシで飲んでるんだから  もう少し楽しそうにしなさいよ! これだからオタクは!」 「ははは……」力なく笑う斑目「そう言えば笹原の事だとか」話題を変えてみる。 10 「そーなのよ! あのアニキ、アタシの事差し置いて彼女なんか作っちゃって!」 「しかも相手があの筆頭よ!」「全くオタク同士よくお似合いだわ!」 言葉は悪いが口元は例のスイカ口だ。 「はいはいそれでそれで」 「あんなサルアニキに彼女なんてできるのかなーなんて思ってたけどねー」 「そういう自分はどうなのよ」 「え?」 「見たところ合宿でも誰とも話をしようとは見えなかったが?  前に海に行った時のヤツは?」 「うわなつかしー、よくあんなヤツの事覚えてるね!  あんなヤツあの後から一切連絡取ってないよ!」  うんざりしたように話す恵子。 11 「……てゆーかァ、あれから受験とかあって、誰とも付き合ってないし……」 「ほぉ……」 「あー、アタシもアニキみたいなメロメロの恋愛してみたい!」 「……それは無いものねだりじゃないか?」 「うわームカツク、そんな時に女の子にお世辞の1つでも言えないの?」 「彼女ならともかく、後輩の妹じゃなぁ……」 「フン」 「コーサカ狙ってたのはどーしたんだよ?」意地悪そうに聞く斑目 「ちょーマジムカつくー」「とっくに諦めたよ」「で、そーゆーアンタは?」 「えっ」簡単に動揺する斑目 12 「…………」 「あー、ひょっとして先輩もオギさん狙いだったとか?」 「ないないそれはない」手刀ぶんぶん 「じゃあ実は大野先輩狙いだったとか」 「それもないない」 「じゃ誰なのよー」 (もう一人は)(お前さんから見ても眼中無しか) 「いやいや、オタクの道を極めるのに彼女なんざに  うつつを抜かしている時間は無いのですよ」 「……寂しい青春だねぇ」(うるせー)なんか親密な感じ 13 ザワザワザワザワ、騒がしい店内 (やっぱ欲しいものに金惜しんじゃいけないよなー!) (そーだよねー、アンタわかってんじゃーん) 二人も酔いが回っている 「……ねぇ、アタシがなんでアニキの事『サル』って呼んでるか知ってる?」 「……は?」「んー、そう言えば別に笹原、猿顔じゃないよなぁ……」 本気で考える斑目。「……なんで?」ビールを飲みながら聞く斑目。 「あのさー」「アニキがオナニーしてるとこ見ちゃったんだよね」 (ブッ!!) 14 「アニキが高校の頃だったんだけどさ」「そんでそれ以来サル」 「あ、これはアニキに言わないでよ、殺されるからね!」「きゃはは」 (ごほっごほっ)むせる斑目さん。「へ、へー」(妹ってこえー) 「しっかしあのコーサカさんもアニキと同類なのかー」「くそー」 「ねーオナニーと女ってどっちがいーのよ!」「そんなに同人誌っていいの!?」 目が据わっている恵子。動揺する斑目さん。 「えっ」「いや……」「その……」「…………」 15 「…………ドーテー?」(ぐさ) 「へー!」「そーなんだー!」思いっきり笑顔の恵子、「あは……」爆笑の用意をするが、 斑目が本気でへこんでいるのを見る、「はー……」「「いや」「その……」「すいません……」 「いいですよ」「本当の事ですから」マジへこみの斑目さん。気まずい恵子。 16 なんか黙りこくってしまう二人。 「……そろそろ出よっか」「あ?ああ……そうだな」 「悪いですけど……本当にお金持ってないんで」「ご馳走になります」 目も合わせずに立ちながら言う恵子。「まぁ……そういう事だったからな」 財布の札を勘定する斑目。 (毎度ありがとうございましたー!)店を出る二人。 17 「ありゃ、もうこんな時間」時計を見る恵子。 「笹原んち……は荻上さんだっけか」「多分ね」「自宅に帰るのか?」「もう終電無いよ」 「へ?」「じゃあどうすんの?」 「泊めて」「はぁ!?」(2倍角) 「いーじゃん、家近いんでしょ?明日休みでしょ?一人暮らしでしょ?」 「ばっ」「だっ」「おま」 18 「なに動揺してんだか、後輩の妹なんだから先輩として面倒見るくらいの事しなさいよー」 「後輩の妹なんか襲おうたって襲えないでしょ?」 「………………」(確かに) 「じゃセンパイ、お邪魔しますよ」 率先して歩き出す恵子 斑目のアパート到着 19 「おー、オタクの部屋だー」 「ま、適当に坐って」 「にしても散らかってるねー」「アニキの部屋と似てるようでなんか全然違う感じー」 「うわこれ全部エロゲ?」 以前持ち回り部室をした時はそれなりの覚悟をして臨んだが、今回は全くの不意打ち。 エロゲやエロ同人誌を漁ってキャーキャー騒いでいる恵子から目をそらして椅子に坐り、 固まっている斑目。 20  しばらくはしゃいでいた恵子だったが、不意に静かになり、斑目を見つめる。 「……何だよ、もう飽きたってか?」 「シャワー借りるね!」「ぶっ!」 「やーだ変な事考えてないでよー」「アニキの部屋に泊まる準備はしてあるんだから」 「じゃ借りまーす」返事も待たずに風呂場に向かい、扉を閉める恵子。 斑目さん憔悴しきってます。 21 風呂場からシャワーの音が聞こえる。斑目さん顔真っ赤。 ふと机の引出しにしまってあった「最後の砦」に気づく。あわてて引出しから取り出し、 本棚の裏にしまう。 22 引き続きシャワーの音が部屋に響く。斑目さん赤面しっぱなし。 椅子に座ったまま、見慣れた部屋のあっちこっちに目を泳がせて固まっている。 本棚の裏側をチラッと見て、再び固まる。シャワーの音が響く。 つづく!(本当に) 但し展開は考えてない(本当に)
*斑目と恵子・続き 【投稿日 2006/01/28】 **[[カテゴリー-斑目せつねえ>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/48.html]] 管理人注:タイトルはつけさせていただきました。管理に必要なもので・・・。 1 「上がったよー」恵子は上下ジャージだ 「お、出たか」斑目さん掃除中、とは言ってもゴミをゴミ袋に入れて 床の本を積んで寝るスペースを確保する程度 「……この部屋に女の子入った事ないんだろうね」 「……まぁ、そうですね……」 2 扉 3 「あーさっぱりした」「ビールかなんか無い?」斑目のベッドの上に座る 「……そもそもあなた未成年じゃありませんでしたっけ?」一応つっこむ斑目 「いーじゃん別にー」「お酒無いの?」 「生憎準備しておりませんで」 「アニキと言いアンタと言い、オタクって酒飲まないの?」「ったく、アタシが泊まった男の部屋なんか みんな普通に準備してあるよー」 「……そーゆーものなのか?」 「まぁ女に酒飲ませて落とすのは基本だしねー」 「…………経験が豊富なよーで」 4 「えー」「まーねー!」「これでも経験はチョー積んでますよー!」 「……どんな経験だよ?」             ・ 「んー」「まー」指折り数えて「んーでも 20本くらいかなー」 (本?…………)数秒悩む斑目さん。ようやく何を数えたのか気づく。(!!) また憔悴する斑目さん。恵子気にせず 「まーでも勢いでみんなで ってのも入れているから」「それ抜かすと10ちょいかなー」 机につっぷして伸びる斑目。「あ、やっぱこーゆー話苦手?」「アニキとおんなじだわ」「アハハ」 最早何も言う気力の無い斑目。 5 「先輩もシャワー使ったら?」「え?」 「『え』じゃなくて、どっちにしろ着替えるんでしょ」「だったらタバコくさいの流したら?」 確かに居酒屋にいたせいでタバコ臭い。汗もだいぶかいた。冷や汗だが。 「……んーそーだな」「じゃ使うか」 「まごゆっくり、マンガでも読ませて貰いますよー」 脱衣所でYシャツを脱ぐ斑目。 6 シャワーを浴びる斑目。 (まーしっかし)(本当に笹原と同じ家庭で育ったとは思えんよな) (手ー出すっつったって)(あんなのに手ー出せねーよな) (昔春日部さん、友達に染められたって言ってたけど)(どんなんと付き合えばあーなれるんだ?) (ま いいか)(今夜だけ泊めてやって)(朝には丁重に追い出して)(エロゲすっか) 7 パジャマに着替える斑目。下を向きながら部屋に戻る。 「はいお待っとさ」「よりによってねーさんかよ」(1.5倍角) 「はい?」顔を上げる 8 「最後の砦」を見ながら椅子にあぐらで座る恵子。斑目の方を向いてムスッとした表情。 「あっ………」巻田君総受け本を見たオギー並みのショック顔 9 「あ――――――――――――っ!!!!!!!」夜の住宅街に響く斑目の悲鳴。 「ったくよー」恵子の口元 10 「人にはコーサカさんの事言っときながら」「自分はコレかよ」「マジチョーウケるんだけど」 斑目を見ながら皮肉に笑う恵子。もう硬直して心臓バクバク汗ダラダラの斑目。 「お、お前!」「どっからそれを!!」 「女の勘」「つーかそんなにアセるほどヤバいモンなの?」 「カマかけよーとしたのに、かける前にそんな白状されると拍子抜けなんですけどー」 11 (ぱくぱく)もう固まるしかない斑目さん。恵子は斑目を気にせず写真を見る。 「……何かムカつくなー」「こいつまでねーさんかよ……」 「……はい?」「……こいつまでって?」(まさか俺以外にも?) 「……いや、ね」 12 「みんなにねーさんの事聞いてみたんだけど」「アニキやオギさんや大野さんや」 「他の男性陣含めて」「コーサカさんは当然として」「みんなベタ誉め」 「ほお……」(まーそりゃね) 「アタシだってそりゃ頼れると思ってるけど」「コーサカさんの事もあるし」「ちょっと嫉妬?みたいな?」 「うわ勝手だ」 「んでアンタまでとはねー」「チョーウケるんだけど」 13 「何ならアタシから言ってあげようか?」「はい?」 「いやねーさんにさ」「するな―――――っ!!」 「はいはいからかって悪かったよ」「見なかった事にするからさ」 写真を机の上に置く恵子。もうなんか興味なさげな感じ。 「……………………」写真を見て何やら考え込む風の恵子。突然ニヤリと笑う。 『……ね――斑目――』 14 ハッと恵子を見る斑目。恵子口元を歪ませながら斑目に近づく。 『最近コーサカが構ってくれなくてさー』『寂しいんだよねー』 うわこいつ 春日部さんの口真似を。 『浮気しちゃおっかなー』『斑目とだったらさー』 斑目に抱きついて胸を当てる恵子。大きいわけではないが、確実に感触がある。 15 『……してもいいよ』妖絶な顔で誘う恵子。 一瞬咲の輪郭が頭をよぎる。何度も妄想した顔。 斑目さんキレそうになり、恵子を両手で突き飛ばす。 「うわ!」床に尻餅をつく恵子 「あ!」「す すまん!」我に帰り謝る斑目。 16 「…………ふ――――……」床に座ってため息をつく恵子。 それを見る斑目、気まずそうな恵子 ……おもむろに「帰る!」 「へ?」「本当にお邪魔しました」「え、だって時間が……」 「彼氏はいないけどオトコがいないわけじゃないしィー」「呼び出せば車出してくれるのくらいいるしィー」 「…………」「気にしてんのか?」 「べーつにィー!」「なんとなくでーすゥー!」 17 「ま、人間いろいろあるからさ」「気にしねぇから気にすんなよ」「泊まってけ」 「…………」 「俺は床でいいからさ」布団を敷こうとする斑目。ベッドの上に移動する恵子。 18 「じゃ電気消すぞー」恵子に背を向ける斑目。パチン。電気が消える。 その瞬間、斑目の肩を掴んでベッドに引き倒す恵子。 「うわ!!」ばすん。仰向けにベッドに倒れる斑目。目の上には逆さの恵子の顔が。 「何をするだァー!!」ついついオタワードが出てしまう悲しい性。 (するだぁ?)一瞬引っかかる恵子「……いやね」 19 「アタシが襲っちゃう事にしたよ」「斑目さんを」 「…………はァ!?」「ななな何で!?」 「……まァ……」「酔った勢いって事で、ね……」 「それにアタシの知ってる範囲では」「童貞捨てるといろいろ楽になれるらしいし」 「アンタとだったらさー」「……してもいいよ?」 20 (…………!!)(うわー!うわー!)(…………っこ!)(これなんてエロゲ?) 恵子の顔がだんだん近づいて、斑目の唇を塞ぐ。 (!!) ベッドの上に仰向けになった斑目、その頭の上方に座った恵子のキス。 21 ジャージを脱ぐ恵子、パジャマを脱がされる斑目。まぁ一応イメージシーンって事で 雑多なカットの挿入。基本的に濃いトーンに潰れてエロっぽい絵が描かれている。 最終コマはトーン張ってない。チュンチュン書いておくか。 22 ベッドで上半身起きて裸の斑目さん。下半身は毛布の中。恵子はベッドの横で 後ろ姿で服を着ている、ほとんど着終わっている。 (うわ――――!)(やっちゃった――――!)(笹原妹と――――!) 汗ダラダラの横顔斑目さんの後方で普通に服を着ている恵子。 「んじゃ」「お邪魔しました」玄関から出る恵子 「は……はは…………」固まって見送る斑目 「あ、そーだ」「3つだけ忠告と言うか、お話を」玄関で後姿で話す恵子 「はい?」 「1つめ、昨夜のは半分は演技だから、まぁ初めてにしては合格ラインだけど」 「2つめ、ねーさんのことはとっとと忘れなさい」 23 ここで半分振り返る 「3つめ、間違ってもアタシに惚れないように」「初体験相手に勘違いすんなよ」 バタン 扉が閉まる 固まっている斑目、いそいそとトランクスとパジャマを着て立ち上がる 机の上の春日部さんの写真を一瞥してから、トイレに向かう トイレの中でも呆けている、出てパソコンの前に向かう 24 机の上のエロゲパッケージ「つよすぎ」を見て、封を開ける パソコンの電源を付ける。パソコンがうなりを上げる。 Windowsが起動する。エロい壁紙にエロい起動音。 パッケージを持ったまま固まる斑目。顔は半分しか見えないがにやけている?感じ 具体的に言うと3巻127ページ付近の笹顔で おわり

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