CDFI (Community Development Financial Institution)
貧困地域都市の衰退しつつある地域などの低開発地域を対象にして、コミュニティ発展のために活動している企業や
NPOなどに融資を行い,地域の商工業発展や雇用促進、住宅開発などを支援する金融機関である。
70年代にジョンソン政権が掲げた貧困撲滅(WaronPoverty)キャンペーンで政府の支援を受けて現在のCDFIは確立され、
80年代、90年代と徐々にその影響力の伸ばしていった。
1994年には政府のコミュニティ開発金融機関法(CommunityDevelopmentBankingand
Financial Institution Act)が制定され、
CDFIの財政支援のための基金であるCDFI Fundが財務省によって設立された。
また、1995年に改正されたコミュニティ再投資法(CommunityReinvestmentAct(CRA))は徐々にその意義を増し
コミュニティ投資の資産残高は徐々に伸びてきており、2002年の残高は140億ドルとなっている。
CDFIは以下の6つのカテゴリーに分類される。
- Community Development Banks,
未開発地域を対象に投資や融資を行い、経済的発展を支援する銀行 - Community Development Credit Unions,
低所得者やマイノリティが住むコミュニティにクレジットや金融サービスを提供している信用金庫。 - Community Development Loan Funds,
社会責任投資(SRI)を行う投資家の出資を受け、発展の遅れている都市や田舎の住宅や公的設備の建設を手がける非営利組織に融資を行うCDFIのひとつ。 - Community Development Venture Capital Funds,
低開発地域の開発に関連した会社の起業支援の為に不動産やスタートアップ資金を提供する、地域型のベンチャーキャピタル - Microenterprise Loan Funds,
零細企業に対して技術的な支援と融資を組み合わせて行う機関。
CommunityReinvestmentActとは?
1977年に制定された銀行に地域還元投融資を強制する法律。
10億ドル以上の資産を持つ銀行を対象に、地域発展に対してどのくらい貢献したかを毎年4段階
(Outstanding,Satisfactory,Needs
toImprove,SubstantialNon-Compliance)の格付けで評価し、
公表することを義務づけた法律である。
成績が悪い銀行に対して特に罰則規定はないが、住民が格付けが低い銀行への預金を控えることが起こりうるため、
結果的にこの法律は銀行に地域還元を促すインセンティブとなる。
1998年では98%の銀行がOutstanding,Satisfactoryに格付けされており、
多くの銀行が地域貢献を行っていることがわかる。
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