転校生

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dharmagedon1

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だれでも歓迎! 編集

転校生について


 転校生は異界から召喚されており、プレイヤーキャラクターとはロジックの異なる精神攻撃を持っています。

 強大な力を持つ転校生ですが、転校生には以下のような行動パターンがあるため、行動パターンさえ把握すれば、逃げることも倒すことも決して不可能ではありません。 転校生にとどめを刺したチームは3ポイントを得ることができます。

  • 転校生は2ターン目の最後に現れる。出現位置は完全なランダムである。

  • 転校生は出現と同時に、ランダムで「生徒会」と「番長グループ」の誰か一人を標的にすることを決め、宣言する。

  • 転校生の移動力は0~3マスだが、他キャラクターの存在に阻まれることはない。(ただし、特殊能力でバリケードなどを築かれていた場合は影響を受ける)

  • 転校生は「標的」 にした人物を、最大2ターン追いかけ、殺そうとする。

  • 「標的」 が通常攻撃範囲(周囲1マス) の外にいる場合、特殊能力を発動させる。

  • 標的が死んだ場合、もしくは2ターンかけて殺せなかった場合は、標的を変更する。 先の標的が「生徒会」 のキャラクターであった場合は「番長グループ」 のキャラクターを、逆に「番長グループ」 のキャラクターであった場合は「生徒会」 のキャラクターをランダムで標的とする。

  • 転校生は「標的」 にした人物以外を襲うことはないが、特殊能力は全体攻撃である。

 なお、転校生が「標的」 を殺した場合、標的ではないチーム側に、そのポイントが入ります。つまり、転校生が番長を殺した場合は、生徒会チームが3ポイントを得られるのです。 転校生をうまく利用したり、標的を追いかけてくる転校生を罠にはめて殺したりしてみて下さい。 生徒会長か番長が転校生を殺害できれば、5ポイントゲットすることができます。 転校生はゲームキーパーが機械的に操作します。

転校生プロフィール(文責/マコちさん )


名前:南崎 シンリ  性別:女性  武器:トーク
攻撃力:20  防御力:12   体力:15  精神力:10  レイヤー:20

 17歳の現役高校生で現役コスプレイヤー(バリバリ)。
 ある日イベント会場で入場待ちしているところを数学教師・長谷部によって希望崎学園へ転校生として召喚される(その経緯についてはシンリのSS参照のこと)。
 性格は基本的に天然で明るく無邪気。
 人懐っこく人当たりもよいが、いかんせん天然なために時折他人を傷つけてしまうことも。
 それが今回のダンゲロス・ハルマゲドンでは生徒や魔人への『攻撃』に繋がってしまう。
 ちなみに攻撃方法は名前の通り、人の心理をズバリとついてくる攻撃が多い。
 (悪気はなく、本人は遊び感覚で、殺伐とした命のやり取りをしているという自覚がない)
 見た目はいたって普通の女の子。 違うところと言えばものすごい巨乳なところか(Iカップ)
 特徴は赤いセルフレームのメガネとツインテール。 それとシンリが個人的に好きで集めている白猫がモチーフの服やアクセサリー類。 顔はキレイ系というより童顔な可愛い系。
 特に意識せず、癖なのかよく上目遣いなんかで話をしてしまう。
 ちなみに着用の可愛らしいマントは召喚された時にいつの間にか着いていた。


特殊能力紹介(能力効果設定/es 詳述文責/マコちさん )


注)転校生は特殊能力の発動率、成功率共に100%であり、次のターンでお休みすることもない。

その1『セーラー服と機関銃』
 ・ターンの最後に行動。 通常攻撃範囲(周囲1マス■)に誰もいない場合、精神0のキャラの体力を-3、精神1のキャラの体力を-2、精神2のキャラの体力を-1する全体攻撃を行う。 通常攻撃範囲に誰かいれば、そのキャラクターに対して単体通常攻撃を仕掛ける(複数体いる場合、ダイスで誰を攻撃するか決定する)。
 この攻撃の場合、シンリは特殊能力により攻撃前にセーラー服へ一瞬で衣装チェンジ☆
 (コスプレイヤーとしての能力をいかんなく発揮!)(シンリ・オリジナルセーラー服)
 そして持っていた機関銃で四方八方に攻撃をする。


その2『ロシアン紅茶』
 ・ターンの最初に行動。 精神下位3名(うち、番長G1名・生徒会2名とする)を指名しダイスロールを行う。 出た目と同じ番号のキャラ(3が出たら生徒会メンバーの精神が下から2番目のキャラクター)を必ず即死させる。 それ以外の2名のキャラクターに、体力と精神を+1する。
 この攻撃の場合、シンリは特殊能力により攻撃前にメイド服へ一瞬で衣装チェンジ☆
 (コスプレイヤーとしての能力をいかんなく発揮!)(シンリ・オリジナルメイド服)
 メイドになりきり、銀のトレイに乗せた紅茶を対象者に振舞う。
 しかし能力名の通り、トレイに乗っている紅茶のうち1つは死に至る程の壮絶なハズレ。


 以上、特殊能力は2種類ありますが、どちらが発動するかは毎ターンごとにダイスで決まります。

通常攻撃紹介(文責/マコちさん )


 武器名はその名も『トーク』。 オタクな話術で相手が全く興味のなさそうなことを延々と語って体力を削る。 1分間に12時間分のトークをすることが可能。


転校生SS(文責/マコちさん )


「ねえシンリ~今日はちゃんと小道具や会員証持ってきたでしょうね~!?」

「きょ、今日は大丈夫だよ! …三度目の正直って言うでしょ?」

「シンリの言うことはイマイチ信じられないのよねえ。 二回連続で忘れ物だもん」

「…ううう、ごめんなさいなの…」

 友達であり、コスプレの相方である純に言われてシンリはしょんぼりと肩をすぼめた。 確かに純の言うことには説得力があった。 一度目は大切な小道具を忘れ、二度目はコスの参加証を忘れた。 そんな自分の過去を思い出しながら、シンリはとりあえず参加証を確認するべくかばんの中から財布を取り出し、カード入れを覗く。

 …うん、確かに入ってる!

 ラミネート加工された立派な参加証。 それは間違いなくシンリの財布の中に入っていて。 シンリは今朝小道具を確認したことをもう一度頭の中でおさらいしながら、何も忘れ物がないことを改めて確かめると純へと愛らしい笑顔を向けた。

「うん、大丈夫だよ!今日はバッチリ、ダンゲロスコス出来る!」

「ほんと~??シンリは両性院様をするんだから、しっかり頑張ってよね!」

「うん、がんばるー!純ちゃんもアルパくんコス頑張ってね!合わせがたのしみ~♪」

 今日のイベントでは大型のダンゲロスコスの合わせがある。 今回は有名なコスプレイヤーや、撮影上手なカメコも参加するという話を聞いた。 それを考え、ふたりは思わずわくわくしながら入場待ちの行列で笑いあう。 

<今日はデジカメの充電が切れるぐらい写真を撮らなくちゃ!>

 そう思い、シンリはひとりで納得するように満面の笑顔でうん・うん、と頷いたのだった。
 元々シンリ自身もコスの世界ではそれなりに名が知れている。 今回の合わせでも中心的な存在になるだろう。 だからこそ他の人たちの足を引っ張らないようにしなければ。
 …と、そうやってシンリが自分の世界に浸っている時だった。 突然シンリの携帯電話が光を帯び、電話の着信を示し始める。

「あれ?電話…? しかも非通知…」

「えー気持ち悪いよー。 放っておけばー? もうすぐ入場列も動くしさあ」

 取り出した携帯電話を握り締めながら、シンリが訝しげな表情を浮かべていると、横から純も顔をひょっこりと出して携帯電話のディスプレイを覗き、不快な声をあげた。
 しかしシンリの携帯電話のバイブレーダーはそれ特有の振動音を発しながら、いつまでもその存在をアピールし続ける。 …どうしよう。 出るべきか、それとも純の言う通り放っておくべきなのか…シンリは散々迷った挙句、結局その電話に出ることにした。

…もしかしたら、家族が間違って非通知ボタンを押しちゃったのかもしれないし。

自分と同じくうっかりものの母のことだ。 ありえない話ではない。
シンリはそう思い、通話ボタンを押して「もしもし?」と一言告げた。 しかし返ってきた声はシンリの予想を上回るような…とても低く、黒い声。

『南崎…シンリくん、だね?』

「は、はあ?あの…どなたですか?」

『ハセベ、というモノなんだがね』

「は、せべ?」

…聞き覚えのない名前。 

 あるとしたら…そうだ、自身が深く執心しているダンゲロスのキャラクターではないか。 シンリは自分の考えに苦笑しながら、「すいません、存じ上げないのですが」 となるべく丁寧に返してそのまま電話を切ってしまおうと思った。 ちょうどシンリのニットセーターを純が引っ張り始めている。 入場の列が動き出した、ということだろう。
しかし電話の主は「ククク」と黒い笑い声を上げると楽しそうに告げる。 

『キミは自分の幸運を無駄にする気かね?』

 意味ありげな言葉。 

 …その話し方や雰囲気は本当にダンゲロスの長谷部のようだ。 

『シンリ、キミは非常に“この世界”を愛してくれているね。 私が感じた中でもトップクラスだよ、キミの“こちら”に対する愛情はね。 だから今回は…キミが選ばれたのだよ。 “この世界”を掻き乱してくれる存在としてね』

「掻き乱す…? この世界? いったいなんの話―――」

『―――来れば分かるよ、“こちら”にね』

 さあおいで、シンリ。 キミは選ばれた。 シンリ、キミがこの世界を崩壊に導いておくれ。 

 …シンリが覚えているのはその声を聞いたところまでだった。 

 ――――――…

「やあ、起きたかねシンリ。 心地はどうだい? 少し無理に連れてきたからね…体調が多少気になるところなのだが」

 瞼が重い。 ゆっくりとその重い瞼を開けると、眼前にはいやらしい笑みを浮かべた男が立っていた。 見覚えがあるはずなのに、何故だか記憶が曖昧だ。 この男は誰だったろう… シンリは眉間に皺を寄せながら必死になって記憶の糸を辿ったが、どうしても思い出せなかった。 するとそんなシンリの様子を楽しそうに見ていた男は含むように笑って言った。

「ここはね、『希望崎学園』 というんだ。 キミはここに…いや、私に呼ばれたのだよ」

「呼ばれた…シンリが…?どこから?いったい、なんのために…?」

 『希望崎学園』 『呼ばれた』…この単語たちもどこかで聞いた気がするが分からない。 シンリは混乱する頭を必死に回転させようとするが、眼前の男は必要以上のことを話すつもりはないらしく、「殆どのことがどうでもいいことだよ」 と軽く言い放つと、そのまま続けた。

「シンリ、キミは選ばれしモノだ。 この世界を崩壊に導くためのキーパーソンになる」

「この世界を…ほうかい…?」

「キミには既に備わっているよ、そのための力の全てがね。 キミは思うように動けばいい」

 楽しい、楽しいゲームの始まりさ。 そう告げた直後、男は楽しそうに笑って見せた。

「この世界を愛するモノがこの世界を崩壊に導く! なんて素晴らしいシナリオなんだ!」

 あっはっはっはっは! 高らかな笑い声がその場に響く。
 シンリはその笑い声を聞きながら自身の感覚が麻痺していくのを感じた。 正確には深く考える事をやめたと言った方が正しいのかもしれない。

 …そう、なんだ、どうでもいいことなんだ…シンリはこの世界を崩壊するために呼ばれた。だったら、その通りにすればいい。 きっと、それが正しいんだ。
 楽しい、楽しい、ゲームの始まり。
 シンリはただそのゲームのキャラクターになっただけのこと。
 そうこの男は教えてくれたじゃないか。 そう、これはただのゲーム―――

「ねえ…シンリはここで遊べばいいんだよね? それがシンリのすべきことなんだよね?」

 上目遣いに男を見つめながら、シンリは楽しそうに笑う。
 シンリの愛らしい瞳は男の邪悪な瞳と交差した。 直後、男がにやりと笑う。

「そうだよ、可愛いシンリ…キミはただ遊べばいいのさ。 キミの大好きなこの世界で思う存分遊べばいい。 それだけでみんなが楽しんでくれるんだ」

 今のシンリにとってはその言葉だけで十分だった。
 シンリのおぼろげな記憶も語っている。  この世界を愛している。 以前からここに来られたらどれだけ素晴らしいと思っていたかと。 そう、それはきっとゲームをするため。 ここで遊ぶためだったんだ。
 シンリは考えながらその場で楽しそうにくるりと回った。 そして小悪魔のように微笑む。

「あのね、シンリね、いろんなお洋服を着るのが好きなの。 途中でお着替えしてもいい?」

「ああ、いいさ。 今のシンリにはそれだけで特殊な力が生まれるからね」

「じゃあね、じゃあね、シンリの好きなお話をするのは?」

「ああ、好きにおし。 きっとシンリのお話は素晴らしい効果を生むはずさ」

 言いながら、男―――長谷部は心の中でどす黒い笑みを浮かべた。
 眼前の少女が無邪気に、この世界を滅ぼそうとしている事実が楽しくて仕方ないのだ。 それにしても、シンリをここへ呼ぶ際にある程度の記憶を飛ばす行為は正解だった。 おかげで自分の言葉だけを信じ、元々の感覚もあるのだろうがこの世界への順応も早い。 

 ―――さあ始まる、命を賭けたゲームが。 

 そしてそこへ何も知らないひとりの愛らしい少女が滅びを背負ってやってくる。 嗚呼、こんなに楽しいことはない。 ふたりは顔を見合わせて小さく笑った。 

 そうして…第一次ダンゲロス・ハルマゲドンの幕は開いた。 

 <完> 長くてごめーんよ!(byマコちさん)


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