ジャガイモ王国はじまりはじまりぃ。


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かにんNovel:

ええ( ̄□ ̄;)、殺しちゃった。


「誠人、卒論は終わったのかい?」
小津灰聖辰は、いつまでも頼りにならない次男坊の誠人に話しかけた。
「いや・・・、まだ。」
朝食の目玉焼きの黄身の部分を箸で突つきながら、誠人はのらりくらりと答えた。
「どんなテーマなんだぃ?」
「『口コミとマスメディアの広告効果について』だよ。」
「それは、『おばさんとスーパーの広告』についてって事かしら?」
脇から茶化すように口を挟んだのは母親の菜衣だった。
「おばさんの口コミって、怖そうだな、」聖辰が皮肉っぽく呟いた。
「ふふ、そうよ、殺人だってしちゃうんだから・・たとえばね・・・」

主婦A「あーら、Bさん、ごきげんよう。これまたそんなに急いでどちらへ?」
主婦B「ちょっと、Mさんち具合悪いっていうのよ。んで、午後の町内会の打ち合わせの資料取りに行かなくちゃ行けなくて。じゃぁねぇぇ~」
A「まぁ、大変ねおきをつけて~。」

C「あら、Aさん、こんにちはぁ~。Bさん慌ててどうしたの?」
A「それがね、Mさん具合悪くて家から出られないみたいなのよー。で、代りに書類取りに行ったそうよ。」
C「まぁあ、それは大変ね、、最近まで元気だったのに!」

D「来週のお茶会、幹事は確かKさんとMさんだったわよね・・」
C「あら、Mさん体あんまり調子良く無いみたいよ。家から一歩も出れないみたい。Bさんがわざわざ書類を届けに行っみたいだったわ。」
D「Bさんて、確か癌保険専門のセールスレディーだったわよね・・・」
C「ひぃ・・、癌保険・・・」

D「大変大変、Mさん、癌みたいよ。保険請求ってとこまでいってるみたいよ。」
E「なんて、急な・・ぅぅ・・」

E「Mさん最近見つかった癌の進みが速くて既に意識が無いみたいよ。で、明日みんなで行く事になったんだけど、・・・」
F(葬儀屋の妻)「じゃ、こっちも準備しておかなくちゃ。」

F「あなたぁー、Mさんちの奥さん危ないそうよ。それとなく様子みてきておいてね。あなたーー、聞いてる・・・・、あれええええええ?」
Mの旦那「どうも。うちの奴なら、ピンピンしてますが、・・。まぁ、死にそうだったのは流行病の風邪をひいた犬のゴンくらいかなー。でも、家内が急いで病院に行って注射打ったら元気になりましたわぃ。わっはっはは。」

「これ、たった、数時間の出来事よ。おばさんの口コミは早いんだから。そしていつの間にか、殺してるし。ふふふ」
茶目っ気たっぷりに話しながら菜衣は、急須にお湯を注いだ。
「そうだな、口コミは安上がりで早いけど、話しが変わる時があるからな。上手く利用しないと、売れる物も売れなくなるな。」
聖辰が、食後のコーヒーを飲みながら誠人の顔をみて笑った。
「やっぱ、確実に伝えるためには金かけた広告が必要って事か・・。」
「さぁな。そこは頑張って考えるんだな。とにかく早く食べて学校行きなさい。」
「そうよ、今年こそは卒業してね。来年も大学生なんて事になったら、ご近所に何言われるかわかったもんじゃないわ。」
「へへ。」

(そうだ、実験してみよう、、。
さっきのかあちゃんの話しだと、最初に出てきた第三者がどうにかなるんだから・・。
ターゲットは・・・タクにしよ。で、最初のスピーカーがリョウコ。へへ。)
通勤通学で混雑するホームで、不気味に一人、にやけながら立っていた。

リョウコは誠と同じサークルに所属する同級生である。
リョウコが殆ど毎日、昼前に学校に来ると学食に来ては仲間を見つけて噂話をするのが日課にしているのを、誠人は知っていた。
誠人はリョウコが来る時間を見計らって席に着いていた。
案の定、リョウコはAランチをもって、彼を見つけるとそそくさと彼の斜め前に座った。
「こんに。」屈託の無い笑顔で話しかけてきた。
「ぉぅ。」誠はうつむき加減で答えた。
「どうしたの?元気ないね~。」リョウコが覗き込むと、
「うん、・・・・・・最近な、タクと連絡取れなくてねー。」
「タクって?あー、なんかあの暗い男?サークルにもたまにしか来ないわよねー。
あんまり覚えてないけど、確か、a-boy系じゃなかったけ?」
「メイドカフェとかにはまって、俺からも借金したままだしさー・・サラ金に・・」と、
言葉を濁らせながらブツブツと呟いた。
「そう、大変ねー、ご利用は計画的に~~♪」
リョウコは他人事を面白がるようにあっけらかんと歌ってみせた。
「あら、ケイコ達来たわ。こっち、こっちーー。」
立ち上がって大きく手を振ってみんなを呼んだ。
たちまち、その場はいろんな話題でいわゆる何とかの井戸端会議と化した。
誠は自分のランチをさっさと食べ終え、さりげなく、その場を去っていった。

ふと空を見上げた時、ちょうど雲の合間から顔を出した太陽の光が眩しかった。
(さあてと、仕掛けは終わった。あとは、どう転がるかだな。数時間で話しは飛びそうだけど、2日くらい待ってみようかな。今日は帰ろうっと。)
誠人は、どうなるか楽しみだった。癌で死なないまでも、どうなるか・・。
どうにもならなかったら、それはそれでいいと思っていた。

ねね、知ってる?タク・・
ぇえええー?!

誠人は帰りにいつも行くパチンコ店にふらっと入ってみた。
平日の昼下がりは主婦やおじさんがぽつりポツリといるだけだった。
ポケットから5000円札を取り出しプリペードカードを買った。
一応店内のデーターロボを確認して、台を物色するとカードを差込み500円分玉を買った。でそうででない。いつものことだけど。もう500円、もう一回今度は1000円。
あっという間に5000円なくなった。
「くっそーー。」悔し紛れに台を拳でど突いた。
一瞬割れるかと冷やっとしたが、大丈夫だった。
今日は運が無いと見て席を立った。少し後ろ髪が引かれる思いで。
見知らぬ中年のおばさんがそこに座った。あっという間に大当りだった。
まぁ、良くある光景である。
悔しくて悔しくて彼は出口に向かう途中の景品カウンターの前で思わず口走っていた。
「くっそーー、あいつ殺してやる。」感情もろ出しの醜い顔だった。
もちろん例のおばさんを殺そうなんて微塵も思ってはいなかった。

そういえばさ-、誠人ってさ・・

ムシャクシャしながら帰り道、誠人は家の近くのコンビニに寄った。
そこには、近所に住む同じ大学の後輩のケンがアルバイトをしていた。
「いらっしゃいませぇ~。」
入口のウェルカムベルと共にケンの声が店内に響いた。
「あ、誠人さんこんにちは。」ケンが声をかけてきた。
「おう」誠人は軽く手を挙げて挨拶すると、
しばし雑誌を眺めた後、カップラーメンと菓子類をかごに入れレジへと向かった。
お決まりの挨拶とレジを済ませ、お釣を渡す段階になってケンが誠人に尋ねた。
「あのー、ヒロシさんとの事、本当なんですか?」
(しめしめ、噂は順調にひろがっているらしぃ・・。ここは、余計な事を言わんと、適当に、・・・)
「ああ」内心ほくそ笑みながらも、曖昧な作り笑いで答えた。
コンビニを出た後彼は、なんだか嬉しくて嬉しくて少し弾むような足取りで家に帰った。
辺りには夕焼け小焼け♪の曲が流れていた。

「さっみぃいいい。ぃ___」
昼間陽射しがある時の日向や暖房の効いた建物内は暖かいが、夕方日が沈むと一気に空気が冷たくなるこの季節、誰もいない家に帰るとまたさらに寒さが感じられた。
リビングの電気を点け、電気ポットのお湯をカップラーメンに注いだ。
出来上がる3分の間に、着替えを済ませ炬燵に電気を入れるも、当然まだ暖まってなく、カップラーメンを両手で抱えながら震えていた。
(そろそろいいかなー。)
残りの薬味を開けて立ち上る湯気をみながら、ふと何かを思い出した。
「あれ?・・・・・・あれ・・・・・・・ヒロシぃ?!」


誠人は慌てて炬燵からでると、玄関を飛び出し、コンビニに走った。

ピンポン,ピンポンピンポ~ン♪
「ぁ、ぁの、、ケン、ケンいますか?」
息を切らせながら、レジに居る女の子に尋ねた。
「ケンなら、さっき帰りましたよ。今日は5時までなんですよ。用事あったみたいで。」
「あのー、連絡先とか分かりますか?」
「・・・・・・こちらでは、お教えできかねますが。」
隣に居た店長らしき年配の男が答えた。
「そうですよ・・・ね。」
たいして急用でもなければ大事でもない。それ以上は何とも言えず、コンビニをでた。
辺りはすでに真っ暗だった。青藍色の冬の空には白金の星がきらきらと瞬いていた。
今頃わざわざ大学に行ったところで、誰が居るというわけでもないし、・・明日にすることにした。

「ただいまー。」力なく、玄関を入ると菜衣が帰ってきていた。
「お帰り。っていうか、どこいってたの、ラーメンもったいないでしょっ、」
「ああ・・・、あれ・・・」中身はちゃっかり菜衣が食べてしまっていた。
「腹へった。」
菜衣は冷凍の大きな肉まんを暖めて、熱いお茶を入れた。
「もうすぐ夕飯だから、それで我慢しときなさい。卒論終わったの?フラフラしてないで・・・・・」
話し半分に聞いて、さっさと食べ終わると自分の部屋に向かった。
が、何となく隣の聖辰の書斎へ足が向いた。
そこは、昔から変る事なくゆったりとした趣の空間だった。
オーディオのスイッチを入れると誠人には聴きなれない静かなクラシックが奏でられた。
部屋の真ん中に置かれたマッサージチェアに座ってみた。ひざ掛けもかけてみた。
マッサージを動かさなくても座り心地は抜群だった。
視線が低くなった時、ふと書棚の影に落ちている茶けた二つ折りの便箋らしきものが気になり、手を伸ばした。
「ゴホゴホっ、何々・・・?」
舞い上がる埃を手で払いながら、再び座り直し、徐に開いてみた。

^-^。
遠い昔から、我々は時空を超え、宇宙で生きる生物です。
ある時、我々の祖先は遥かなる時空を超えて
青く輝く星にたどり着きました。
その星の小さな島でバカンスを楽しんでいた時に
仲良くなった島の生物に、頼まれたそうです。
それは・・・。
いつか、彼らの文明が滅亡を迎えるだろう時、
彼らの築いてきた文明を保存するために全てを封印して欲しいと。
そして、1000年に一度、 封印を解き、
彼らが存在し優れた文明が栄えていた証しを
永遠に後世にへと 語り継がれるようにして欲しいと。

我々の祖先は、
その封印を解く鍵となるものに
妖しくも魅惑的に輝く石を分割したものにしたそうです。
その石には、決められた人しか使えないような
魔法をかけてあります。

そして今回は、すべての石の持ち主の中から
【J】の石を持つ者が最適だと
オッパイ水晶のお告げがありました。
今こそ長く深い眠りの封印を解き
シッタカ文明を次世代へ伝えるべく力をかしてください。

「ミレニアムの年の8回目の満月の夜に
アルファベットが刻まれし輝く石を全て集め、
南の島に隠れし宮殿に納めるがよい。」

ただし、残酷なことに、
この1000年に一度のチャンスを逃してしまうと、
未曾有の災いがこの星に降り懸るような
悪魔の呪文がかけてあるとも伝えられています。
全ては貴方の手にかかっています。

その暁には、そこに眠る宝が、
貴方の人生に巨万の富をもたらし、
現代に大きな恩恵を与えることを心からお祈りします。
__________________............(((((っ*・ェ・*)っ ニョロリ ニョ□リ
LuckyItem:Skin of mandarin orange
TroubleItem:Wave of heart

手書きで書かれたそれは、何かの下書きのようだった。
「・・・・・・・・・・なんだこりゃ・・・」


「おはよー、誠人」「おう。おはよう。ケンみなかったか?」「さぁー。」
その日、誠人は朝からケンを探しまわっていた。

大変、大変タクが・・・・・
それって、まさか誠人?
ヒィィィィxー。

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