SF百科図鑑

Terry Bisson "IN the Upper Room"

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2005年12月27日

Terry Bisson "IN the Upper Room"

短編集

--In the Upper Room, 1996. (Playboy, April, 1996.)
--There Are No Dead, 1994. (Omni, January, 1995.)
--The Edge of the Universe, 1996. (novelette) (Asimov's, August, 1996.) 既読
--The Joe Show, 1994. (Playboy, August, 1994.)
--macs, 1999. (F & SF, #578, October-November, 1999.) 既読
--Tell Them They are All Full of Shit and They Should Fuck Off, 1994. (Crank, #4, Autumn, 1994.)
--The Player, 1997. (short short) (F & SF, #556, October-November, 1997.)
--An Office Romance, 1997. (Playboy, February, 1997.)
--10:07:24, 1995. (short short) (Absolute Magnitude, #2, Winter, 1994 - Spring, 1995.)
--First Fire, 1998. (SF Age, #36, September, 1998.)
--Get Me to the Church on Time, 1998. (novella) (Asimov's, #269, May, 1998.) 既読
--Smoother, 1998. (short short) (F & SF, #569, January, 1999.)
--Incident at Oak Ridge, 1998. (novelette) (F & SF, #564, July, 1998.)
--Dead Man's Curve, 1994. (Asimov's, June, 1994.)
--He Loved Lucy, 2000. (Playboy, March, 2000.)
--Not This Virginia, 1999. (Southern Exposure, Summer, 1999.)

***

--There Are No Dead★★
チベットかどこかの川に見立てて水源めぐりごっこをしている3人の少年の話。冒頭とラストが同じ場面になっており技巧的な作品だが、よく意味がわからない。
--The Joe Show★★★
コンピュータネットワーク上の存在がテレビをのっとり、性的いたずらをする話。お笑い系。
--Tell Them They are All Full of Shit and They Should Fuck Off ★★
地球外生命との交信を試みる科学者と大統領のコント。
--The Player ★★
遠未来と思われる時代の天文学か何かの研究風景を描いたと思われる小品。たった3ページと短いのに(短いから)難しく、何が書いてあるのか、何度読んでもよくわからない。前々から思っていることだが、長編よりも短編のほうが読解するのは難しく、分析力、知能のフル活用を要求される度合いが(特にアイデア勝負のSFの場合には)大きいと思う。以前は短編を読むのが好きであったが、ここ最近長編ばかり読んでいたせいか、短編の読み方を忘れてしまい、以前なら面白いと絶賛していたであろう作品も面白いと思えないどころか、内容の把握すらおぼつかなくなってきた。やはり頭の体操には長編より短編のほうが向いているということを痛感したが、もう後の祭りだ。
--An Office Romance ★★
マイクロソフト社の同名ソフトをもじったらしきパソコンソフト<オフィス>をネット上で使用していた男がヴァーチャル上で知り合った女と恋をする話。凡作だろう。
--10:07:24 ★★
時間停止ネタのショートショート。
--First Fire ★★★
火が最初についてから経過した時間を計る計器を発明した男が、その計器を使って、人類が言葉や道具を使い始めるはるかな前から火を使っていたことを証明する話。
--Smoother ★★★
地球上のすべての地形を平均的にならしてしまうなぞの物体をめぐるショートショート。
--Incident at Oak Ridge ★★★
1990年代から第2次世界大戦中にタイムスリップした二人の男が元の時代に戻ろうとする話。戯曲になっている。
--Dead Man's Curve ★★★★
これは素直に面白い。死亡事故多発のカーブを特定の車で一定速度で走ると異次元世界に行けることがわかる。しかもそこには10年前に死んだ仲間がいた、という話。
--He Loved Lucy ★★★★
これも面白い。ネット上のAI人格が性的いたずら電話をかけてくる話。主人公の男はこの電話で妻と仕事を失い、最後にAIの女にも捨てられるというコメディ。
--Not This Virginia ★★★
ボケ老人の母親をドライブに連れて行き、いつもと違うルートを通ってみたら母親の言うとおり別の世界に着いてしまうという話。アイデアはいいがオチが弱いというより、オチがない。というかアイデアそのものがオチ。
***
最後の3つが比較的面白かったので、このアイデアだけを借用して、日本の設定に置き換えた小説を書いてみる。そのまま訳してもあまり面白がってもらえないと思うので、読んでいただくために精一杯の脚色をしたほうがいいし、作業自体もただ訳するよりも楽しいし、力もつく。
それと難解でわからなかったと書いたショートショート2つは、負けず嫌いの私にとってこのまま放置するのは悔しくて死にそうなので、訳してみるかも。


silvering at 16:03 │Comments(1)読書

この記事へのコメント

1. Posted by slg   2005年12月27日 21:33
In the Upper Room ★★★ オーソドックスなVRもの。様々なVR世界を体験させるサービスを余暇に受けた主人公が、その中で<バグ>となって様々な工作を行っている女性と出会う。この現実世界では既に死んでいる女性によって、VRのプログラムに様々な障害が生じる話。

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