SF百科図鑑 マイクル・ムアコック『グローリアーナ』


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2002年

2/1
「ダイヤモンドエイジ」「グローリアーナ」面白い! もう夢中。はまるっす。
まずは「ダイヤモンドエイジ」。ナノテクにもサイバーパンクにも飽き飽きしている私にとって、ジャンル的思考に拒絶反応を示し、自分の興味のあることを自分の好きなスタイルで書こうとするスティーヴンスンの方法論はすばらしい。前半部分は確かにナノテク的ディテール描写が、好きもの以外にはウザく感じられる気もするが、前作と違い、落ち着いた筆致、魅力的なキャラクター、スリリングなストーリー展開と、小説として格段によくできており、すぐに引き込まれてしまう。究極の教育用インタラクティヴ絵本をめぐる大人たちの虚々実々の駆け引きと、この本で成長していくネルの物語との対比が見事。SFM解説によると終盤この二つが絡み合っていくらしいが・・・。未来の疑似ヴィクトリア朝社会の「国家都市」上海という舞台設定がまた素晴しいし。「グリーンマーズ」なんかより100倍面白い。先が楽しみ。150ページ突破。

「グローリアーナ」もキャラクターがいい! 女王に劣情を抱くお抱え学者とか、とにかくどいつもこいつもスケベエなのがいい(笑)。勿体ぶった文体もはったりがきいているし、訳文も鮮やか。しかも、パラレルワールドから迷い込んだヒットラーとかが出てきたりと、さりげなくSFしているし(笑)。こっちはダイヤモンド読み終わってから読むけど。

2/2~3
(略)。(略)居酒屋~(略)~(略)宅にて。(略)の下ネタメイン(笑)。日曜は(略)のパソコンコレクションで、変な画像/音楽のコレクション鑑賞後、(略)ゲームプレイ。(略)がムーンウォーカー、ストリートファイターをコンプリートする。その後、(略)が作ったカレーを食し、夜8時ごろ辞する。(略)。
帰宅後、(略)推薦の2チャンネルを見る。昔のパソコン通信のBBSのような「無法地帯」ノリが受けているようだ。ただし掲示板の種類が桁違いに多い。取りあえずどこが面白いのかよくわからないので、勝手知ったるSFやラーメンの箇所をざっと閲覧。書き込みのレベルは相当低いが(笑)、まあそこが受けている理由なのだろう。周りのレベルが低いので安心していい加減なことを書き殴れる、それゆえすぐにスレッドが伸びて流行るという・・・。

2/4

(略)
「グローリアーナ」読み進む。船を難破させる話になってきた。「ダイヤモンド・・・」はハックワースが逮捕されて二重スパイ?にされる。どちらも書き込みが濃いため、少し油断するとストーリーが分からなくなるので注意。

2/7
「グローリアーナ」強烈。アラビアに買収?されたクワイアの策謀? 宮廷で殺人事件が!
これを機会に、ムアコック「コーネリアスカルテット」も読むぞ!

2/11
ムアコック「グローリアーナ」★★★★★
好き嫌い別にして、凄い作品だ。「ゴーメンガースト」3部作のスタイル(登場人物ごとの視点と綿密な心理描写に特徴がある)をとりながら、架空の王国アルピオンの女王グローリアーナが自己を発見するまでの宮廷政治絵巻を、多彩な悪漢たちの権謀術数をまじえて綿密に描き出す。とにかくどの人物も強烈で人間臭い。それでいて格調高い文体。更に読みどころは、城内に設けられた「後宮」の、まるで地獄のような強烈な描写。後半のモントファルコンによる虐殺シーンは凄まじい。ジョン・ディーやトルチャードといったマッドサイエンティスト的人物も彩りを添える。ラストのクワイア、モントファルコンそしてグローリアーナ3者の二転又三転の駆け引きが本編のクライマックス。そして、クワイアに犯されそうになりながら、遂に己を取り戻し、高らかに絶叫する女王の姿が、その頂点。最初から最後まで一点の破綻もなく紡ぎ上げた、ムアコック畢生の力業。決して分かりやすい作品ではなく、初心者に取っつきよいとはいいがたいが、2読、3読してこそその真の味わいが理解できる深みを持った、金字塔である。
しかし、この作品がオマージュとして捧げられた「ゴーメンガースト」三部作、やはり読まないわけにはいかなくなった。更に訳者指摘によると「マラキアタペストリ」も関係があるらしい。この機会に、ムアコック一気読みか? 当然コーネリアスカルテットも。ムアコック著作リスト集むべし!
受賞作を順番に読むのもいいが、たまにはこういう横断的な読み方も必要だ。特にファンタジー大賞に関しては蓄積が少なく、縦断的な読み方では真価が理解できない。
う~む、ムアコックいいなあ。はまりそうだ。