SF百科図鑑 アイザック・アシモフ『銀河帝国の興亡3』


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2001年

3/24
アシモフ「銀河3」前のよりは面白い。ミュールが第2ファウンデーションに敗れる前半は虚々実々の心理闘争劇。ただし、訳文がひどい。訳文さえまともなら更に楽しめるのだが・・・。

ドバイワールドカップデーでステイゴールドがシーマクラシック1着、トゥザヴィクトリ-がワールドカップ2着には驚いた。国内戦でははっきりいって一歩足りない印象の2頭というのが皮肉(この2頭はG1どころかG2でも勝ち切れず苦節の末やっと重賞をとったというところで似ている)。まあ、いずれもメンバーがやや手薄(ナンバー2、3級のみで最強クラスは出ていない)だったおかげもあると思うが。トゥザは脚質がナドアルシバのコースにあったということもあるだろう(他方、鼻を奪われたレギュラーメンバーは逃げて何ぼの馬だから、控える競馬では持ち味が生きないのは仕方がない)。ステイゴールドは既に終った馬という印象があっただけにびっくりした。まあ、国内G1でも忘れたころに2着に来るので、彼らしいといえばらしいが。

明日は宮記念。ダイワカーリアンが不人気。中京は馬場が荒れているらしいので、スタミナが要求され、中距離で先行して粘るダイワにも可能性がある。ダイワから先行勢に数点買ってみるか。(どうせこないとは思うけど、3強言われるほど抜けていないと思うので、3頭ともは飛ばないにしてもひも荒れは絶対あるはずで、そうするとこういう距離短縮して人気のないタイプが結構恐いのよ、昔エーシンバーリンがマイルばかり使ってたせいで不人気でレコードがけして穴開けたことがあった)。

「ミュールによる探索」★★★★1/2
この部分は面白かった。
次は「ファウンデーションによる探索」だが、ここも面白い。ようやく終盤に差しかかって、満足できるレヴェルに回復してきたようである。

新着想、
人間の意識、精神の複製技術について議論する場面がある。
従来人の精神は死ねば再生不能とされてきたが、同一人の精神でも不変ではないのに同一人の精神は同一性があるとされている。しからば、精神の同一性を支えているものは何か。精神といえど一連の情報の塊とこれを統合し処理するための計算プログラムであることは疑う余地がない。そして計算プログラムのみで精神は形作られず(赤子に自意識は未形成であり、成長によって徐々に明確な形をとる)、一定の情報が与えられることが自我成立の条件となる。また、処理プログラムには個人差があるものの基本的機能は誰しも類似している。また、個人による見解や情報処理の相違(個人差)は、精神の処理プログラム自体の差のためというより、与えられた情報を上位プログラムが分析処理した結果に基づいて仮設された下位処理プログラムの相違のためと考えられる。
そうとすれば重要なのは、情報から下位プログラムを作成する場合の一定の法則性を把握することと、上位プログラムが自己同一性を判定するためにいかなる情報が重要であるかの2点である。この両者について人間精神の通有性を特定できれば人間精神を形成する普遍的な上位プログラムの近似値を帰納することができると考えられるからである。
これを分析するためにはできるだけ多くの人間の精神内部の情報総体を書き出し、それに対して各人間がいかなる下位プログラムを適用しているのかを分析し、また、スタティックな記述のみならずその人間の過去の情報の出し入れの過程とその間の下位プログラム書き換えの推移を極力明確に記述することが必要である。
しかし、さしあたり私に興味があるのは私自身の精神の成り立ちであるから(例えばコンピュータなどの機械的な方法で「私」を保存できるのかどうか)、私自身の精神を特定するためのこれらの作業を行ってみる必要がある。そのためには私の脳におさめられている情報の総体をできるだけおさめられているままの状態で記述してみる必要がある。そしてそれらの情報に対して適用されると考えられる下位プログラムと、私が「私」であると判定する基準(同一性認識プログラム)をできるだけ正確に書き出す必要がある。
この作業を経た上で、プログラムの階層構造を明確化し(=私の情報処理プログラム)、これと同じコンピュータプログラムを作り、かつ、「私」に記憶されている情報のうち、「私」の自己同一性認識プログラム上重要な情報を選別して、これをこのプログラムに入力するとすれば、原理的には、それは「私の精神」の近似精神であり、同一人でも精神が変動しながら同一性が保持されることから考えるならばそれは「私」である、といっても人間程度の精神の大雑把さからすればいっこうに差し支えがないことになる。要は、いかなる情報が「自我同一性判定上重要な基本的情報」にあたるのかということである。
これらの作業により、自己精神の複製法の技術的ディテールを明確に記述できるならば、そこから様々なストーリーを演繹することができる。
一つは、これにより人は不死を獲得できるということを前提とするストーリー。
一つは、複製された自己と自己が共存する場合の両者の関係に関するストーリー。
一つは、このような複製された自己を機械的処理により、他人の自己と連結、交換、変性等することが技術的に可能になるということを前提とするストーリー。(他人だけでなく既存のコンピュータプログラムとの結合も可能になる)
一つは、複製でない純粋の新人格の創作も可能であることを前提とするストーリー。(例えばワープロや表計算プログラムにも自己同一性判定プログラムを人間化すればこれを人間とすることが原理的に可能になる。)
他にも多くのストーリーのネタが無尽蔵にあると思われる。

私がいろいろある小説ジャンルの中でとくにSFを好むのはこういう外挿的思弁を可能にしてくれる小説ジャンルが他に少ない(他のジャンルは現実にあるものの中で思考を展開するにとどまり自由度が低い)ためであるが、アシモフの「銀河帝国3」は、上記のような思弁を与えてくれたというだけでも十分に、1、2巻のていたらくを補ってくれるものである。ただ今のところ突っ込みが足りない。これが例えばイーガンほどにも(イーガンでも足りないかも知れない。やはりワトスンぐらいまでは突っ込んでほしい)突っ込んでくれれば私的オールタイムベストになる可能性もあるのだが、SFファン層を支えている主要な母集団は冒険小説愛好家であるから(思弁小説愛好家とは全く資質が異なると思うのだが)、基本的に冒険活劇にせざるを得ないのはやむを得ないところであろう。

3/25
宮記念、ダイワカーリアン惜しかった。追い込んで4着! 久々の短距離で戸惑ったのか追走に苦労していたが、そのずぶさが末脚に生きたようである。ただし勝ち負けの2頭には及ばなかったが、馬場の比較的内目(荒れている)を通って伸びたというのは評価できる。これで今後も人気しないようなら狙い続ける価値はある。
今年初参戦、1000円マイナス。4着