SF百科図鑑 アイザック・アシモフ『銀河帝国の興亡2』


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2001年

3/21
今週はきついです。祭日を挟んでいるのに(から?)ヘヴィー。(略)が終るころまでは息をつく暇はなさそうです。
そのせいでどうも読書に集中できません。アシモフの「ファウンデーション2」に戻ったけど相変わらずあんまり面白くないし。こんなだらだらした政治の話を何で読まされなければならないのかという感じです。チェリイの長編が「政治の話がくどい」と言われるようだけどリアリティがある分、少なくともこのアシモフよりはましではないでしょうか? 40年代の作品ということを考えれば当時としては画期的な作品だったのかも知れませんが、それにしてもここに描かれている政治の話はあまりに古臭く、荒唐無稽です。だいたい、いくら「銀河帝国が衰退している」からといって、その政治体制が中世のような王国や帝国だったりするのは解せません。それでは衰退というより単なる時代逆行に過ぎません。そんな阿呆な。いくら古い作品だからといってあまりに安易に過ぎます。ほんとうにシリーズものオールタイムベストの受賞作なのでしょうか? これがオールタイムベストならよほど候補作のレヴェルに問題があったのかと思ってしまいます。だがまあ、SF読みの基礎教養に属する作品なので読まないわけにはいきません、我慢して読みましょう。個人的にはアシモフはやはり「鋼鉄都市」「裸の太陽」のミステリSFがいちばん面白いのではないでしょうか? これは今読んでもあまり古さを感じない。次に来るのが「宇宙の小石」あたりの単発長編。素朴だがSFとしての面白さに満ちており、シリーズもののように冗長にもなっていない。ロボットものは初心者にはいいが、あまり熱狂するほどのものでもない。個人的にいちばん苦手なのはこのファウンデーションものですな。「心理歴史学」という「科学の知の力で歴史の流れを操作する」ネタの魅力がなければ、この作品は単なる古臭い政治活劇に過ぎません。登場人物も類型的で型にはまっているし。
しかし、その「心理歴史学」によるファウンデーションの仕掛けを長々と引っ張り過ぎて、この2巻あたりになるとさすがに冗長な感じがします。正直いってつらいですね、読むのが。

「衝撃波」のほうも第1の書の後半の読み込みが甘かったせいか、第2の書にも今いちのめり込めません。カンサスのG2Sにもぐりこんだサンディことハフリンガーは面接をさぼってケイトの部屋に行って布団かぶって寝てしまうし、何だか展開がよくわかりません、何だかなあです。第1の書ではハフリンガーが凄いやつ的なイメージだったのがだんだんトラウマとか弱さが前面に出てきて。それとターンオーバーという秘密研究施設にも今一つ現実性が感じられないし。構成も「ザンジバル」ほどはったりがきいておらず小奇麗にまとめましたという感じで迫力が乏しい。ここからどう挽回するかにかかっています。「ザンジバル」が面白すぎたので、その次というのは相手が悪いとしかいいようがありませんが。
3/23
アシモフ「銀河帝国の興亡2」★★★★
後半のミュールの正体探しで何とか持ち直しましたね(オチは笑ってしまいましたが。何も殺さんでもいいでしょう)。前半の冗長さには閉口し、もうどうしようかという感じでした。訳文がやや古くなっているせいもありますが。何とかぎりぎり★4つに乗ったという感じです。後半のミステリ展開がなければはっきりいって★3つすら割り込んでいたかも。ヒューゴー賞オールタイムベストシリーズでこれはやばいでしょう(笑)。よかったねえアシモフさん。あぶなかったよ(苦笑)。

さて、第3巻は面白そうです、第2ファウンデーション探索というもろミステリ仕立て。はっきりいってアシモフはアクションや波乱万丈の物語作りは下手なので1の後半や2の前半のような話は冗長で退屈でした。やはり論理と謎解きの面白さ、これがいちばんアシモフの本領を発揮できるテーマといえましょう。ロボットものだって出来の良いのは「ロボット工学の3原則」から派生する(または逸脱する)論理の面白さに支えられている部分が大きいですもんね。
さて、第3巻は、まず正体のばれたミュールによる探索、次に復興した第一ファウンデーションによる探索の物語。さあ、どこにあるのか? 第2巻ではミュールが第2ファウンデーションだと思ったのだけれどミュールはやはりセリダンの扱いから漏れた変数に過ぎなかったようで単なる誤差だったようです。さあ、楽しませてもらいましょう。

ところで、「ハイペリオンの没落」文庫版買いました。オールディス「食の刻」も再版が英国版で出て入手しましたし、スラデック「チックタック」も再版がもうじき届く。ちなみにこの3作とも英国協会賞受賞作なんですが。早くヒューゴー賞完読したいです。まだ80年代が5、6冊残っているし。