SF百科図鑑

バリー・ロングイヤー『わが友なる敵』講談社文庫

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2000年

11/3
ロングイヤー1作目「ジェイレン」★★★★1/2。予想外によい。典型的な娯楽的ミリタリーSFだが、異星人の視点からの描写というのが新しいといえば新しいか(その割にはあまりに思考が人間的なので、思弁性はあまりないが)。ストーリーの運びがうまく、一気に読ませるし、情に訴えるテクニックもツボを押さえている。それ以上のものではないかも知れないが、これはこれでいいと思う。

11/8

ああそうそう、ロングイヤーも読んでいるけど・・・こうやって古い名作と比べてみると、「普通の冒険小説じゃん」との矮小な印象を持ってしまう。何というか、センスオブワンダーがないというか。悪くはないんだけど。
「わが友なる敵」★★★★。両賞受賞というのはわかるが、いかにもって感じで、個人的印象としては「ジェイレン」のほうが面白かった。まあ、こういうのはよくあること。あんまり深みはなくて、要は涙と友情と冒険の面白い話を書ける、というそれだけのこと。この作者が結局、これだけの一発屋で終わったのも仕方がないかな、という気がする。
残り2編だ。なんとか今週中には・・・。

11/9
「わが友なる敵」★★★★総じてまあまあ。
「未開の惑星」★★★★1/2「地球連邦軍」★★★★
「ジェイレン」がいちばんよかった。
originalityや思弁性はないが、ストーリーは面白い。特にさすが軍隊生活が長いだけあって軍隊描写になるととたんに迫力とリアリティが増す。ハインラインとホールドマンの影響は顕著だが。
ただ、この作者の他の作品を読もうという気にはならない。



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