SF百科図鑑 アーサー・C・クラーク『宇宙のランデヴー』ハヤカワ文庫SF


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2000年

9/17
「宇宙のランデヴー」★★★★★。すばらしい。一気に読み終える。外宇宙から漂着した巨大宇宙船の探検記録。明晰な科学的考察によって構成されてはいるが、筆致はほとんど「クトゥルー神話」のごとく、神秘の一側面を描写するだけで全貌は明かさずに終わる。その分余韻が残るというクラークの十八番の手法だ。初期受賞作「星」なんかもこの手を使っていたし、「2001年」なんてもろそうだ。確かに物語性は乏しいかもしれないが、逆にいうと物語性を極小化して驚異の客観的分析、描写に徹し切るという方法でここまで読ませてしまうのはクラークの科学考証が確かだからだ。他ジャンルでは絶対に書けない、SFならではの醍醐味がある。そしてSFの中でもこの手の純ハードSFはクラークの独壇場で、他の作家とは歴然とした能力差が感じられる。

で、次は一足飛びに「楽園の泉」とも思ったが、偏るのも何なので順当に「所有せざる人々」にいく。