SF百科図鑑 雑誌『After Hours』


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1999年

9/20
先日見つけて購入した「AfterHours」なる音楽雑誌が気に入っている。
最近、雨後の筍のごとく出てきたヒップホップ/テクノ/ブラック系雑誌群に食傷気味だっただけに(また、かつて愛読した「REMIX」もすっかりメジャー志向の雑誌になってしまい、胸のときめきを覚えなくなってしまった&&シュガーソウルなんかを巻頭特集するようになってしまっちゃ、おしまいだね)、この、売れる売れない抜きにして、ただ編集者の主観的に好きな音楽だけを、それも、知られていなければいないほど熱っぽく紹介するその姿勢は、非常に新鮮だった。
やっぱり音楽への愛で作っている雑誌か、金もうけのために作っている雑誌かはちょっと読めば分かるもんね。この雑誌は、100%、愛。それしかない。金がないことを気にしつつも、しかし、単に好きだからやっている。そこがいい。
紹介されている音楽は容易にジャンル分けできないが、和み系/環境系や、クラブものでも王道売れ筋ドラムンベースではなくちょっと外れた路線を主体的に紹介している。とにかく、ここで主役級で紹介されているアーチストはどれもこれも他誌ではアルバムレビューの後ろの方に小さなスペースでちょこっと紹介されているかあるいはそもそも載りさえしないような面子ばかり。逆に、まかり間違ってもレプリゼンツだのプロディジーだのが取り上げられることはない。そういったメジャー連中は他誌で腐るほど見なきゃならないのだから、必要無いのだ。
で、付録のCDがまたいい曲揃いなのだ。基本的に路線は和み系。もうすっかり虜です、私。で、本文で紹介されていた、アレックス・ゴファーなる人物のデビューアルバムというのを、タワレコで試聴してみたのだが、これが一耳惚れ! かっこいいんですよ、とにかく。今年のベストワンじゃ! てんで即買い。ほんとにいいです、このアルバム。てな感じで、この雑誌の編集者の嗜好って今の僕にぴったり合うんだなこれが。
これは、この雑誌が取り上げるものは多分ほとんど気に入ってしまうな、いや、いい雑誌を知ったよ。これで当分買うCDは迷わなくていい。
はっきり言って僕は、ここ数年ダンスミュージックを席巻していたドラムンベース/ブレイクビーツっていうやつが全く好きになれなかった。雑誌が名作と誉めたたえるやつをピックアップして買ってはみたけれど、全部同じに聞こえ、全然よくない。ただうるさいだけ。どんなやつがこんなものをいいと思うのだろう、と疑問。もしかしたらクラブとかで踊りながら聴いたらいいと思うのかも知れないが、今さらそんなことをするのも阿呆臭いし。何にせよ、今の自分に必要なものではない、この音楽は。
多様なものがあるのはいいと思うけど、しかし、ここ数年はドラムンベースが流行るあまり、それ以外のジャンルが全く精彩を欠いていたように思う。だから僕もその手の音楽を聴かなくなってしまっていた。はっきりいってこれは淋しい。自分が応援するアーチストの新作を待ちわび、発売日に胸を膨らませながらレコ屋に足を運ぶ楽しさ。あんな楽しいことが、ここ数年なくなっていたのだ(義理で買うか、間に合わせに買うか、あるいは旧譜を買うといった、義務的な購入が多かった)。
あの忘れた喜びを思い出させてくれるような、これは雑誌だ。頑張ってほしい。ただ、売れないだろうなあきっと。僕が気に入った雑誌というのは大抵売れずに廃刊になったりする。くだらないミュージックマガジンとかは、いつまでたっても残っているのに(昔は読んでいたけど、中村とうようが隠居してからは更に、レビュワーがサラリーマン化して、内容がくだらなくなっているからなあ)。