SF百科図鑑

フィリップ・K・ディック『死の迷路』創元SF文庫

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匿名ユーザー

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1999年

5/29
「死の迷路」読み終える
「ユービック」そっくりですな。ただ、構成があれとは逆になっているので、「......と思ったら夢だった」の型通りのオチになっており、小説としてはいささか陳腐な印象を受ける。それと訳文がよくないね。わたしはこの山形某という訳者が大嫌いで。能力もないのに態度だけでかい。「スキャナー」クラスだと訳文が悪くても読めるが、この程度の作品だと、訳が悪いのはつらい。多分、訳文がまともだったら、「ユービック」よりは落ちるとしてもそれに次ぐぐらいの印象の作品ではあると思うんだけど。(しかし、ディックも訳者には恵まれないよねえ。日本語能力のないディック好き(しかもひとりよがりで主観的な)のヘボ訳者が、能力のあるヴェテラン訳者を押し退けて「俺が訳す」としゃしゃり出るために、代表作の一部がまともな訳で出してもらえないなんて。人気がありすぎるというのもいいことばかりではないってことの証明になってる。)
作品としての完成度はともかくとしても、この作品は、過去の主要作品の再話的要素があり、パルプ小説的手法で書かれた最後の作品である一方で、後のヴァリスシリーズで全面展開されるディック的神学二元

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