SF百科図鑑 クリフォード・シマック『中継ステーション』ハヤカワ文庫SF


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2000年

7/2
「竜を駆る種族」「長い旅路」読み終える。それぞれ水準作だが、いずれもファンタジー色が強く、あまり思弁性が感じられないのがやや物足りなく感じる。物語としてはよく出来ていると思うんだけど。
今「中継ステーション」に入ったところ。またも「ドラえもん」的展開。机の引き出しがタイムマシンの入り口というのとほとんど同じ発想(笑)。なんか他人のような気がしません。
ところで、「王に対して休戦なし」の入ったヒューゴー賞傑作集1がなくなって困っている。探さないと・・・。「兵士よ問うなかれ」のほうは長編の方を読むという手もあるけど。


7/5
ここ1週間過労で風邪気味だ。くさめ連発。
「中継ステーション」いい感じ。読み進む。
宗教に関する無知を改めるためエリアーデ「世界宗教史」1、2を買って読み始めたが、いきなり独自の論理の展開から始まり戸惑う。全ての聖なるものの顕われに興味があるとか、聖なるものとは人間の意識の構造の一要素であるとか、何の根拠もなく断定されると反発したくなってくる(笑)。昔の著作を読めばそういう認識に達した根拠が説明されているのだろうが、もともと宗教自体に興味があるわけでもないのでめんどくさい。こちらは単に、世界中のあらゆる宗教の神話の登場人物の概略が手軽に丸暗記できるのではと思って買ったのだが、独自の論理に従って強引にいろんな宗教をこじつけるのにつき合わされるのでは退屈この上ない。しかし、他に適当な本もないので我慢して付き合うしかない。我慢していればそのうち面白くなるかも知れないし。

7/9
「中継ステーション」は、まあまあだった。内容的には、ドラえもん+21エモンという感じかな。次々と現れる奇妙な異星生物のユーモラスな描写は21エモンそのもの(笑)。ほのぼのとした友情や人類愛、一貫した性善説も藤子不二雄そっくり。プロットが弱い。ストーリーに起伏が少なくて単線的構造。例えば、地下室の射撃訓練の描写などはなくてもよいサブアイデアで、冗長な感じは否めない(ブラッドベリの短編で似たアイデアがあったなあ)。やはりシマックは長編よりも短編の作家だと思う。長編でもオムニバス形式の「都市」のほうが、やっぱり上。この作品も悪くはないけど、熱狂はできない。味は良いけどすぐ忘れてしまうインパクトの薄さは、中華料理のよう(笑)。