SF百科図鑑 プリースト『奇術師』


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

■2004/04/27 (火) 21:42:01 プリースト『奇術師』

一気に残り400ページ読み終える。めっさ面白かった~。こういう小説今まで読んだことない。SFというよりミステリ的(叙述トリック系)だが、メインアイデアは馬鹿SFそのもの。パトリック・ケリーのヒューゴー/ネビュラ賞受賞作「恐竜たちの方程式」を代表例として、使い古されたアイデアなのだが、それを旨く味付けし極上の文学的エンターテインメントに仕立て上げる力量はやはりただ者ではなかった。高校生の頃『逆転世界』を読んで驚愕し、SFにのめり込むのを後押しされたほど好みの作家だったが、残念ながらその後ほとんど翻訳されず読めずにいた。今回、20年ぶりに初恋の人にばったり会って「やっぱり好きだった」というに近い感慨がある。
確かにSF味は薄れておりジャンルミックス的というか「プリーストという名の小説ジャンルである」とでもいうほかないほど他を寄せ付けない独自の個性的な分類不能の作風になっていて、その意味では「アイデアの切れ味よりも小説としての練度を重視する」という80年代以降のプリーストSFに対する評言の延長線上にあるといえるが、そのお陰でプリーストは生き残っただけでなく、むしろより進化し、SFジャンルにとらわれない一般読者にもアピールしうる普遍性を獲得し得たと言える。
当時、アイデア派のワトスンとスタイル派のプリーストとして、70年代イギリスSFの大型2代新人と並び称されていたが(とはいえ、プリーストの奇想はただあまり科学的でないというだけで、その奇抜さでは群を抜いており、その意味ではきっての「アイデア派」でもあるのである)、我が国では圧倒的にワトスンの方が評価が高かった。プリーストの作品がサンリオで数冊出て「逆転世界」再版を除き絶版になり以後「魔法」しか出てないのと対照的にワトスンはかなりの数が訳されている処遇に如実に表れている。しかし、英国本国ではプリーストの方が成功していることはその華々しい受賞歴に表れている。これがきっかけで我が国でもプリースト再評価が進み翻訳ブームが到来することを切に望む。

■2004/04/27 (火) 02:21:15 購入図書

神林長平「帝王の殻」
長野まゆみ「サマーキャンプ」

■2004/04/27 (火) 02:19:23 『奇術師』読み進む

第2部「アルフレッド・ボーデン」読了

二人の奇術師の瞬間移動のトリックは、要するに、相互に精神感応力のある双子を使ったってことだろ、多分? トリックが見え見え。
これ以上のサプライズが果たして用意されているのかどうかで本書の価値は決まる。このまま予想通りなら本書はミステリとしては糞。作者はミステリじゃないといいたいのだろうが。

■2004/04/26 (月) 01:53:37 SFマガジン

6月号購入。
神林長平の「膚の下」出てた(しかも古本屋にもあった!)
読みたい&&