SF百科図鑑 中村勝己「世界経済史」


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■2004/04/14 (水) 19:45:54 商人とは本質的にねずみ講である。

商人は愚劣だ。存在自体構造的にモラルが低い。転売ということはつまり土地ころがしと同じじゃん。ただ土地の商人は最も本質的に愚劣だ。土地以外の物は流通促進により供給者の生産意欲を向上させることで間接的に生産力を増進させる機能を有するが、土地は生産される物ではなくて自然に存在する一定量の物に過ぎず、かつ、生産の根本的要件である。それが金儲けのためにぐるぐるねずみ講的に次第に価格を上げながら売り買いされてるってことは、生産の基本的要件であるという側面が完全に無視され、逆に阻害されてるじゃん。わかりやすくいうと、土地ころがしという行為は生産者の富を剥奪して非生産者たる土地売買業者(商人)に集約し富を偏在されるだけでなく、生産の最も重要な手段、基本要件である土地の価格が生産者の手の届かない価格にまでつり上がり、生産者は土地取得のために余計な資本の支出を強いられる結果、労働力や材料の購入費用に充てる資金が相対的に減ることを意味する。論理必然的に生産力は極限まで低下し、最終的に「生産者からすべての富が剥奪され全員が破産し、全部の富が商人に集中し、かつ、商人の間でも金を持っているやつが寄り多くの土地を手に入れ、最終的に特定の独占資本が全部の貨幣と土地とその他の財を全部所有し他の商人が全員経営破たんした状態」に理論的には行き着くはずである。つまり1億人のうち一人が全部の富を手にし、他の9999万9999人が無一文で破産、餓死する状態である。富を所有する者が一人しかいない以上、交換ということはありえず、それはもはや経済とすらいえない。要するに「生産力を阻害し富や生産の基本要素を特定の不労所得者たる商人や銀行に集中するという傾向」を抑止する機能を持たない貨幣経済は必然的に破綻するということじゃん。
商人というのは基本的に自分で作らず人から買ってきて他人に高く売りつけて利ざやを得るという存在だから、その利ざやには何らかの規制がないと確実に富の偏在を帰結する。ただし生産者に金融を与え生産意欲を刺激するという限りにおいて存在意義があるから、「基本的に悪に向かう傾向があるけれども必要悪的側面も有する」存在といえ、まったく禁止するのも行きすぎだろう。ただ、貸金の利息制限と同じようなものを商人一般に設けるべきだと思われる。

■2004/04/14 (水) 19:16:01 世界経済史読み進む

原始社会の部分を読み、今日本の古代経済史に入ったところ。
抜群に面白いのだが、そこに描かれている古代の経済、社会構造の認定根拠、証拠が示されていないのが不安である。主としてマックス・ウェーバーの著作に依拠するようだが、「ほんとかよ? タイムマシンででも見てきたのか?」といいたくなって、懐疑的に読まざるを得ないところだ。ちゃんと証拠示してくれよ、一応科学なんだったらさ。そうでなきゃ荒唐無稽ジャン。SFを笑えないよ。
真偽確認のため、引用されている参考文献の大部分を占めるウェーバー作品を読まざるを得ないが、これが入手困難。岩波から社会経済史とか何とかいう私のテーマにぴったりの表題の本が出ているらしいのだが、どの本屋にもなく、アマゾンの通販しかなさそうである。

それと中国古代経済史のところで、前漢がケインズ政策を先取りしていたことが判明。税金を貨幣で払わなければならないため、農作物しかない農民が商人や高利貸しに農作物を安く割り引いてもらい税金を払っていたところ、これで商人や高利貸しが私腹を肥やし、富が集中、肝心の生産力の中心である農民は貧乏を強いられ生産力が衰えた。農民の疲弊による国力の衰えを懸念した漢の政府は、高利貸しや商人に対する統制経済政策を採り、富の再分配をしようとしたが、不徹底に終わり、結局高利貸し、商人連中の力は衰えないまま続き、漢政府は滅んだ。
これって日本そっくりじゃん。しかも、社会資本主義を先取りした政策を行っているにかかわらず、貨幣経済の上に胡坐をかき、制度の血管を巧妙に利用して労せずして私腹を肥やし生産力を低下させる「経済の癌細胞」「HIV」たる高利貸し、金融、商人等の下劣な職種の連中の前に敗北したという構図はまさに日本というか資本主義の未来を2000年も前に既に表しているじゃん。
2000年前に中国人が思いつき、そして付け焼刃の対症療法に過ぎずなんら実効性のないことを身をもって証明した経済理論ないし政策を、20世紀にもなって今更得意顔で吹聴したケインズがいかに馬鹿であったかが証明されているじゃん。そしてそれを超えられないそれ以後の経済学者や役人も同レベル。なんかうれしい。

■2004/04/14 (水) 03:21:58中村勝己「世界経済史」購入(3)

そんなことをつらつら愚考しながら、無性に貨幣経済のルーツを知りたくなり、上記書物を購入した次第である。経済学書のコーナーに行くと、経済史とか経済思想史といった書物は数が少ない上に、片隅に追いやられ、近代経済学、資本主義経済学に立脚した『計算公式の本』と、くだらない近視眼的なビジネス本ばかりが氾濫している。世の経済人や学生がこんなくだらない本ばかり読んでいては、経済が回復しないのも当然だと納得した次第。

上記書物以外にも、経済史、経済思想史には非常に興味があるので、重要書物は全部読む予定。
ある意味、今いちばん興味を引かれるミステリであり、SFである。わたしにとって、真理探究という意味でミステリであり、科学小説という意味でSFでもある。

■2004/04/14 (水) 03:21:44中村勝己「世界経済史」購入(2)

「人が3人」の経済を考えるとよく解る。3人が3人とも何も生産せず高利貸しを職とするならば、この経済は必然的に破綻する。このような事態は『貨幣』というものが存在するからこそ起こる。もし貨幣がなく物々交換ならば、この『3人経済』は破綻することがない。各人が自己の役割に応じて自然に働きかけ、労働によって生産した物を交換しあいながら相互の生産力を補い、労働効率を高めることによって豊かさを高めることができる。貨幣は、この『相互の生産力を高める交換の過程を円滑化するための道具』にすぎず、それ自体は何らの効用を有しない。『それによって物々交換を円滑化し、生産力を高める』という機能を有する限りにおいてのみ有効なのであり、かかる生産力相互向上機能が阻害されたシステムにおいて自己目的化した貨幣は、麻薬や覚せい剤と同じであり、むしろ生産力を抑圧する方向に働く。3人経済であれば、この本質を見失うことはないだろうが、人口が増えた人数が構成する経済となると、この本質が容易に見失われる。バブル経済というのはまさにこのような経済であった。「日本一億総ねずみ講」であったといえる。
科学理論において周期的にパラダイムがシフトするように、当然経済理論もパラダイムが変わるはずであり、たかだか200年程度の歴史しかない低レベルな資本主義、近代経済学ごときにパーペチュアルな普遍性など考え難い。しかし今のところ、そのようなパラダイムシフトを示しうる理論は出ていないように思われる。でも出ないとやばいんじゃないの。社会主義に勝ったとかいって喜んでいる場合じゃないだろう。社会主義も資本主義と同じぐらいレベルの低い欠陥理論であることは、20世紀前半にマックス・ウェーバーが指摘していたようであるので、今更得意顔に吹聴されても恥ずかしい。要するにドングリの背比べということだ。

■2004/04/14 (水) 03:21:16中村勝己「世界経済史」購入(1)

資本主義というか貨幣経済自体が限界にきてるんじゃないかという懸念がつきまとって離れず、近代以降の計量経済学というものに不信の念をぬぐえないため、世のエコノミストという人種は存在自体において既にすべからく知的ランクが低いのではないかという恐怖から逃れられない。
真理というのは必ず卑近な簡略化した喩えで説明できるべきであって、そうでなければ真理というに値しないという観点からしても、いたずらに計算式を振り回すこれらの人種は、その式自体が真に現実の経済現象を正確に漏れなく記述しているのか否かの明確な立証もないまま、当然のごとくこれらの数式を使っている点で既にランクが低いのではないか。
経済活動、生産活動にも様々な種類のものがあり、もの作り、ものの売り買いといっても、何を作るのか、何を売るのかで雲泥の差がある。覚せい剤やエロビデオを売るのと、パソコンや食料を売るのが全部同じはずがない。人間にとって、文明にとってより豊かにするための貢献度はものやサービスの種類、質によって決まるはずだ。ところが現在エコノミストが振りかざす経済理論では、これらを識別する指標がない。単純な売上げや収入、所得といった、属性を捨象し数値として抽象化された指標によって豊かさが計測され、評価されてしまう。
そもそも貨幣そのものには何らの価値もない。原点は物々交換であり、貨幣というのはその一種の『引換券』でしかない。引き換える対象物にのみ価値があり、それと引き換えられるからこそ『貨幣』に価値があるように錯覚するが、実は貨幣なぞ交換という約束事がなければただのゴミである。この単純素朴な原点をしかし人間は忘れてしまった。だからネズミ講、高利貸し、土地転がし等の投機的な取引が、合法非合法問わず起こるわけだ。これらは何も生産せずただ人間の上記錯覚を利用して貨幣を一カ所に集める機能しか持たない。何らの生産なく富を偏在させる手法にすぎない。こういった投機取引だけが発達し、生産が軽視されると文明が死ぬのは科学的必然と思われる。