SF百科図鑑 Brian Aldiss "Moment Of Eclipse"


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2003/12/24読了

■2003/12/24 (水) 22:27:15 moment of eclipse読了

「血液の循環・・・」
傑作だ。オオスズキが媒介するウィルスが宿主を長寿にすることが判明。その危険性(副作用)を警告する論文を書いたエールをデウ゛リンが黙らせにくる。長寿の危険性を認識しつつも、若さにあこがれを持つカタリナはエールとともに長寿を選ぶ。見事な正統派SFの快作、集中のベストだろう。

「・・・と心臓の停滞」
上記続編。しかし内容的な関連性はあまりない。エールとカタリナは既に長寿ウィルスに感染している。パキスタン厚生省の役人とともにインドを歴訪しカルカッタに向かう。道中「公的義務」としてヤギを殺害。飢えた乞食の群れが出てくるなど、またもインド蔑視的な内容である。テーマも今ひとつつかめず。

「空飛ぶ虫」
いつとも知れぬ未来、ひたすら石を積んで構築物を作り続ける男と、言葉をしゃべる奇妙な動物たち。非常にわかりにくいが、彼らは地上のすべてのものに宿る「虫」によって不老不死となり「子供時代」を忘れているというような設定のようだ。内容は難しいが、ボッスの宗教画のような強烈な幻想風景はさすがの力業だ。

「宇宙船建造所で働く」
星間宇宙船工場で働く少年と、女たちと、アンドロイドたちの青春物語。ほろ苦いラストまで酔わせてくれるすてきな短編。

「卍!」
名前を変えて生きながらえているヒットラーにインタビューする話。

以上、多種多様な作品が楽しめる本短編集は、いかにもオールディスらしい。
私の趣味で順位をつけるとベスト3は
1 血液の循環・・・
2 宇宙船建造所で働く
3 空飛ぶ虫
かな。

■2003/12/23 (火) 17:38:52 世界Aの報告書

オールディスづいたついで&作品中で言及されたついでに読み始めることにした。
今後読む予定のオールディス作品は次の通り。アルファベットは必読度

「ヘリコニア三部作」A
「頭の中の裸足」B
「解放されたフランケンシュタイン」B
「解放されたドラキュラ」B
「白い火星」C
「子供の消えた惑星」A
「兵士は立てり」B
「手で育てられた少年」A
こんなところか。後は短編集。

■2003/12/23 (火) 17:31:04 moment of eclipseその4

「血液の流れ・・・」
第1、2章。イギリスからインド洋の島に気象観測で滞在している科学者一家、夫が南極探査から帰還。息子は作家を目指しており、明日イギリスのオックスフォードに行くといっている。夫婦で海流や海中の食物連鎖の話をしているうち、妻の前夫の話題が出て、夫が科学者として優れてると褒めると妻があんなひどいやつはいないと怒りだして、行ってしまう。息子にもあんたこそ子供だ、人の気持ちがわからないと言い放たれてしまう。
というとこまで読んだ。

どうもその次の「・・・と心臓の停滞」は続編のようだ、登場人物が重なっている。一気読みの予定。

■2003/12/23 (火) 14:51:00 スーパートイズ 既読分 その1

「スーパートイズ いつまでもつづく夏」はmoment of eclipse参照
「冬きたりなば」「季節がめぐりて」は続編、「いつまでも・・・」が書かれてからだいぶ後に書かれているせいか、かなり内容に深みが出ている。特別図抜けた作品とは呼べないが、佳作とはいえるだろう。ちなみに「AI」は基本的にはこのストーリーに沿っているものの、特に後半は全く独自の話になっていた。途中からスピルバーグにバトンタッチされ、ピノキオに無理になぞらえようとしたせいか、押し付けがましい内容になっていた。駄作とまでは思わないが、失敗作とは言っていいように思った。

「遠地点、ふたたび」
こことは異なる宇宙で展開される神話的ストーリーというオールディスの得意なネタ。想像力の極致に挑むオールディスが最も力を発揮できるスタイルの作品である。「スーパートイズ」のような「普通の」SFよりも、こういった作風の作品の方がやはりオールディスの本領部分だ。

「III」
風刺のきいたオールディスらしいショートショート。大笑いした。滑稽な宇宙生命と人類による自然破壊の組み合わせが最高。

「古い神話」
コンテストで優勝した賞品として神話誕生前の石器時代に戻った女性が体験する強烈な神話形成体験。面白い。いかにもオールディスらしい短編。

■2003/12/23 (火) 14:25:49 moment of eclipseその3

「合流」
銀河系を探索しマイリン星の知的生命を発見した人類がその言語を研究。この「合流」(?)語は言語と態度の結合したコミュニケーション手段で、話者のスタンスによって単語の意味が変遷するために逐語的な辞書が作れない。後半にその単語リストと簡単な意味が載っていて、この意味を読むことでマイリン人の全貌が浮かび上がる仕掛けになっている。筒井とかレムあたりが得意そうなネタのショートショート。

「巨大神の異端:ハラド4世秘密の書」
この宇宙と異なる歴史を持つもう一つの地球のデタラメ宗教史。地理的には地球とそっくりだが、太陽が西から昇るなど鏡像的な地球らしい。

■2003/12/23 (火) 13:44:05 moment of eclipse既読分その2

「村のパクリ屋」
またインドネタ。インドの病院で心臓の悪い父を看病する娘、村の男に壷を買ってくれと懇請され断る。この男病気の子の治療費が欲しくて必死。父の心臓移植をすることになると今度は自分の心臓を買ってくれと言い出す、というオチ。またもインド蔑視ネタかよ、たのむよオールディス(笑)

「上昇を食い止めろ」
ベトナム戦争報道をテレビで見ながら小説の案を練っている作家が酔っぱらって悪夢をみる小品。一種の反戦ショートショート
「生と芸術の間の不快な間・・・」
ハントの展覧会に行った作者が美術館前のカフェで相席になった女に前夫の話をまくしたてられてウンザリする話。そんだけ。「世界Aの報告書」の話も出てくる。実話かな。

■2003/12/23 (火) 13:43:26 moment of eclipse 既読分 その1

「蝕の時」
読んだ。んーいかにもニューウェーウ゛、これのどこがSF? なんか映画監督が知り合った子持ちの女に惚れ、アフリカに行き映画を撮った後ヨーロッパに戻ったところでこの女と再会、口説いて自宅の隣の部屋に連れ込んでヤろうとするが、突然何者かに取り憑かれてる気分になり体がいうことを利かなくなって自室に戻り気づくと女がいなくなってて、アフリカに戻って病院に行ったら潜伏期の長い伝染病の寄生虫にやられてると診断されるという話、主人公が「副作用といえば意識こそ副作用の最たるもんだ」などと語って終わる。めちゃめちゃわけわかんねえよ、さすがオールディス! 文章は平易っぽく見えるけどきっとやたら高尚なことを言外に語ってるんだろうな。何度か読まんとわからんなきっと。

「われらがシセラ・・・に旅立った日」よくわからん。
舞台設定の説明なしに、神話的な舞台で神話的な話が展開。
もう一回読んでみる。後で。
「生と死の乱交」
これはまあまあよかったけど、インド差別的な内容は何とかならんか。虫がよすぎるよ。未来のインド入植地の病院に派遣されたスイス人医師の話で、予知能力があって、頭の中で声がする。インド人医師を愛人にしている。愛人の村に出かけて戻ったところ、ちょうど病院が盗賊に襲われたところで、エアコンの超音波を最大にして個体と共振させ盗賊を倒すとともに脱出。実は頭の中の声はそのエアコンの音が原因ですたというオチ。文中に挟まれる他のパートの文章の断片は頭の中の声?予知?の断片という設定だったんだろう。構成は凝ってるし面白いんだが、いかんせんアジア蔑視な内容がマイナス。

「スーパートイズ いつまでも続く夏」
これは邦訳版で読んでいた。普通のロボットSFで古いタイプの話。悪くはないが、まあどうってことはない。キューブリックが映像化したくなるほどこだわった理由はよくわからない。「愛しのヘレン」とかアシモフ諸作とかの古典ロボットSFと比べて特に光るものがあるかといわれればそんなことはないし、テーマ的にも新しさはないのだ。オールディスがこんなオーソドックスな胸キュン系の話を書くのが珍しいといえば珍しいが。

■2003/12/23 (火) 13:27:33 moment of eclipse/スーパートイズ

moment of eclipse、ブライアン・オールディスの短編集。英国SF協会賞受賞。14作収録。既訳2編。「蝕の時」と「スーパートイズ いつまでもつづく夏」。ニューウェーウ゛色強く、非SFも多数。現在、1~9まで読了。
これと並行して、邦訳の「スーパートイズ」を読む。ハードカバーの方。文庫版は抄訳である。原書は、上記「スーパートイズ いつまでもつづく夏」(映画「AI」原作)に新たに書かれた続編と、90年代以後の単行本未収録短編を集めた短編集である。60年代の2冊の短編集しか邦訳のない(それどころか80年代後の作品がほとんど訳されていない)オールディスの最近作が(映画の派生効果とはいえ)日本語で読めるのはうれしい限り。これも途中まで読んだところ。
今日これから、残りを読む予定。

■2003/12/23 (火) 13:15:25 読書日記 オープン

読書日記 がオープンしました
ってこんな文俺書いてねーよ。