SF百科図鑑 『飛翔せよ、閃光の空へ!』


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キャサリン・アサロ 『飛翔せよ、閃光の空へ!』

読んだ時期 2003.5

5月5日(月)
いよいよ本日よりこの日記をつけはじめる。
今日はラーメン屋に行列しながら、キャサリン・アサロのスコーリア戦記第1巻「飛翔せよ、閃光の空へ!」を読んだ。その一方で、同シリーズ中のネビュラ賞受賞作「量子の薔薇」も並行して読んでいる。
私はもともとキャラクター小説は嫌いで、「SFは奇抜なアイデアと巨大なスケールが全て」と公言してはばからない人間である。どんなに小説として熟練し、魅力的な登場人物が出てきても、「アイデアが陳腐ではSFを読む意味がないじゃん」と思っている人間である。
したがって、純恋愛ロマンス小説(いわゆるハーレクインロマンス系?)の王道を行き、女性読者の受けが良いという本シリーズの評判を聞き、長いこと「世界が違うな」「接点ねえよ」と敬遠していた。
ところが、上記の通り「量子の薔薇」は昨年度のネビュラ賞を受賞し、今年度ヒューゴー賞の候補にも上がっているという。現在、読む本の偏りをなくすため受賞作読みに従事している身、このシリーズ中の受賞作だけはどうしても読まなければならない状況になってしまった。
まず「量子の薔薇」原書を購入し、読みはじめると共に、シリーズ第一弾「飛翔せよ~」についてはハヤカワ文庫を古本で購入。
「量子の薔薇」はいきなり中世を思わせる古臭い異星を舞台に、某領地の女領主(若い娘)がヌードで川を泳いでいるシーンから始まる。6本脚の鹿のような動物を馬のように乗り回す騎馬隊、鎧兜や弓矢などの古風な武器といった未来/宇宙の設定の割に古い世界設定、古めかしい単語の多用など、おいおいほんとにSFかよ、という出だしであった。
ところが読み進むうちに、主人公が古城を貸し、遂には嫁ぐ羽目になる相手の男がスコーリアの嫡子であることがわかり、しかも、精神感応能力であることが判明してから、がぜんSFっぽくなる。精神感応能力についても、量子力学理論による疑似科学説明がなされ、これが本書の表題にも表れていることが分かる。
そこで、「飛翔せよ~」(しかしこの大げさな訳題と、恥ずかしい表紙は何とかならないもんかね)も並行して読み始めたところ、これがまた面白いのだ。hisyouseyo一見古めかしいスペオペ設定、陳腐なキャラクター小説の外観をしていながら、これでもかとばかりに、ナノテクや量子力学の今風ハードSF的小ネタ、ガジェット類が満載で飽きないし、異星の都市の描写なども魅力的だ。いうまでもなく、キャラクターの心理描写もリアリティがあってうまい。
キャラ立ちしてもアイデアのつまらない小説は私は面白いと思わないが、SF的アイデアの面白さを倍加させる要素として「リアリティがあるキャラクター」が位置付けられるのならば、大歓迎である。
これは、本シリーズの他の作品もチェックしなければなるまい。

さあて、これから量子の薔薇の単語調べと、続き読みをするか。

5/212週間ぶりである。
この間、スコ-リア戦史2冊読み終わった。なかなか面白かった。Hなのがよい。癖になりそうだ。