SF百科図鑑

オラフ・ステープルドン『スターメイカー』

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October 10, 2005

オラフ・ステープルドン『スターメイカー』

英国作家の遠大な宇宙史の古典。
スターメイカー

こちらは、あの退屈な『最後にして最初の人間』と違って、語り手が自らの宇宙的超越体験として語っていること、遍歴するエイリアン世界との交渉の模様が少ないながらも描写されること、様々なエイリアン同士の交渉や闘争の歴史がダイナミックにつづられながら、次第にスケールアップしつつ盛衰を迎えることなどにみられるように、物語的抑揚があり、かなり面白く読めた。
内容も、地球周りに限定されすぎているが故にリアリティを欠き陳腐だった『最後&&』と違い、銀河・宇宙規模でのストーリーであるので、持ち前の幻視力が遺憾なく発揮されている。
クラーク、バクスターへと至る英国伝統の哲学的原始宇宙SFの源流をみる思いであった。
テーマ性  ★★★★★
奇想性   ★★★★★
物語性   ★★
一般性   ★★
平均    3.5
文体    ★★★
意外な結末 ★★
感情移入  ★★ 
主観評価  ★★★(31/50)
silvering at 02:22 │Comments(1)読書

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