SF百科図鑑

大江健三郎『個人的な体験』新潮文庫

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匿名ユーザー

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August 20, 2005

大江健三郎『個人的な体験』新潮文庫

たまには大江でも。
途中まで酷かったがエンディングがよかった。
人生に向き合わず逃避する20代後半の男が、奇形児の息子の誕生に絶望し大学時代の同級生の女と不倫に走り苦悩したあげく、この女の指図で自分の子を殺そうと中絶のもぐり医者のところへ向かうが、突然心を変え、子供に手術を受けさせる。手術は成功し、男はこの子を育てようと決意する。これをきっかけに大人になるという話。
モラルの低い登場人物ばかりで、やたらとセックスばかりしていて途中で頭が痛くなるが、最後主人公の<鳥>が前向きに生きる決意をするところは素直に感動できて、ようやく読んでいて報われた。大江の小説は変人ばかり出てくるのと台詞や文体、心理が不自然なのが感情移入の妨げになるがこの小説も例外ではなかった。貴兄の赤ちゃんが生まれたのを見て実験材料になると笑う産婦人科医などデフォルメされすぎていて、気持ち悪い。ストーリーというよりも、エンディングがよかったから救われた。逆に言うと、このエンディングがなかったら、正真正銘の糞。
テーマ性  ★★★★★
奇想性   ★
物語性   ★★★
一般性   ★★★★
平均    3.25
文体    ★
意外な結末 ★
感情移入力 ★★
主観評価  ★1/2(19/50)
silvering at 20:02 │Comments(1)読書

この記事へのコメント

1. Posted by slg   August 21, 2005 13:23
投票内容
件数 場名 レース 式別 馬組 金額
(1) 札幌(日) 9R 馬 連 ながし 軸馬:02
相手:01,03,04,05,06,07,08,09,10,11,12,13,14
各100円(計1,300円)
(2) 札幌(日) 9R 単 勝  02
100円
合計 1,400円
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