SF百科図鑑

Kelly Link "Faery Handbag"

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August 17, 2005

Kelly Link "Faery Handbag"

ヒューゴー焼酎変部門受賞
相変わらず論理の崩壊した奇妙な味の幻想小説。
ロシアの小国出身と主張するばあちゃんが持っていたハンドバッグは、200年前からいろいろなものや人がその中に入ってきた。祖母の同郷人、夫&&。そしてついには私のボーイフレンドまでも。祖母は、図書館でとった本をバッグに入れたところを職員に見つかり、犬をけしかけながら死んでしまった。私は、失ったバッグを探す、ジェイクを探しに行くために──そしてようやく見つけたのだ、という話。
かなり癖が強いので好き嫌いの分かれるところかもしれない。私はルイーズのゴーストとかこれのようなものなら結構好きだが、短編集に入っていたほかの作品はいまいちだった。
テーマ性  ★★
奇想性   ★★★★
物語性   ★★★
一般性   ★
平均    2.5
文体    ★★★
意外な結末 ★★
感情移入力 ★★  
主観評価  ★★1/2(27/50)

あらすじ
妖精ハンドバッグ ケリー・リンク

私は友人たちとボストンへ買い物に行った。そしてとある洋品店に入った。私たちは品物の色あてに熱中した。
私たちの仲間にはジェイクという男がいて、私に好意を持っていた。
黒くて大きな妖精ハンドバッグを見つけた。その中には妖精が住んでいると私は知っていた。
祖母ゾフィアは、バッグを生き残ったものが守る必要があるといった。200年前に作られたバッグだ。そして祖母は死んだ。
祖母は200歳以上だといっていた。私は祖母ちゃん子だった。よくスクラブルゲームをやった。祖母はヴァルデツィバーレキスタンという国で生まれたと主張していた。ジンギスカンともあったことがあると。例のカバンは犬革で作られ、たくさんのものを入れられたといっていた。
ジェイクは学校から追い出されてフーディニ・ジェイクと呼ばれるようになった。2年間自宅で勉強して、七年生になって戻ってきた。ジェイクの母が死に父がフェンシングの先生と再婚。ジェイクがよく遊びに来た。
祖母は昔話をした。村人をバッグに入れてアメリカに移住し、ロシア人と結婚したこと。祖父がバッグに入ってしまい20年おきにしか出てこないこと。
祖母は図書館の本をバッグに入れ、いつも遅れて返すから司書に嫌われていた。
母がばあちゃんはうそつきだというので、私は一五歳のころは全然信じなくなったが、男がでてきて祖母のバイクで八百屋に行くのを見て追いかけた。母の恋人ラスタンだった。ラスタンは私たちの写真をとった。私はジェイク、祖母、ナタリー、ナターシャと映画を見た。私はナタリーらとキスの練習をしたが、ジェイクはしなかった。
ジェイクは母親のためにMITを志願した。私はジェイクに祖母のハンドバッグの話をした。ジェイクは信じた。ジェイクは祖母と映画館に行ったとき、ハンドバッグの中に隠れてしまった。誰もが失踪したと信じた。私は祖母にバッグをくれといったが断られた。
祖母はジェイクを探しに行くがついでにクリスティの本がいるといい、図書館で本をバッグに入れたが、司書に見つかり、犬にかみつかせたものの倒れて亡くなった。
ナタリーたちはスクラブルをして私を慰める。誰もハンドバッグの話を信じない。でも私は必ずあのハンドバッグを見つけ、ジェイクを探しに行く。
~完~


silvering at 22:40 │Comments(0)読書
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