SF百科図鑑 J・G・バラード『時の声』創元SF文庫


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August 07, 2005

J・G・バラード『時の声』創元SF文庫

表題作はだいぶ前読んでいたのでそれ以外をTVを見ながら一気読み。
意外にエンタテインメント系の奇想SFが揃っていて面白かった。さすが医者出身の作家だけあって心理学ネタのアイデアはよく切れる。
意外に物語性が高いのと、本格的な宇宙SFも書いているのが分ったのが収穫。
時の声(名作) ★★★★★
音響清掃(音響がゴミ、公害として一掃され音楽が超音波のもののみになった未来で失業したオペラ歌手とおしの音響清掃員が復活をもくろむ話、オチが辛らつ) ★★★
重荷を負いすぎた男(厭人病にかかった男が周囲の物体を消す妄想に取り付かれ、やがて池に飛び込み世界から自分を隔離してしまう) ★★★
恐怖地帯(数分前の自分を見る妄想に取り付かれた男が、自分の妄想に精神科医を巻き込んだ挙げ句、妄想の自分の指示によって精神科医に射殺される) ★★★
マンホール69(ロボトミーで睡眠不要となり体育館に閉じ込められた男たちが自我喪失し縮小された箱の中に閉じこもる) ★★★
待ち受ける場所(宇宙が終わり多様化して始まる場所である惑星上にあるエイリアンたちが訪れ記録をつける石板を発見した男たちが最後の1枚の記録を書きつける何者かがやってくるのを待ちながら、宇宙生成の幻覚を見る) ★★★
深淵(大洋が干上がり廃棄されることになった地球に居残ろうと決意した男がわずかに残った湖に鮫の生き残りを発見するが、少年たちがあえなくこの鮫を殺したので、失望する) ★★★
総合 ★★★1/2
silvering at 23:33 │Comments(0)読書