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Timothy Zahn "Cascade Point"」(2005/12/07 (水) 01:28:20) の最新版変更点

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<p>2000年</p> <p>12/8<br> ザーン「カスケードポイント」★★★★★<br> 後半は、精神科医の持ち込んだミングメタル入りの治療機具のために、船のバランスが崩れ、転位操作時にぶれが生じてこの宇宙のリーマン面内にとどまる転位角度を超えて別の宇宙に飛び込んでしまい、着いてみるとタイミアの植民地が消失している。そこから元の宇宙に戻るまでの手に汗握る知的パズルが面白い。現実の科学の裏づけの全くない「仮想の科学」をベースにしてこれだけ科学的な思考の面白さを味わわせてくれる作品は少ない(編者アシモフも指摘のとおり)。このハードSF的な知的パズルを軸に、出世コースを外れた船長が自分の人生を肯定的に捉えなおすまでの心理の綾(ホロトン空間に表れる虚像の鬼気迫る描写と密接にリンクする)、転位点を利用した治療で人格が統合され「魅力的な人物」になった精神病者に恋をする女船員の話(しかしこの男は、転位過程を巻き戻す作業の過程で、治療の効果も巻き戻され、転位前よりも悪い状態になってしまう)などを絡めて、魅力的なエンターテインメントに仕上げている。スタートレックのノヴェライズだけで知られている作者だが、このハードなセンスとストーリーテリングの力量は意外な発見だった。<br> しかしこのネタは、昨日読んだ「燃える脳」と似てるなあ。まあ、あれより科学性は遥かに強いけど。</p>

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