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ヴォンダ・マッキンタイア『夢の蛇』サンリオSF文庫」(2005/12/06 (火) 20:28:07) の最新版変更点

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<p>2000年</p> <br> <p>9/26</p> <p> さて、次は「夢の蛇」に入る。70年代は、大まかに「巨大構築物もの」と「ホロコースト後の復興もの」が大流行したが、これはウィルヘルム同様後者の系統。9月中に「楽園の泉」までいけるかも。</p> <p> ついでに、途中で読み止めていた浜島書店の連語の本と、単語の本も読み始める。連語は前から、単語は後ろから読むことにする。「補充単語の上層12」「初級連語の根底1~13」「同中核12」読了。面白い。初級でも知らない連語が多いのに、呆れる。どうせ見ただけではすぐ忘れるので、忘れそうなものだけ整理したほうがよさそうだ。半分ぐらいまで読み進んだら、作ってみよう。</p> <p>競馬全敗。<br> 来週はG1だが、土曜のユニコーンのマイネルブライアンの方が楽しみ。あと、凱旋門賞もある。</p> <p>9/27<br> すんげえ疲れてる。<br> (略)</p> <p> しかし、それにもめげず東京盃を買ってはずし、念願の「遥かなる地平上下」やっとゲットし、「夢の蛇」も読み進んでる。「夢の蛇」はフェミニズムSFの王道だわな。主人公の造型からして、やたら自立心が強くて行動的で、いかにもフェミニズムなキャラだし。性的に行動的で18の少年に性の手ほどきはするわ、虐待されてる児童をかばって養子にはするわ。読み進むほどにその「私こそ正義の王道」的なところが鼻についてはくるが、まあ、それは半分自分が男性のせいもあるだろうと思うので目をつぶれば、ストーリーはそれなりに抑揚があって面白い。多分、70年代女流長編作家御三家(ルグィン、ウィルヘルム、マッキンタイア)の中でいちばん俗な意味で面白い物語が書けるのはマッキンタイアだろう。思弁性で他の2者に劣るのは否めないところだが。あと、この小説について言えば、もっと<都市>、異星人の描写とかもしてほしい。このへんが少ないために、コアのアイデアはあくまでもSFでありながら、SF味が薄く、ファンタジー、冒険小説的な捉えられ方をしてしまう(話の面白さの核心はSF以外の部分にある)。確かに小説としては進歩があるとしても、SFはこれでいいのか?という感じがしてしまう、ここまで「単なる味付け」にされてしまうと。これはある意味堕落ではないのか? その後ヴィンジ、チェリイが大ブレイクし、「SFももう終わりか、単なるファンタジーに成り下がったか」といわれたのもわからんではない。ギブスンとベアが出てこなければほんとにやばかっただろうね。正直言って早く次の「楽園の泉」読みたい!<br> ふぅ~、すかっといかねえなあ、ここんとこ。倦怠期か。</p> <p>9/28<br> 「夢の蛇」★★★★1/2。面白かったっす。満点にしてもよかったけど、やはりS度が薄いので。小説としては緻密に書き込まれたディテールと人物造型、たるみないストーリーテリングと溢れんばかりの才能を感じさせる。「夢の蛇」の繁殖に関するネタはアシモフ「神々自身」からの着想かな。衝撃性はないけど、うまいです。才能がある。90年代に入って、例の歴史改変もの「太陽の王と月の妖獣」で再度ネビュラ賞受賞、流石。<br> さていよいよ「楽園の泉」で70年代長編受賞作総なめだ!</p>

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