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<h2 class="date">September 05, 2005</h2>
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ポール・アンダースン『脳波』ハヤカワ文庫SF</h3>
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<div class="main">処女長編<br clear="all"></div>
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とにかくメインアイデアが凄すぎ、ヴァーナー・ヴィンジが『遠き神々の炎』でパクっていた。地球は電気の伝播速度を遅らせる力場に入っているため知性の発達が抑えられていたが、その力場を脱したことにより生物たちの知能が飛躍的に増進するという強烈なもの。動物たちも知性を持ち、天才的知能を獲得した人間たちは自らの能力を使うあてもなく混乱し、アノミー状態へ。精薄農夫はちょうどいい程度の知性になり動物たちを統率して一大共同体を築く。ある男は宇宙船を作り宇宙へ。そして様々な星を見、力場外の知的生命は意外に知能が発達していないことを知る。人類は力場内で発生したために発達しきれない知能を補うため様々な便利な道具を作り、限界内で極限まで知性を発達させていたから、力場を逃れたことでほとんど銀河一の天才種族になっていることを知り、地球に戻る。そしてアノミー状態の地球人に目標を与え、宇宙植民へ赴かせる。大胆なSFアイデアとそれに基づくリアリティあふれる社会経済的推測、天性のストーリーテリング。理想的なSF小説だ。<br>
人類規模の『アルジャーノンに花束を』ともいえる。<br>
テーマ性 ★★★★★<br>
奇想性 ★★★★★<br>
物語性 ★★★★<br>
一般性 ★★<br>
平均 4<br>
文体 ★★★★<br>
意外な結末 ★★★<br>
感情移入 ★★★★<br>
主観評価 ★★★★(41/50)<br clear="all"></div>
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