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<h2 class="date">August 31, 2005</h2>
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<div class="titlebody">
<h3 class="title">トム・リーミイ『沈黙の声』ちくま文庫</h3>
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<div class="main">唯一の長編<br clear="all"></div>
<a name="more" id="more"></a>
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大人向けブラッドベリ、エッチなブラッドベリといった作風。本書は『何かが道をやってくる』にそっくり。町にやってきたサーカス一味に囚われた超能力者のおしの若者エンジェルを町の娘が助け出す話。対立構造は『何かが』とまったく同じだが、子供ではなくハイティーンから20代と思しき若者たちが主人公で、下ネタが多いことと、「年齢を進めたり逆行させたりする回転木馬」ではなく、はっきりとした<超能力>をメインアイデアにしていることが違う。そういう意味でブラッドベリより大人向けだし、はっきりしたSFになっているといってよい。悪役のサーカス座長も格段に極悪のマッドサイエンティストで、怪物を遺伝子合成して作って見世物にしているし、団員を次々処刑する。最後は成長し<鼓膜をテレキネシスで振動させて言葉を伝える>術(=沈黙の声とはこのこと)を覚え念力を強化したエンジェルに超能力で殺される。まあまあおもしろかった。<br>
テーマ性 ★★<br>
奇想性 ★★★<br>
物語性 ★★★★<br>
一般性 ★★★<br>
平均 3<br>
文体 ★★★<br>
意外な結末 ★★★<br>
感情入力 ★★★<br>
主観 ★★★(30/50)<br clear="all"></div>
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