想風月華
【何を失っても。】
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benhino3
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にくんでますか?
あなたをすくえなかったわたしを、
あなたはうらんでますか?
“ゆるしてください。”
そんなことなんていえるはずもないし いいたくもないけど。
あなたをすくえなかったわたしを、せめてにくんでうらんでゆるさないでくれればいい。
――――でも、
それでもあなたはやさしいから。
いつものように不器用なえがおをみせて、てれたように手を差し伸べて。
きっとこんなおろかでみにくいわたしさえ ゆるさないなんてことはできないんでしょう
…
『兄上に…これを、』
そういって わたしに『手紙』をたくして。
きっとまにあわない。
あなたはそれをしっていた。
あのひとがうけとってくれるわけないって…しっててわたしにたいせつな『手紙』をたく
した。
「…っ…九郎さん…」
どうして。わたしはなにもできなかった。わたしのしらないあいだに あなたはここから
どこかとおくへといってしまった。
「…っふ…」
とまらない。涙が。
かなしい。かなしいかなしいかなしいかなしい。
いやだよ…ねぇ。どうしていってしまったの?
おねがい、おいて か な いで…
まぶたをもちあげれば わたしはくらいくらいときのなか。
ただわたしはあなたをすくいたくて――――――ううん、ただただあなたにあいたくて。
わたしはひとり時空を超える。
「…変えて、みせるよ…」
絶対に。あんな運命なんて まちがってる。
なにを犠牲にしても、わたしはあなたに生きててほしいから。どんなてをつかっても…わ
たしは―――
そしてまたときをこえる。
いとしい痛みだけ、このむねに残して。
【何を失っても。】
あなたをすくえなかったわたしを、
あなたはうらんでますか?
“ゆるしてください。”
そんなことなんていえるはずもないし いいたくもないけど。
あなたをすくえなかったわたしを、せめてにくんでうらんでゆるさないでくれればいい。
――――でも、
それでもあなたはやさしいから。
いつものように不器用なえがおをみせて、てれたように手を差し伸べて。
きっとこんなおろかでみにくいわたしさえ ゆるさないなんてことはできないんでしょう
…
『兄上に…これを、』
そういって わたしに『手紙』をたくして。
きっとまにあわない。
あなたはそれをしっていた。
あのひとがうけとってくれるわけないって…しっててわたしにたいせつな『手紙』をたく
した。
「…っ…九郎さん…」
どうして。わたしはなにもできなかった。わたしのしらないあいだに あなたはここから
どこかとおくへといってしまった。
「…っふ…」
とまらない。涙が。
かなしい。かなしいかなしいかなしいかなしい。
いやだよ…ねぇ。どうしていってしまったの?
おねがい、おいて か な いで…
まぶたをもちあげれば わたしはくらいくらいときのなか。
ただわたしはあなたをすくいたくて――――――ううん、ただただあなたにあいたくて。
わたしはひとり時空を超える。
「…変えて、みせるよ…」
絶対に。あんな運命なんて まちがってる。
なにを犠牲にしても、わたしはあなたに生きててほしいから。どんなてをつかっても…わ
たしは―――
そしてまたときをこえる。
いとしい痛みだけ、このむねに残して。
【何を失っても。】