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その伝達が御巫の元へ伝わったのは、ついさっきのこと



「・・・マジかよ」
「はい、マジなんです」

盛大なため息を零す御巫の声に苦笑しつつ、匡哉は持っていた紙を手渡す。
そこに書かれてある内容を改めて確認した御巫は、再びため息を零した。
何とも苦労性に満ちた表情。同情したい気持ちを抑えつつ、匡哉は微笑んだ。

「朱白に頼んで、皆さんに伝えておきましたから」
「悪いな、毎度毎度伝達係にして」
「構いませんよ。こういう役を買って出るのは、私か日向さんくらいですし」
「・・・じゃないと、あの連中はまとめられないしな」
「実際にまとめるのは御巫さんですよ」
「お前もだろ」
「私じゃ無理ですよ。とてもじゃないですけど・・・」

精々、こうやって伝達係に徹するくらいでしかまとめられない。
申し訳なさそうに答える匡哉の頭を軽く撫でながら、御巫は前髪をかき上げた。

「・・・例のところに集めてるんだよな?」
「ええ、皆さんが時間通りに来てくれるのであれば」
「遅刻したヤツ、厳罰な」
「・・・何させるんです?」
「後で考える」

こういうことは、”古株”と称される俺たちに許された権限だからな。
かなり開き直ったらしい不敵な笑みを浮かべる御巫に、匡哉も苦笑する。
このくらいの度胸の持ち主でもなければ、彼らはまとめられないのだ。



「それじゃ、行くか」
「はい」



そうして、2人の姿はその場から消えた



In Conference



―・・・ここは一体どこなのか
そんな疑問を持つことは、この世界に住む彼らの脳裏にはなかった
知らず生まれ、知らぬうちに全てを理解した彼らにとって意味を為さないから



「・・・てことで、だ」



どこから取り出したのか、ホワイトボードを軽く小突き、御巫は切り出した。


「今回、『綾さんのリクエストに答える内容』について討議するぞ」
「なぁなぁ、そういうのって作者が普通考えるんじゃね?」
「どうせ面倒くさがって放棄したんだろ」
「と言うよりも、この討議内容自体がネタになってる気がしないでもないけど」
「・・・文句言うな、裏話言うな。もっと突っ込むべきものがあるだろ」


ボソボソ・・・ではなくハッキリ文句を垂れるのは、紅真・藤吾・那緒。
敢えてそこら辺を軽く叱りつつ、御巫は少しずつ痛み出した頭を抱えた。
・・・まぁ、その頭痛の理由が分からないほど彼らも馬鹿じゃないが。



「・・・何で、西洋風の部屋なんでしょうね」
「西洋風と言うか神殿だね、これは」
「何か、着物のままだとすっげぇ違和感あるよな・・・この光景」



ボソリと突っ込んだのは、匡哉と勝巳、そして御古都。その言葉に、全員がため息を零す。
確か彼らが登場する世界は純和風。と言うか、ものすごく平安時代のはずだ。
なのに、集合させられた部屋はものの見事に神殿。某有名な西洋の神殿を思い出す。
おまけに服装はシリーズそのまんまなのだから、余計に違和感満載である。

「何か海外旅行に行ってる気分だよね♪」
「アハハ・・・日向ちゃんは前向きな考えだなぁ・・・」
「・・・・・・・・・さっさと議題続けるぞ」
「Σ突っ込み入れろって言ったの御巫じゃん!」
「すっげードッと疲れた。つーか、さっさと終わらせたくなった」
「・・・治癒、しましょうか?」
「止めとけ匡哉。無駄だ」

まだ会議が始まったようでそうでもないのに、かなり疲労している様子。
思い切り頭を抱える御巫を同情のまなざしで見ながら、藤吾もため息を零した。


「でもさ、実際何をネタにやれば面白いんだろうな?」
「あ!オレいい案がある!!」
「へぇ、紅真殿の妙案か。ぜひ聞きたいところだな」
「・・・微妙に嫌な予感するけど」




「戦隊モノとかどうよ?!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




「・・・この面子で、か?おい」
「オレさ、戦隊モノって憧れがあったんだよな~~vv」
「何かチームワークバラバラそうだね!」
「ひ、日向さん!そんな本当のことを言ったら駄目ですよ!」
「・・・何気にお前ら酷いな」


と言うより、フォローに入ったのは見せ掛けで、実は止めを刺したのか?
日向の言葉に便乗した(わけではないだろうが)匡哉に、御巫もため息を零す。
・・・確かに、チームワークはバラバラなのは確実だが、ほかの問題もある。

「人数振り分けが難しいだろ。ここにいる面子だけで9人だぞ」
「あ、だったらオレ喫茶店のマスターとかでいいし!」
「朱鷺さん、それ、仮面ラ○ダーじゃ・・・?」
「だったら私はアルバイトのウェイトレスする~!!」
「日向ちゃん、14歳じゃバイトは無理じゃ?」
『と言うか、喫茶店のマスターは私の役目だと思うのだがねぇ』
「そうですね、父さんの方が似合って・・・ま・・・すし・・・?」




今、何か聞こえてはいけないものが聞こえた気が




『フフフ、久しぶりに来てみれば・・・孫の姿もあるようで』




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





*しばらくお待ちください*






「よし、昇華完了」
「念のため封印符もつけておいたから、誰も外すな」
「・・・勢いの乗って俺も協力したけど、良かったのか?」
気にするな、御古都
「ああ、ろくにインスタントコーヒーも淹れられないクセに阿呆発言した向こうが悪い


つーか、死人がいきなり出てくるな
心なしか黒いオーラをまとった御巫と藤吾の台詞に、御古都も思わず後ずさる。
そんな3人を敢えて気に留めず、話は微妙に盛り上がりを見せていた。


「まぁ、人数振り分けは何とかするとして!敵役とか欲しいよな」
「単純に考えれば、椿と楓が適任だが・・・」
「さすがに聖さんや東さんには申し訳ないですしね」
「あの2人、敵か味方か分からない役にすればいけるんじゃない?」
「でも、女の子2人だけ敵にするのも可哀想な気が」



そんな朱鷺比佐の言葉に




「だったら、僕が敵役に回ろうか?」

爽やかな爆弾発言投下




「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・や、それは・・・」
「ホラ、いちいち自分の身体張って戦うよりも楽だしね。
 使えないとは言え、雑魚も使いようによっては役に立つだろうし」
似合い過ぎて反論できねぇよアホ勝巳
「何か、素で悪役な味方やってるしね・・・」


実際問題はそれほどではないものの、似合っているのもまた事実で。
下手したら、本気で悪役に回られそうで怖い。寒気が走った瞬間、23歳が頑張った。


「や、やっぱもっと平和なものの方がいいって!学園モノとか!!」
「すっげーベタである意味無難だよな!学園モノ!!」
「あ、私セーラー服着たいな~v匡哉お姉ちゃんとか似合いそうv」
「そ、そうですか?」

慌てて話題を変えた矛先も、やっぱり微妙な盛り上がりを見せていて。
心の中で朱鷺比佐に拍手喝采になりかけた―が、やっぱり無難ではないらしい。

「それは無理がないか?」
「何で?」
「・・・お前な、勝巳達がどういう存在か分かってんのか?」
「え?」
「さすがに、母上たちも俺たちと一緒に制服は着られないだろ」
「僕達は、次世代設定だからねぇ」

―・・・確かに、母親&父親が娘&息子と同じ年代なのは厳しい。
挙句の果てに御巫の場合、勝巳や御古都は年上だったりするわけだ。
藤吾と那緒は1歳差、匡哉と霞は同い年、紅真と紅蓮も逆転している。
そんな、ある意味どうでもいい問題は、日向の一言により一蹴される。


「だったら、御巫君たちは教師設定ならOKだよ。問題なし!」
「あぁ、なるほど。年齢を一気に引き上げれば問題ないね」
「んじゃ、オレ体育教師がいい!!」
「匡哉さんなら保健教諭ってところじゃない?」
「だったら・・・」


・・・などと盛り上がりを見せ始めた会議に、ようやく御巫も安堵する。
これで意味なく騒ぎ立てて終わりだったら、リクエストに答えるどころじゃない。
最終手段で応龍の召喚も考えていた分、安堵する気持ちも大きかった。



・・・のだが。



「・・・」



ふと、視線の先に見つけてしまった1台のカメラ。
それが何を映しているか、など愚問だろう。思わず、フ・・・と笑みが零れる。



「・・・匡哉」
「はい?」
「那緒と一緒に神力一気に解放しろ」
「御巫さん?」
「勝巳、一緒に応龍でも呼ぶか」
「み、御巫?」
「それはいいけど、母上?対象物の生死は?」
別にどうでもいい
(・・・作者、今すぐ逃げた方が無難だぞ・・・)





―・・・そして、その日

神々しいまでの光を放った金色の龍がその世界を舞った





遠くに聞こえる、小さな悲鳴を飲み込みながら(合掌)




=終=



はい、神羅様書いてくださったキリ番作品。ものすごい勢いで強奪してきた・・・頂いてきたわけですが、素敵過ぎて一人喜び踊りを舞い(止めなさい)でも本当にツボリました(笑)

神羅様、こんなに素敵な作品を 本当に有難う御座いましたvv