フルーフ/水面静かに大地の烈日わたらせて/あさき
はねふるわせ
さあ
おころりよ
さあ
おころりよ
「朽ちても忘れぬ!」
恩讐 はるかにちちろが叫ぶ
(日々 ひとりで)
送り火設う孤影に震う
「高々と!」
恩讐 はるかにちちろが叫ぶ
(日々 ひとりで)
送り火設う孤影に震う
「高々と!」
乾いた腕で空抱き駆ける
地を睨み
漂う異臭の星屑たちを喰らってでも
地を睨み
漂う異臭の星屑たちを喰らってでも
~ ある日 ~
「あ!」
「見てみろ!(まさか)」
「そうか!(まさかまさか)」
「あの姿は!(まさに!)」
「見てみろ!(まさか)」
「そうか!(まさかまさか)」
「あの姿は!(まさに!)」
~ 一方 その頃 ~
天日 微塵にちぎれて 置き去り 笑う
一縷の光もいらぬとほざく
寄る辺は咫尺に広がり
喘ぐ!
湿った真砂の大河と
翅の皆 (まさにこれこそ!)
一縷の光もいらぬとほざく
寄る辺は咫尺に広がり
喘ぐ!
湿った真砂の大河と
翅の皆 (まさにこれこそ!)
~何万里も離れた大地より~
つくねんとうたうひと
「ちゅっちゅっちゅ ちゅるり ららら」
「ちゅっちゅっちゅ ちゅるり ららら」
かわいそうに
それ以外のひと
「心がふるえている」
「心がふるえている」
雲の切れ間に伸びた糸が見えるか
最果ての天来に
黒雨 降り注ぐ
己の意味も知らず
ひとつぶ ひとつぶ
火輪に焼かれながら
至当をうたう
黒雨 降り注ぐ
己の意味も知らず
ひとつぶ ひとつぶ
火輪に焼かれながら
至当をうたう
腕の中で消え入る
ねんごろの明日を
心から祈っても
ねんごろの明日を
心から祈っても
影は遠くなり
谺だけが響く
谺だけが響く
「明日 目が覚めませんように」