小竹軍SS

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小竹私設兵団SS



スズハラエイジ



【スズハラエイジの生い立ち】

エイジの不幸な人生は、元を辿れば一枚の宝くじに行き当たる。
希望崎学園で恋に落ちたジュンヤとヨーコは、若者にはしばしば見られることだが、SEXに溺れて社会からドロップアウトした。
彼らは学校にも行かず、一日中抱き合って日々を過ごしていた。
ある時、ジュンヤは父親からくすねた紙幣の中に1枚の宝くじを見つけた。
8000万円の当たりくじだった。
その日のうちに二人は関西へ旅立った。

復興中の関西。そこに法はなく、金さえあればあらゆるものは手に入る。
1千万に満たないと言われる人口に対して、打ち捨てられた住居は豊富であった。
古びたアパートを占拠した二人は、新生活というにはあまりに退廃的な暮らしを始めた。
アルコール、ドラッグ、SEX。そのうちにヨーコは妊娠し、エイジを産んだ。
一方で、SEXの埋め合わせとして粗悪なドラッグを濫用していたジュンヤは性機能に支障をきたすようになった。
不能となった絶望は、そのはけ口をエイジに求めた。
毎日のように振るわれる暴力。かばい続けたヨーコは、ついには腰椎を損傷し、動くことすらままならなくなった。
しかし治療は許されず、ヨーコは施錠された部屋に閉じ込められた。
この頃のジュンヤには既に正常な判断をするだけの理性は残っていなかった。

狂人と不具者と新生児。そんな彼らが生活を続けられた理由はある人物の存在によるものだった。
そのあたりでは名の知られた何でも屋。国籍も年齢も不明だが、仕事の確かさで信頼されていた男。
スズハラという通り名で呼ばれていた。

ジュンヤの宝くじを額面の9割で買い取り、財産の管理をしていたのもスズハラであった。
スズハラ商店へ行けば生活に必要なものは用意されている。
受け取るだけであれば理性的な判断など必要はなかった。

エイジが2歳になってからは買出しはエイジの仕事になった。
週に一度の買出し以外に外出は許されず、アパートに監禁状態のまま育った。
テレビだけがエイジの相手だった。部屋は夏場になると耐え難い腐臭に包まれた。

10歳になったとき、初めてのことがあった。
「預かった金の分はこれで終わりだ」
酒と食料品を渡しながら、スズハラが告げた。
いつもと同じ無表情、冷淡な口調。しかしそこには有無を言わせぬ迫力があった。
気圧されたエイジは思わず立ち去ろうとしたが、立ち止まり、しばらく店内を見渡した。
そして、人生で初めての決断をした。
「これは、いらない。代わりに刃物をくれ」


真実の愛に目覚めた木蔭サツキ1



小竹、自分の手足となる人材を集めるため、旅立つことになる。

「しばらく君とは会えなくなるが……」
「気にしないで。あなたの妻になるのですもの、多少のことは覚悟してますわ」
「……無事を祈ってる」
「はい、いってらっしゃい」

背中を見送りながら、小さくため息をつく。
やはり「あのこと」は言えなかった。
言えばきっとあの人は、決心を鈍らせてしまうから。
あの人の身体は私だけのものじゃない。
私があの人の足を引っ張っるわけにはいかない。

「うっ……!」

突然の吐き気。
慌てて洗顔所へ駆け込む。

「はぁ……、はぁ……」

荒く息を吐きながら、お腹を押さえる。

「この子が生まれる頃には、きっとこの世界も過ごしやすくなっているはず。
 そう、誰もが安心してガスの元栓をひねることができる、平和な世界に」


ハイジ



小竹私兵団には息苦しいほどの沈痛な空気がただよっていた。
みな落ち着かずに武器の手入れをしたり、歩き回ったりしている。
その表情は一様に暗かった。
範馬軍のクーデター鎮圧を名目に召集された私兵団であったが、範馬軍との戦力差が歴然であることは誰の目にも明らかだったからだ。
範馬はクーデターの準備に5年の歳月を費やした。
魔人自衛官として当初より頭角を現し、その野望を隠そうともしなかった範馬には自衛隊だけでなく警察・ヤクザ・政財界・裏の世界にいたるまで広いコネクションがあり、人材・資金・装備とも十二分の備えを有していた。
一方、表向きには死んだことになっている小竹は身を隠して行動せねばならず、彼のカリスマ性を以てしてもその差を埋めるには十分ではなかった。

緊張に耐えきれず、ハイジが思わず口を開く
「せめて、せめてあの方も私たちと一緒に戦ってくれれば・・・
 いえ、近くで見ていてくれるだけでも良い。
 そうしたら私たちは死など怖れはしないのに」
つい愚痴のようなことを零してしまう。
独り言のつもりだったが、静寂の中では嫌に大きく響いた。
「ごめんなさいね。みんなには苦労をかけて本当に申し訳ないけど、お願いだから頑張ってちょうだい」
いたわるような口調でサツキが言う。
彼女の慈愛に満ちた表情も今日ばかりはこころなしか翳りがみえる。
「い、いえっ、奥様。その、申し訳ありませんっ」
思わず目を伏せるとサツキのお腹が視界に入った。
ポッコリと膨らんだそこは、新しい命の存在を主張している。
そうだ、魔人として産まれてくるこの子のためにも、魔人再生法案を認めるわけにはいかない。
「あの方のためだけではない。私たちは未来のために捨て石になるんだ」
いつの間にか全身の震えが消えていることにハイジは気がついた。


玉藻



ゴォォォン・・・
遠くで何か大きな物が破壊されたような音がする。ついに範馬軍が動き出したに違いない。
弛緩しかけた空気が再び痛いほど張りつめる。
サツキの様子がおかしいことに気がついたのは玉藻だけであった。
「~~~ッ」声にならないうめきを上げてうずくまっている。
一瞬のうちにおびただしい汗をかいていた。
「こんな時に・・・まだダメ。お願いだからもうちょっとだけ待って・・・」
「サツキ。どれ、みせてみぃ」
ゆっくりと玉藻が近寄る。
周囲も気がついたらしく、不思議そうな顔で振り返り、全員が同時に硬直した。
「いかんな・・・このままだと直に破水する」
「そんな、どうしたら…」
小竹の私兵団はそのほとんどが若者だ。
唐突な状況に対応できず、みなオロオロと視線をさまよわせるばかりであった。
「ここで産むよりあるまいよ。すぐに準備をせい。たくさんのお湯と安全な場所を探してくるんじゃ。・・・急がんか!!」
玉藻の怒声ではじけたように走り出す。
作戦に備えて議事堂の構造は念入りにたたき込んでいたはずだったが、パニックで吹っ飛んだのだろうか。
全員の走り去った方向は見事にバラバラであった。
「まったく。頼りにならない奴らだよ」


姫野崎燐



給湯室のことに最初に思い当たったのは姫野崎燐だった。あそこならば・・・
しかしすぐにそこが国会議事堂の中央部に位置していることを思い出した。
範馬軍はすぐにでも給湯室にたどり着くに違いない。
いそがなければ。一分でも、一秒でも早く、確保して時間を稼がないと。
気持ちばかりが焦り、足がもつれて転んでしまう。
「りんタン!」
信者達がざわめく。
「そうだ…彼らが居た」
普段全く眼中にも入れてなかったが燐のまわりにはいつも信者達がいた。
作戦行動の邪魔になるといって何度も断ったのだが、今もなお20人がぴったりと張り付いていた。
「あなたたち、燐を助けてくださいませんか?」
ウルウルと目を潤ませて信者達に問いかける。
今まで一顧だにしてもらえなかった彼らは、初めて隣から声を掛けられたことに狂喜乱舞した。
「りんタンのためなら死ねる!りんタンのためなら死ねる!」
「だったら・・・お願い。私のために死んで?」


希望崎太朗



希望崎太朗はとまどっていた。
「俺は一体、何をやっているんだ?」
今まで何度となく自分に問いかけた疑問のように思うが、この時のそれは全く違う意味だった。
彼がこの戦いに参加したのは至極利己的な理由であった。
希望崎学園の理事である希望崎家に生まれながら、正妻の子ではないという理由で太朗は冷遇されて育った。
甘やかされてぬくぬくと育つ兄たちを見るたびに生まれる劣等感と憎しみで彼の心は満ちていた。
自分でそれを疑ったことはなかった。
人を殺せば褒められる。勝てば権力が手に入る。そう聞いたからここにいたはずだった。実家でこそこそと居候する陰気な小男。小竹のことはその程度にしか思っていなかった。
「なのに、なぜ俺はこんな事を?」
太朗の足はまっすぐに範馬軍の方へ向かっていた。
範馬軍はいきり立って怒濤のような勢いで向かってくる。
太朗は両手を広げ、あらんかぎりの声で叫んだ
「聞け、貴様ら!!いまはこんな事をしている場合ではないのだ!!


スリミ



「頭が下がっておるぞ、しっかり持ち上げんか」
そんなこというなら自分も手伝えばいいのに・・・年寄りはものぐさばかりだ。
スリミは玉藻の方を睨み付ける。
ハイジがみつけてきた担架を使ってサツキを運ぶ途中である。
決して揺らさないように、しかし悠長にはしていられない。
担架を持つ両腕にかかるのは二人分の生命の重み。
魔人とは言え非力なスリミとハイジにとっては容易な仕事ではなかった。
職員や警備員の死体を踏みつけながら進む。
戦場の出産、か。
生と死の鮮やかな対比。これまで手がけたどんな舞台よりも素晴らしいモチーフだ。

「ごめんなさいね。こんなときに私が迷惑を掛けてしまって」
サツキが心底すまなそうに詫びる
「そんな、奥様は気になさらないでください。もうすぐ給湯室につきます。
 そこならお湯も清潔なタオルもあるはずですよ。何の心配もありません」
自分で言いながら、とても信じられない。
しかしこれだけはどんなことをしても成功させてみせる。
それだけの価値のある仕事だと思った。

ようやく給湯室が見えてきた。
ほっと息をつきかけたとき、視界の隅で玉藻の躯が翻った。
パラララララララッ!同時に乾いた破裂音が響き渡る。
スリミをかばうように立った玉藻の全身に数十発の弾丸が着弾した。
馬鹿な…範馬軍!?
「ずいぶん早いお着きじゃないかい」
表情一つ変えずに玉藻が言う。
周囲は武装した複数の兵士達に取り囲まれていた。
いつのまに…?いくらなんでも早すぎる。
まだ本格的な戦闘が始まった風には思えなかった。
それとも、私兵団は既に音もなく壊滅させられたのだろうか…
「ふん。こいつら、この世の存在じゃないね。どっからか湧き出してきたらしい」
霊体?それならまだ給湯室は無事かも知れない。
他のみんながまだ守ってくれているはずだ。
「サツキ、動けるかい?あんたの子供はわたしが取り上げてやるつもりだったけどね。
 ひとりでやらないといけなくなっちまったようだよ」
「はい…わたしなら大丈夫。心配しないでください」
とても大丈夫そうには見えない。
顔色は真っ青だし全身は汗でびしょ濡れだ。
それでも気丈な表情を浮かべ、サツキは立ち上がった。
「良い子だ。こんなことで参ってちゃ母親なんてできないからね。しっかりやるんだよ。
 スリミ。ハイジ。こいつらは一歩もここから通さないよ!」
言われるまでもない。舞台を演出することこそが私の使命。
範馬軍よ、貴様らの血で王子の誕生に華を添えさせてもらうぞ!


梶留建造



ふらつく足取りで、サツキは一歩ずつ足を進める。
決して振り返ってはいけない。
みんなに応えるために、私は私の仕事をやり遂げなければならない。

とうとう給湯室にたどり着いた。確かにそのはずだった。
そう思っていたのだけれど、これは何かの間違いかしら…
ドアを開けたそこには頑丈そうなベッドが備え付けられていた。
清潔そうなシーツやタオルも準備されている。
これは一体?もしかして私は夢を見ているのかもしれない。
そうではないことに気がついた。
ベッドのすぐ脇には大きな給湯器、そしてでかでかとその存在を主張するガスの元栓があったからだ。
「オール電化になんてもったいなくて変更できないくらいの立派なガス栓をつくってやりますよ」
梶留の笑顔が浮かぶ。彼は本当にやってくれたのだ。
ついでにこんな素敵なベッドまで。
涙があふれた。
ありがとう。わたし、必ず立派な赤ちゃんを産んで見せます。


春夏秋冬巡



春夏秋冬巡はサツキのことが好きだった。
サツキの表情にはいつも少女のような瑞々しさがあった。
それはきっと小竹への一途な想いによるものなのであろう。
愛は永遠。…とはいうものの、それは愛が幻想であるからこそ成立する言葉である。
ところがサツキは愛を現実にしてしまった。
小竹の愛を手に入れてからというもの、サツキはどんどん変わってしまった。
充足感、憂い、そして自信。
これまで見られなかった表情が数多く見えるようになった。
そして変化はついに肉体にまで及んだ。受胎したのだ。
サツキの身体がいびつに歪んでいくのを、巡は見ていられなかった。
自分と共に永遠を語るにふさわしい存在だと思っていたのに。裏切られた思いだった。
子供を産んだ女性は決定的に変わる。
元の神聖さは影も形もなくなり、取るに足らない現実に縛り付けられる醜い存在になりさがるのだ。
巡はそう信じていた。

サツキが給湯室に入っていくのを巡は見ていた。
「そんなものが、そんなものが本当に大切なの…?お願い、私を置いていかないで」
追いかける巡の足取りの方がよほど不確かだった。
戦場の中を亡霊のように進む。
「そうよ、殺してしまえば良いんだわ。サツキさん、私と永遠を生きましょう」
給湯室までたどり着いた。
ドアを開けようとノブに手を掛けたとき、部屋の中からサツキの声が聞こえた。
「ふ、ンンっ・・・!!!はぁっ、はぁっ・・・ふ、ンンンッ!!」
花のように可憐だったサツキと同一人物とは思えない醜いうなり声。
しかし、それは生命の力強さに満ちあふれていた。
巡はその場に崩れ落ち、そして泣いた。
地球に命が生まれてから、繰り返され続けてきた不変の真理。生命の営みこそまさにそれではないか。
「サツキさん、ごめんなさい。私が間違っていたわ…
 私にも、あなたの作る未来を見せてちょうだい。」
巡が力を解き放つと、給湯室の時間が加速し始めた。
24時間あれば出産には十分だろう。
力を使い果たした巡は反動で眠りについてしまう。
目が覚めたときにはきっと、新しい未来が迎えてくれるに違いない。


中田彼方



中田彼方の真実

分娩室のドアを開けて入ってきたのは見慣れない顔の男だった。
いや、そういえば私兵団の中にいたような気もする。
とにかく特徴のない男だった。確か名前は・・・
「中田・・・さん?ごめんなさい、いまはちょっと」
「いや、そうではないんだ。」
中田は自分のあごに手をかける。
勢いよくその手を引くと、ビリビリッという音とともに顔の皮が剥がれた。
その下から現れた顔は、誰あろう小竹その人であった。
「あなた…いらしていたのですね…」
サツキの顔に安堵の表情が浮かぶ。
小竹は陰からみんなを見守ってくれていたのだ。
「あなたの子供です。抱いてあげてください。」
しかし小竹はその場から一歩も動こうとしなかった。
「いや、やめておこう。僕はこれからまた地獄に戻らなければならないからね。
子供のことは君に任せるよ」
自嘲的な笑みを浮かべて去っていこうとする小竹。
しかしその体はドアの外に現れたスズハラエイジによって押しとどめられた。
「すみませんがお話は聞かせていただきました。一体なぜそんな心にもないことを言うのですか?口では強がっていてもこちらは正直なようですよ」
エイジが小竹の眼鏡を外す。小竹の目には今にも零れんばかりに涙があふれていた。

「…僕にはそんな資格はない。だって僕の手はあまりに血に塗れすぎてしまった。」
震える声で小竹が言う。事実、戦闘の途中であった小竹の両腕は文字通り返り血で真赤に染まっていた。
「そんなことを気にされていたのですか。それでは良いことを教えて差し上げます。あなたのその力は一体何のためにあるとお思いですか?」
ハッと小竹が顔を上げる。小竹の能力…それは、第三の手。

背中から現れた大きな手が、生まれたばかりの赤ん坊を優しく包む。
光に包まれたその光景は神々しさすら感じられた。
「これが…僕の子供…」
今度こそ小竹は涙を隠そうとしなかった。
戦場のど真ん中にある分別室で、小竹は大声を上げて泣いた。
泣きながらガス栓をひねった。


真実の愛に目覚めた木蔭サツキ2



サツキ、両方の手のひらを上に向け、害意のない事を精一杯示す。

「お願いします。待ってください」

ピョンフ「ふざけるな! 何を待つっていうんだ! 立て! 外へ出ろ!」

「何でも! 何でも言うことを聞きますから!」
「だから待ってください。私は」
「どうしてもこの子たちを、助けなくちゃいけないんです!」

ピョンフ「タスケ、タスケ、何?」
ピョンフ「タスケナクチャって、何?」

「この子たちは私と…私と小竹様の、大切な子どもたちなんです」
「この子たちがいたから小竹様は、小竹様に」
「この子たちがいなくなったら、小竹様は…小竹様でなくなる。それ程の…だから」
「私はこの子たちが…助かればそれでいいんです。この子たちの無事さえ保障してくれるのなら、あなた達の望む通りにします…!」
「だから、待ってください」

バキィッ!
サツキ、左腕を自らの力でへし折る。

「望むならば…右腕も」
「それでも足りなければ、両の足も…!」
「この子たちが助かった後で私が…妙な気を起こすかもしれないと思うのならば」
「授乳に…支障が出ない範囲で私を壊してくれて構いません…!」
「お願いですからこの子たちを…助けさせてください…!」


真実の愛に目覚めた木蔭サツキ3



木陰「ああ、なんとこと…誰か…誰か私の赤ちゃんを助けて…」
中田「くそ、こんな事で…終わってしまうのか…」

小竹軍の停戦の申し出を拒否したグーダター軍の残酷な仕打ちに
中田彼方と木陰サツキはただひたすら誰かが自分の子を助けてくれることを祈り続けた。

――――そのとき、奇跡が起こった。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

木陰「っ!? これは一体!?」

突如分娩室の壁が歪みその中から多数の11人の忘却の戦士たちが現れたのだ!

ヤスヒロ「子供が生まれれば新車が必要になる、その新車を雨ジミから守る「昇陽」はいかが?」
チャーシューマン「ガスがあっても火をつければ意味がないだろ?」
果日明「貴方達は私の事を呪わない唯一の友達…」
朱実「こんなちっちゃな赤ちゃんが死んじゃうなんて可哀そうだよう…ウァーン!」
透流「影の薄い俺のことを部隊に誘ってくれたあんたちに礼がしたい」
シノコ「どうせ死ぬなら一緒に死のうよ…ねえ…」
歩渡羅帆「俺の超スピードで全員救って見せるぜ!」
ウォーリー「クーデター軍の野郎ども!オレを探す時間があったら、お前自身を探すんだな」
リリス「やめて~!!赤ちゃんが死んじゃう。」
マリアッチ「カンパ、キーノたとえ演奏ができなくても俺達に出来ることはまだまだある」
和義「もう俺は目の前で誰も死なせない…あいつらの死を無駄にはしない!」

これはまさに木陰サツキの願いが天に届いた奇跡―――――

―――――否!!これは奇跡などではない!
そう、これはまさに小竹と木陰の愛が生んだ必然!

中田「み、みんな…一体これはどういうことだ?」

そしてさらに歪みの中からガスマスクを着けた男と背中に亡霊を憑依させた少女が現れる

「おっと、人の事を過去に置き去りにしておきながら忘れたとは言わせないぜ小竹!」
中田「お、お前はまさか鮎阪!?」
一夜「かつてそういう名前を名乗ったこともあったな」
木陰「一体どういうこと!?」
一夜「俺の力で空間を湾曲させてお前の部下と共にここへやってきた。勿論その子供たちを救うためだ」
ヤスヒロ「小竹…俺達はあんたの部下だ、そして部下が上司を助けるのは当然のことだろ?」
透流「俺達合わせて15人*一人につき一人小竹様の子供を保護すれば丁度頭数が合います!」
果日明「我々は残念ながら…小竹様達を守ることはできません…しかし!二人のお子様を守ることはできます!」

中田「み、みんな、う…うぅ…有難う…本当にすまない…」
木陰「それじゃあ…私たちの子供を、どうか…お願い…」

チャーシューマン「何泣いてるんですか!小竹様らしくない!」
歩渡羅帆「任せて下さい!俺達がお子さんを守って見せます!」
和義「それじゃ、もう俺達は行きます。どうかお二人も生きて帰ってください…」
一夜「みんな、時空の門が閉じるぞ!急げ!」

全員が時空の歪みの向こう側に消えると
時空の歪みは収縮し、分娩室は静寂に包まれた

中田「みんな…本当に……ありがとう……」


*スタメン落ち11人+カンパとキーノ+矢塚白夜と矢塚千夜、一夜は亡霊なので赤ん坊を抱けない


ポエム



「BLOODY WING ~追憶ノ ヨルニ~」
作詞:ロケット商会 with シャドウ・イズミ 作曲:未定  歌:未定

どこまでも静かな夜 眠れないよ

嗚呼(Ah-Ah-) 貴方はなぜ逝ってしまったの?

こんなに愛していたのに もう声も届かない

嗚呼(Ah-Ah-) 悪魔たちの笑う 闇の向こう

苦しくてたまらない 貴方と手をつなげたら

空っぽの手 いまはただ虚しいだけ

ネオンきらめく 街を歩く 堕天使たちの 行進が

穢れた 叫び声が

私を 復讐へと 駆り立てる

覚悟するがいい 不浄なる魂よ

今宵からは 震えて眠れ

(※)
「この一撃は 我が友の遺志 師の願い
 森羅万象を満たす 聖霊よ その無垢なる手を かざし
 罪深き者どもに 浄化の裁きを !
 消えうせろ!
 これが 神技! Blooooooody wiiiiiing!!!」
(※くりかえし)

貴様らが逝くのは神の元ではない…永劫の闇だ!


サツキ出産祝福ポエム
題名 True Love

我が子よ
この世は決して 楽なところじゃないけれど
苦労ばかりが降りかかるけど
それでもお前に生きて欲しい
強く強く生きて欲しい
それが母の願いだから

我が子よ
温かな右手にはコンパスを
柔らかな左手にはガスの元栓を
強く強く握りしめて
父をも超える大人になあれ


小竹ジュニア 生誕の叫び ポエム
題名 ガス漏れ

ガス ガス ガスは爆発する
それは命のトモシビ
ガスさえあれば他に何もいらない
電気さえも
でも コンパスは大事だよね
ガス ガス ガスは爆発する
上手く使えば 人のよきパートナー
間違えたら みんなさよなら
人は知恵を身につけなければならない
道をあやまっては いけない
おとうさん おかあさん
わたしは立派な 大人になりたい

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