後ほねっこ男爵領

ほねっこ犬士

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atohone

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ほねっこ犬士




ほねっこにおける人と犬との絆


後ほねっこ男爵領といわれて、真っ先に上がるのが『迷宮の国』である。
しかし、古くからほねっこに暮らす人々はこういう。

この国は『人と犬との絆の国』であると。

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後ほねっこ男爵領の犬士はみんな犬の神様の系譜にある。

後ほねっこ男爵領では、その前身であるほねっこ男爵領時代から犬の神様の信仰が厚い。
それは建国当時から存在する『王犬社』や、王犬じょり丸が犬の神様であることからも見てとれる。
また、ほねっこの民は元来犬好きであるが、ただ愛でるのとは違い、犬を大切なパートナーとして愛し敬う。
その気持ちがおのずと犬の神様への信仰に発展していったのはごく自然なことであった。

そして、人が犬を大切に思うように、犬もまた人を大切に思っている。
それゆえに彼らは祖先である犬の神様から受け継いだ力を発現させ、人とのつながりを守っている。

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ほねっこにおける神様の定義は、かなり広い。
普通を超えた何かを持っていればそれは神様か、あるいは神がかりである。
だから、ほねっこにはたくさんのいろんな神様がいる。
そして、神様は全知全能なんかじゃなく、出来ないことの方が断然多い。
犬の神様だって、強くて賢くてかっこいい(一部かわいい)けれど、出来ないことはたくさんある。
しかし、だからこそほねっこの民は犬の神様を、犬を大事にする。

人と犬、たとえ神様でも出来ないことだらけ。だからこそお互い協力し合える。
そうして築き上げた関係こそが、ほねっこの民と犬、その力の源なのだ。

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ほねっこ犬士が持つ犬の神様の力は大きく分けて二つある。
一つは人語を解することであり、もう一つは変身能力である。

どちらも『人と犬とのつながり』を守るために受け継ぎ、発現した能力である。
より確かな意思の疎通のために人語を解し、
より人と近しい形でコミュニケーションをとるために二本足で歩き、あるいは擬人化し、
大切なパートナーを守るために先祖の力を借りて戦う。

全ては犬が犬である理由。
野に生きる狼としての生を捨て、人と共にあることを選んだ犬の決意と努力。
犬士がただの犬を超えた力を持つ意味である。

/*/

そして人も彼らの想いを知り、あるいは感じ取り、
自らがそのパートナーとして恥じることのないよう努力を重ねる。

こうして『人と犬との絆』が生まれ、守られ、育てられていくのだ。



ほねっこ犬士の話


空に、今しも中天に差しかかろうとする月。
地には、冴え冴えとした月影。

青い月の夜空。吹き通る風。一斉に揺れる葉ずれの音。
そこは後ほねっこ男爵領、王犬社。
その前庭にうずくまる影、影、影。
闇を見通す眼があるならば、影の一つ一つが月を見詰める犬であることに気がつくだろう。
前脚を伸ばし、昂然と頭を上げたその姿は、月に挑みかかる様にも、祈りを捧げるようにも見えるはずだ。
一斉に/てんでばらばらに/一匹が主導するように/月に吠える。

――

人には人の神様がいるように、犬には犬の神様がいるのだという。
それは、三界の全てを嘆きを聞きつける耳と、あらゆる嘘と真を嗅ぎわける鼻と、全ての悪を踏みしめる爪を持つのだという。
それは、狼より分かれ、人と寄り添う事を選んだ最初の犬なのだという。
それは、ただの犬より生まれ、ただの犬として生き、そして、ただの犬をやめ、全ての稚い子の幸せを守るために戦う事を選んだ、いと優しき番犬だという。
それは、夜と朝の境に立ち、その吠え声で現と夢は分かれるのだという。

犬の神様について囁かれる言葉は、その全てが嘘であるかもしれないし、その全てが真実なのかもしれない。
何しろ、犬の神様なのだ、
犬“が”神様だから、犬の神様なのではない。
犬たちが信仰する神様だから、犬の神様なのだ。
だから、その本性は人の窺い知れるところではない。
だが、ただびとにも確信をもって断言できることが、一つだけある。
それは犬の神様が必ず存在するという事だ。


後ほねっこ男爵領の犬士は、犬の神様の血を受け継いでいるのだという。
王犬であるじょり丸が犬の神に連なる不可思議な力を使えることは、よく知られていることであるし、その縁が深い後ほねっこ男爵領の犬士が神の血を受け継いでいるというのも、そう不思議な話ではない。
まあ、そもそも二足歩行ができる姿に変ずる人語を解する犬という時点で、神の血が流れてるくらいの不思議を兼ね備えていてもらわなければ困るという話もある。
特に理由もないという方が、よほど不思議で怖い。
とはいえ、ある日いきなり飼い犬が犬士になってしまうことを、神様の血を継いでいるのでは仕方ないね、で済ませて平然と受け入れてきた後ほねっこ男爵領の人々もなかなかに豪胆であるといえよう。
やはり小動物国家の本能が、彼らが危険な存在ではないことを察知したのかもしれない。
あるいはそんな大層なものではなく、もふもふで可愛くて話が通じるから、まあ、良いか程度のノリで流しているのかもしれないが。

そんな犬士たちにとって、自分たちが神の血を濃く継いでいるという事は、何よりも誇らしいことであるそうだ。
インタビューで神の系譜について水を向けると、さりげなく誇らしげに胸を張るので大変可愛らしいことからもそのことはよくわかる。
だが、彼らに言わせると、実は後ほねっこ男爵領の犬は多かれ少なかれ犬の神の血を継いでいるのだそうだ。
だから、犬と犬士を分けるのは、決して大きな差ではなく、ほんの少しの違いでしかないのだという。
彼らは言う。犬士は生まれつくものじゃない。ただの犬から生まれて、僕たちは犬士になったのだ、と。
彼らに共通するのは、人と犬の絆を守りたいという強い想い、人の傍に居たいという切なる願い。

けれども、と彼らはいつも続ける。
僕らが犬士で、彼らが犬をやっているのは、お座りした場所とか散歩の時間とかトリミングのタイミングとか昨日食べたご飯とか色んな理由が絡まって決まったこと。
僕たちだけが特に強く人間のことを想ってるからってわけじゃない。
だから、覚えていて。この国の全ての犬が、自分が幸福であるように、人にも幸福であって欲しいと願っていると。

――

月に吠える/祈る。
我らの先を行く同胞たちの鼻が今日も冴えていますように。
彼らと共に戦う同胞たちの牙が今日も輝いていますように。
彼らとともに生きる我らが幸せであるように、同胞と共にあることが、彼らの幸せに繋がりますように。
我らの祈りが、同胞たちの力になりますように。

月に祈る。

     



とりあえずいつものふたり

ユーラ:「藩王、今回は犬士アイドレスですよ」
火足 :「そうか、わかった。で、なにそれ?」
ユーラ:(無言で水流銃を撃ち放つ)
火足 :「当たったら死ぬだろ!」
ユーラ:「だからはずしました(にっこり)」
火足 :「ああう、あれだろ、犬士用の人アイドレス?みたいな」
ユーラ:「まあ、そうです。新しい種族アイドレスです。最終ターンに向けた犬士の強化と、形質問題をクリアするために各国が準備しています」
火足 :「うん」
ユーラ:「そんなわけで、うちも犬士アイドレスを用意しました」
火足 :「おお」
ユーラ:「いろいろ説明することはありますが、その辺は設定文に譲って、ここでは小ネタ的なものについて話そうという企画です」
火足 :「なるほど。了解」

じょり丸様のこととか

火足 :「犬士って言ったらまずはじょり丸かな」
ユーラ:「そうですね。じょり丸様は王犬、つまり犬士の代表です。ほねっこの犬士は多かれ少なかれじょり丸様と通じる要素を持っているわけです」
火足 :「具体的にはどんな?」
ユーラ:「それはもうこの上なくらぶりーですしお利口さんですし優しい上に頼りになりますしふわふわもこもこですしそれに」
火足 :「すまん悪かった。訊き方を変える。こう、なにか特別な能力みたいなもののことで」
ユーラ:「わかっております。そうですね。じょり丸様が犬の神様なのは藩王もご存じのとおりですが」
火足 :「……うん、アイドレス開始時にはやたら人の尻に噛みつくバカ犬だと思っていたのにとんでもない出世だ」
ユーラ:「(ちゃきっ)」
火足 :「うむ、わかった、落ち着いて銃を下げてくれたまえ。今の発言は議事録からも削除しておくように。ごめんなさい謝るから銃を下げてください」
ユーラ:「他の犬士のみんなも、じょり丸様と同じように犬の神様の力を受け継いでいます」
ユーラ:「だから、ちび丸が二本足で歩けたり、グレッグ・Eが人語を話せたりするわけです」
火足 :「(設定文を読みつつ)人とのつながりを守るためにそういう能力を受け継いでるわけだ」
ユーラ:「そうです。そのあたりは設定文に書いてありますのでそちら参照ということで。それよりも……」
火足 :「それよりも?」
ユーラ:「藩王、じょり丸様の特殊を覚えておいでですか」
火足 :「(なんだっけ)」
ユーラ:「そう、もふもふすると癒されるのです!」
ユーラ:「そしてこれはなにもじょり丸様だけではありません。他の犬士ももふもふすれば癒されます。実際もふもふしまくってる私が保証します!」
火足 :「お、おう」
ユーラ:「ほねっこが今もこうして頑張っていられるのは、らぶりーなわんこたちによる癒しがあってのことなのです(ぐっ」
火足 :「いや、うん。否定はしない」
ユーラ:「なので犬士アイドレスに、もふもふすると癒される特殊を付けるべきだと思うんですがどうでしょう」
火足 :「あー、その辺は狙ってつけるより自然の流れに任せて、つけば儲けもんくらいのがいいんじゃなかろうか」
ユーラ:「そうですね。それによく考えたら特殊がなくても癒されてるので問題ない気がします!」
火足 :「う、うん」

犬士たちのお仕事ぶり

ユーラ:「ちなみにT17時点でほねっこの藩国犬士は49人です」
火足 :「増えたねえ」
ユーラ:「そのうち37匹が、藩国の施設で働いてくれています」
火足 :「ありがたい」
ユーラ:「内政に関しては、犬士のみんななしにはとてもやっていけませんね」
火足 :「そうだね」
ユーラ:「他にも迷宮案内犬として活躍している一般の犬士もいると思われます」
火足 :「そうなるとますます犬士抜きじゃやってけないねえ」
ユーラ:「ですです。なのでほねっこでの犬士の待遇はとても良いと言われます。貧乏国とは思えないと」
火足 :(遠い目)
ユーラ:「藩王、国庫のことは考えちゃダメです。私は考えません」
火足 :「わかった。いや、わかっちゃっていいのだろうか……?」
ユーラ:「(無視して)それだけ犬士も訓練や仕事が大変だということでもあるんですが、それでもがんばってくれてる犬士のみんなには本当に感謝ですね」
火足 :「うん。ところでさ」
ユーラ:「はい」
火足 :「いや。流れと関係ないんだけれども。犬士って「人」と「匹」のどっちで数えるんだろうか」
ユーラ:「愛があればどっちでも大丈夫です!」
火足 :「なるほど」

犬種のこと

ユーラ:「ほねっこの犬士の犬種はゴールデンレトリバー、黒柴、セントバーナードです」
火足 :「今回の犬士アイドレスでその辺は統一されるの?」
ユーラ:「いえ、ほねっこ犬士の定義は犬種にはかからないので、いろんな犬種がいます」
ユーラ:「大型犬でも小型犬でも、洋犬でも和犬でも、ほねっこの民と絆を結び、共に生きる心があればほねっこ犬士なのです」
火足 :「なるほど」
ユーラ:「それにみんなわんこ大好きなので特定の犬種だけ選ぶなんてできるわけがありません。南天さんも深夜さんもたらすじさんもいも子さんもみんな悲しみます」
火足 :「まあそうだよね」
ユーラ:「そうです! わんこ平等!」

おわりに

ユーラ:「そんなわけで、設定文には盛り込めなかったことについて話したわけですが」
火足 :「うん」
ユーラ:「わんこかわいいですよね!」
火足 :「全部それじゃないかッ! リテイク含めて一体何回『もふもふ』と『可愛い』を連発しているんだ!」
ユーラ:「かわいいのだから仕方ないのです」
ユーラ:「なのでこれからも犬士のみんなも普通のわんこたちも変わらず大事な仲間として一緒に頑張っていくのです」
火足 :「……そうだね(タメイキ)。じゃあ、俺も久しぶりにわんこと遊ぼうか……」
ユーラ:「(遮って)というわけで今回の収録はおしまいです。藩王おつかれさまでした(ちゃっ)」
火足 :「へ?」
ユーラ:「執務にお戻りください。いろいろ溜まってますので。あ、みなさんどうぞ連れてっちゃってください」
火足 :「まて! どうしても最後はその扱いなのか!? のー!!」
ユーラ:「(連行される藩王を見送って)今後ともわんこたちと仲良く一緒に頑張っていきますので、みなさんよろしくお願いします(礼)」

おしまい



おまけ漫画




ほねっこによる犬士もふもふ習慣の様子。

 (ほねっこでは、ダイスによって、その日のもふもふ犬士を決める習慣があります)
 (これは犬好きで知られるユーラ摂政から始まり、みんなに浸透していったものです)
 (ほねっこのわんこらぶ、犬士らぶをご覧ください)
 (ちなみに、犬士の性格や性別はこちらを参照:犬士一覧

  いも子 : 2D10 → 2 + 1 = 3 (11/01-00:11:16)
  いも子 :グレッグ・Bだー(もふりもふり) 強そうっ>< (11/01-00:12:38)
  ユーラ :グレッグ・Bは渋くてかっこいいこです(頷 (11/01-00:14:20)

 /*/(次の日)/*/ 

  ユーラ :の前にもふもふを 2D10 → 3 + 4 = 7 (11/10-01:40:19)
  ユーラ :ディケーだー メカは女の子でもロマンだよね。うんうん(もふもふ (11/10-01:41:27) 

 /*/(そのまた次の日)/*/ 

  ユーラ :あら、外れた。もう一回っ(><) 2D10 → 1 + 7 = 8 (11/11-01:41:38)
  ユーラ :マークだっ いたずらはほどほどにしないと書記長さんに叱られるよっ(もふもふなでなで (11/11-01:42:15)

 /*/(そのまたまた次の日)/*/

  ユーラ :よし、仕事したのでもふもふを(><) 2D10 → 9 + 5 = 14 (11/12-01:10:51)
  ユーラ :やり直しッ 2D10 → 10 + 3 = 13 (11/12-01:12:01)
  ユーラ :3番だからヴァイシュ(><) ヴァイシュもベテランさんだねー(もふもふ (11/12-01:13:13)


文章:深夜・ユーラ・火足水極 イラスト:いも子・瑛の南天




一般性能開示

L:神犬 = {
 t:名称 = 神犬(種族)
 t:要点 = 巨大な、地獄の、番犬ども
 t:周辺環境 = 世界の終わり
 t:評価 = 体格2,筋力2,耐久力2,外見2,敏捷2,器用2,感覚2,知識2,幸運3
 t:特殊 = {
  *神犬の人カテゴリ = 犬士種族アイドレスとして扱う。
  *神犬は根源力140000を持つ。
  *神犬は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料1万tを消費する。
  *神犬は犬系職業についたさい、全能力に+4する。
 }
 t:→次のアイドレス = ワンワンブレス(技術),ケルベロス(職業),ダイア―ウルフ(職業),賢者の護り犬(職業)
}
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