05年度AD3年口頭試験キーワード

85.(聴覚における)時間説と場所説

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<解答1> 児玉

[Temporal/Place theory] 聴覚における時間説・場所説とは、いずれも音の高さ[pitch]の知覚理論についての説である。時間説とは、入力信号(音)に対して、同じ振幅の位相を固定していき、その時間的な繰り返しパターンと、神経発火の時間パターンが関係している、とするものである。一方、場所説とは、入力信号の周波数によって、基底膜の反応位置が異なり(基底膜上で周波数分析を行っている)、さらに聴神経においても周波数の部位的構造がみられる(周波数局在性)ことから、基底膜上のどの有毛細胞が興奮するかによって音の高さが知覚されている、とする説である。今日では、場所説の方が優位とされている?が、ミッシング・ファンダメンタル現象によってその矛盾も指摘されている。

  • 時間説とは、入力信号(音)に対して、同じ振幅の位相を固定していき、その時間的な繰り返しパターンと、神経発火の時間パターンが関係している、とするものである。

  • 場所説とは、入力信号の周波数によって、基底膜の反応位置が異なり(基底膜上で周波数分析を行っている)、さらに聴神経においても周波数の部位的構造がみられる(周波数局在性)ことから、基底膜上のどの有毛細胞が興奮するかによって音の高さが知覚されている、とする説である。




... under constructing ...

  • 音の伝搬・知覚の流れ
音は、鼓膜→耳小骨(つち骨、きぬた骨、あぶみ骨)→前庭窓→蝸牛と伝わって、基底膜上の有毛細胞を刺激させ(ここで電気信号となる)→聴神経→聴中枢(大脳)と伝わり音が知覚される。

  • 周波数局在性・周波数部位的構造[tonotopic organization]
聴神経から大脳皮質聴覚領に至るまでの神経系の様々な段階に見られる解剖学的構造のこと。ニューロンに対して、それぞれ最も応答を引き起こしやすい純音の周波数(特徴周波数)が定まっており、一群のニューロンがそれに従って、低い周波数の側から高い周波数の側へと順番に並んでいる構造のこと。蝸牛の基底膜や聴神経にこうした構造が見られるが、聴覚に関わるすべてのニューロンが周波数部位構成を示すわけではなく、また、大脳皮質においては、周波数部位構成が見られても、実際のニューロンのふるまいが単純に特徴周波数と対応しているとは限らない。

  • ミッシング・ファンダメンタル[missing fundamental]
基本音の周波数成分が欠けた複合音でも、基本音と同じ音の高さとして知覚される、という現象。



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