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むのたけじ(1915年-)は、秋田県美郷町出身のジャーナリスト。本名は武野武治。
1936年に東京外国語学校(現在の東京外国語大学)スペイン語科を卒業し、報知新聞社に入社。1940年、朝日新聞社に移り、従軍特派員として中国や東南アジアを取材した。
1945年8月15日、敗戦を機に、戦争のありのままの姿を伝えなかった新聞報道にけじめを付けるため、朝日新聞社社員全員の辞職を主張するが、賛同を得られず、ひとり退社。秋田県に戻り、1948年2月に横手市で週刊新聞『たいまつ』を創刊。1978年に休刊するまで780号を発行した。同紙に掲載した短句を集めた『詞集 たいまつ』シリーズは幅広い人々の支持を集める。2001年、第12回農民文化賞受賞。
横手市在住で、戦後一貫して地方から反戦・護憲運動や教育問題などに関して論評を展開している。
著書
単著
- 『たいまつ十六年』(企画通信社、1963年/理論社、1964年/社会思想社[現代教養文庫]、1994年12月)
- 『雪と足と』(文芸春秋新社、1964年/三省堂、1970年)
- 『踏まれ石の返書』(文芸春秋新社、1965年/評論社、1983年1月)
- 『たいまつ―人間に関する断章604 詞集』(三省堂[三省堂新書]、1967年)
- 『日本の教師にうったえる』(明治図書出版、1967年)
- 『われ住むところわが都』(家の光協会、1975年)
- 『戦争いらぬやれぬ世へ』(評論社、2007年5月)
共著
- (岡村昭彦)『1968年―歩み出すための素材』(三省堂、1968年)
- (斎藤喜博、佐藤忠男)『日本の教育を考える―豊かな人間教育への提言』(東芝教育技法研究会、1970年)
- (佐高信[編])『日本国憲法の逆襲』(岩波書店、2001年3月)
- (北条常久)『むのたけじ 現代を斬る―対談集』(イズミヤ出版、2003年8月)
- (黒岩比佐子[聞き手])『戦争絶滅へ、人間復活へ―九三歳・ジャーナリストの発言』(岩波書店[岩波新書]、2008年7月)
編著
- 『明日への絶唱―理想と情熱 青春の記録4』(三一書房、1973年)
最終更新:2008年07月21日 22:23