86年から87年にかけて、今は無き「コミックバーガー」に連載されていた作品に、短編を三作。
バブルいまだ華やかかりしころ、浪人生の主人公が、一足先に大学生になってしまった友人や、同じく浪人の友人や、幼馴染みの隣家の女の子や、年上のおねーさんとつるんだりつるまなかったりする、という、話。
結局、一緒に浪人していた友人は大学に合格し、主人公は二浪することになるんだけど、起業の道に誘われたり、それを断って実家のソバ屋を継ごうかと考えたりする。
「いいかげんねえ」という幼馴染みの言葉にこたえて、「いいかげんだよ/ま/TAKE IT EASYってとこさ」で話はおしまい。
結局、一緒に浪人していた友人は大学に合格し、主人公は二浪することになるんだけど、起業の道に誘われたり、それを断って実家のソバ屋を継ごうかと考えたりする。
「いいかげんねえ」という幼馴染みの言葉にこたえて、「いいかげんだよ/ま/TAKE IT EASYってとこさ」で話はおしまい。
「TAKE IT EASY(気楽に行こう)」でどうにかなる、という時代の空気と十代後半戦のバカっぷりがよく描き出されてはいる。いるんだけど、話としてはどうということはない。
岡崎京子はこの時点では、他の作家とコンパチブルな「ワカモノのセータイ」を描き出す作家でしかなく、この「TAKE IT EASY」も、後期の「凄み」の滲み出る作品とは隔絶されてある。よく時代性をうつしたチャーミングな小品ではあるけど、そこにとどまる。
(だから、どうにも格段の言うべき言葉が思い浮かばず、感想が遅くなったんだが……と言い訳)
岡崎京子はこの時点では、他の作家とコンパチブルな「ワカモノのセータイ」を描き出す作家でしかなく、この「TAKE IT EASY」も、後期の「凄み」の滲み出る作品とは隔絶されてある。よく時代性をうつしたチャーミングな小品ではあるけど、そこにとどまる。
(だから、どうにも格段の言うべき言葉が思い浮かばず、感想が遅くなったんだが……と言い訳)
この状況にシンクロできるほどの「ワカモノ」であったなら、もうちょっとちがう感想が出てきたのかもしれないけどさ。
ファンなら。