Royal Guard
第6話 魔法●女リリカルなのはA's
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匿名ユーザー
は~る~か~そらひびいてる~。いの~り~は~~き~せ~き~に~~。
「えー、ロイガでは歓迎祭の出し物に演劇をやりたいと思います」
私は教壇からそう宣言した。
「な、ねん(ry」
「演劇?!」
「Why?」
リアクションはみんなバラバラで、だけど賛成とか反対のまえにどうしてっていうのが多いみたいだ。
しかし、そんなのはしったことじゃないもんっ。
だってこれは…。
「これは決定であって予定ではないので勘違いしないように」
ということだ。
「なんだー。決定かぁ。それなら安心だね」
熱たんをはじめ、みんなこってり騙されてる。
我がギルメンながらなんて単純。
「ちょ、みなさん騙されて…」
さすがせんせー。このからくりに気がつくとは。
しかし、そうくることはわかっているっ。
私は教卓に隠しておいたドクロ印のついたビンのふたをあけ、高速でせんせーの元へ行って中身の液体を口の中に注ぎこんだ。
「んぐ…ちょ…なにをしますか…って、これお酒じゃな…」
目標、完全に沈黙。
せんせーの弱点はお酒。いっぱいでかるくぽっくりといってくれる。
しかも。即効性。
「あああああ、レヴィさんっ!」
そして、次に気がつきそうなおぼちゃんがせんせーの看病についてくれたおかげで、このままこの話は決定しそうな流れになっている。
エルがカバリア島に住み始めてはや一年。
カバリア島にはこの歓迎学園しか学校がないため、必然的に同年代があほの子のように集まる。
その中でも気があった者たちが集まって、ギルドとよばれるサークルを作る習慣がつい半年ほど前からはやりだしていた。
このロイヤルガードもその一つ。
マスターはこのわたし!
超絶美少女魔法騎士、ガズエル!!
どこーーーーん!!
ダイナマンもびっくりな爆発が背後で起こる。
「ちなみに。演目も決まってます」
「さすが、える。伊達に敏捷振りじゃないな」
ロイガは基本的に敏捷振り――つまり、候。
「ロイガ戦隊そるれんじゃーをやります」
「ちょwwww」
そるたんがなにかに気づいたのかあわてだした。
さすが、勘がよいことでございますこと。
「主役で、そるピンクね。そるたん」
「あああああああ。やっぱりいいいぃぃぃ」
「自称大女優の力みせてもらうね保志」
「よっ、千の仮面をもつ少女!」
このそるたんこそ、メガロの北島マヤと呼ばれたねこなのだ。
昔はよく講演とかしてたんだけど、今は休養中。
ああぁ…女中のるとさんはかわいかったなぁ。
さて、うなだれてるそるたんは放っておいて先続けますか。
「次。そるブラックはいのくん」
「え、ぼく!?」
この央美フィルターのかかってる獅子はイーノ・ドゥーエくん。
詳細はかつあい。
「そるイエローは熱たん」
通称、ねつぼそこと熱暴走。ふたなりといううわさがちらほら。
「私はカレーですか」
黄色がカレー好きという設定って歴代で実は1,2回しかないんだよね。ガセ札がくがくぶるぶる。
「そるホワイトはりーや」
「らじゃ」
ホワイトってりーやいがいにありえないよね。
天空の花嫁とまでよばれてるし。
「んで、レッドはわたし!」
「そるれんじゃーなのに赤がえるとはこれいかに」
にのきゅんが素朴な疑問をぶつけてきた。
戦隊モノで赤といえばリーダーだもんね。
「赤が好きだから」
「把握」
みんなききわけがよくっておねーさん楽でいいわぁ。
「んで。謎の戦士、そるパープルはゆんさんね」
「私ですか」
「位置的にはガオシルバーなんで」
「……」
あれだ。見せ場ナシってやつ。
「悪の大幹部はおぼちゃん。その手下がせんせー。んで、首領はおかさま」
「おかさまいうな」
お華さまがふくれっつらになった。
ちょっとだけかわいいぞ、この。
おぼちゃんとせんせーの反応がない…って、そういえばさっき二人で出ていってたっけ。
「ねー、エル。私は?」
某姉がなんか言ってるけど無視。
「そいで、合体メカはふぅちゃんにやってもらいます」
「合体メカって…」
「クライマックスの盛り上がりはふぅちゃんとせんせーにかかってるんだからね。頼んだよ」
「むしろ巨大ロボの戦いってgdgdだよね」
「ごばちゃん、やる気そぐようなこと言わない」
「GYAAAAAAAAA」
防御振りの牛とか言うふざけたネイティブに必殺のアローをかましてとりあえず黙らせた。
魔法防御は紙だしね。ごばちゃんは。
「はるちゃんとしょーたろうくんは悪の組織に襲われる幼女ね」
「私もでるんですか」
物腰が鷹揚なこの羊こそ、白銀の星屑、乃木坂春香ちゃん。ロイガのアイドルであーる。
「うまくできるかな…です」
この萌え少女はロイガ最年少のしょーたろうくん。本名ELVANたん。
「やっぱり襲われるんならかわいい幼女がいいじゃない」
「メガネをかけて三つ編みならなおいいですね」
相槌をうつのはみぃちゃん。ロイガで一、二を争う腹黒…じゃなくて、毒舌家ポミィといったらこの人。
「みうたんとさきちゃんは雑魚戦闘員ね」
「セリフはイーだけか」
「もちろん」
深卯たんは乳が好き。咲来ちゃんはうさぎと能登が好き。以上、説明終わり!
「ねぇー、えるうううぅぅぅぅぅうううううう」
「ええい! うるさい! 一人ドップラーすんなっ」
「私。私の役はーー?」
この姉という生物はどうしてこんなにあつかましいのか。
少しくらい待てと子一時間。
「あんた。大道具係。ソロ活動で」
「やっちょー。大道具係だー! しかもソロだぞー」
我が姉ながらなんて脳みそがたりないことでしょう。
古文で言うところのいと脳みそたらずなりけり。
「って、んなわけあるかー!!」
おお。伝説の一人ノリツッコミ!
久しぶりに拝見した。
「残りのみんなは小道具係として各所でアイテム集めやってもらうと思うけど、例のごとくその場のノリと勢いで変更あるかもなので」
俗に言う仕様というやつだ。
果たしてこのメンバーでちゃんと演劇ができるのだろうか。
お客さんは来るのだろうか。
その答えは―――神のみぞ知る。
神さまと言ってもデン(ry