1.バックアップを取る
顔グラフィック(以下顔グラ)に関わるファイルをバックアップしておきましょう。以下に示す4つのファイルをコピーし、別フォルダにペーストするだけでOKです。
- D_FacPnt.s9
- G_FaceL.s9
- G_FaceS.s9
- G_FaceT.s9
抜擢武将の顔グラを変更する場合は、さらに下の4つのファイルもバックアップしてください。
- D_FcPtPK.s9
- G_FacLPK.s9
- G_FacSPK.s9
- G_FacTPK.s9
2.各種ツールをダウンロードする
顔グラの加工・変更に必要なツール(ソフトウェア)をダウンロードしましょう。
:顔グラをオリジナル画像に入れ替えるツール。下の「Ⅸ中華顔グラエディター」でも代用可能ですが、こちらの方が使いやすいと思います。
「三国志Ⅸテンプレ保管サイトPC版」
→「ツール類」→「三国志Ⅸ顔グラ変更ツール」の順にクリックして保存。
:ただしVista未対応なので、Vistaの人は「Ⅸ中華顔グラエディター」を使用しましょう。
:卵形の小窓(会話や一騎打ちなどで使用される)の位置を指定するためのツール。
(左)顔グラ(240*240) (中)小窓の指定位置 (右)ゲーム中での表示
このツールを使うことで、小窓の指定位置(白く光っている部分)を自由に動かすことが出来ます。
顔グラ(240*240)の顔が、小窓の中にきちんと収まるようにすると、ゲーム中で綺麗な表示になります。
「三国志IXツール解説サイト」
→「中華ツール置き場」→『GE』の順にクリックして保存。
:画像のトリミング(切り抜き)、リサイズ(拡大・縮小)、任意角度での回転、カラー調整などができるツール。
三国志Ⅸでは、 240*240・ 64*80・ 32*40の3種類のサイズ(大・中・小)の画像が必要になります。
このツールで原画を加工することで、必要な画像を用意しましょう。
「JTrim」
→「JTrim Version 1.53c (1284KB) 」の順にクリックして保存。
:三国志Ⅸの顔グラとして使うには、専用の256色パレットに合わせた画像に変換しないといけません。
JTrimで加工して作った大・中・小の画像に対し、Vixで減色処理を行うことで、顔グラとして使用可能になります。
(この処理を適切に行わないと、入れ替えの際にエラーが出たり、変な色になったりします)
「Vix」
→「ダウンロード」の順にクリックして保存。
:顔グラの抽出・置換ができるツール。三国志・信長の野望など、非常に多くのゲームに対応しています。
顔グラの置換をするだけなら、 いたけんさんツールや San9GEの方が使いやすいので、これは不要です。
ただし、抽出ツールとしては優秀なので、変更前の顔グラを保存しておきたいならダウンロードしましょう。
「三国志IXツール解説サイト」
→「中華ツール置き場」→『RPG Viewer30 build1024 by Van氏』の順にクリックして保存。
上記サイトにもありますが、「Microsoft Visual C++ 2008 SP1 Redistributable Package (x86)」が別途必要です。
こちらから
日本語版をダウンロードできます。 RPGViewerが起動できない場合、これをインストールしてみてください。
3.原画を用意する
顔グラとして使用したい画像を集めましょう。テンプレの顔グラスレ、いつも行く絵師のサイトやそのリンク、アンテナ、画像検索などを駆使して収集します。
ただし、動画として挙げる場合に公式以外のイラストを使う場合は、事前に許可を取っておきましょう。
絵師さんの中にはニコニコ動画自体をよしとしない人や、勝手に使われるのを嫌がる人もいます。
ドット絵を自分で打ち直すなどして修正する場合は、
EDGE
などのドット絵に特化したグラフィック編集ソフトがあるとやや楽かもしれません。
4.原画を加工する(前半)―トリミング&リサイズ―
三国志IXツール解説サイト
の「顔グラトリミング」を熟読した後、集めた原画を加工し、
3種類のサイズの画像を作りましょう。なお、再度編集したくなったときのために、原画もそのまま残しておくことをオススメします。
1.JTrimを起動し、原画を開きます。必要に応じて、上下・左右反転、回転、カラー調整などの処理を施します。
↓
2.原画から、顔グラ(大)として使用したい部分を「切り抜き」します。サイズは任意で、正方形にします。
(顔だけを切り出さず、バストアップにします。顔が大きすぎると、小窓の中に収まらなくなるためです)
↓
3.「切り抜き」した画像をを240*240のサイズに「リサイズ」し、BMP(ビットマップ形式)で保存します。
ファイル名の末尾には、_Lをつけるとよいです(Largeの意味)。
画像の仕上がりに不満があれば、好みのグラフィック編集ソフトで修正しましょう。
↓
4.原画から、顔グラ(中・小)として使用したい部分を「切り抜き」します。サイズは任意で、横4×縦5の比率の長方形にします。
(顔グラ(大)と異なり、こちらは顔だけを切り出した方がよいです)
↓
5.「切り抜き」した画像を64*80、32*40の2種類のサイズに「リサイズ」し、BMP(ビットマップ形式)で保存します。
ファイル名の末尾には、_S、_Tをつけるとよいです(それぞれSmall, Tinyの意味)。
画像の仕上がりに不満があれば、好みのグラフィック編集ソフトで修正しましょう。
(ボケ気味になるので、JTrimの「加工」→「シャープにする(強度はお好みで)」を推奨します)
↓
6.以上の3種類の画像ファイルを、1つのフォルダにまとめておきます。
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綺麗に加工するためのヒント |
- 素材は大きい方がいい
- 圧縮率の高いJPG画像は劣化が激しいため、できるだけ使用しないようにする
- 上下・左右反転や回転機能があると、結構便利
- 拡大は画像が汚くなることが多いため、できるだけ使用しないようにする
- 写真加工フィルタ(輪郭以外をぼかす・JPG効果除去など)があると、JPGを減色する際に便利
- 加工で修正しきれない場合、ドット打ちや塗りつぶしを駆使する
- 塗りつぶしの許容誤差を少しゆるくすると、ベタ塗りする際に楽
- 実際のプレイでは、少々の荒れは気にならない。(特に動画)修正も程々に
- 「顔近いwww」を防ぐため、顔だけを切り出さずに、バストアップくらいの大きさで切り出すと良い
- 画像の拡大縮小をする場合、ソフトウェアによっては「リサンプリング(再サンプリング)」を行なうとパレットが変更される事がある。再度減色し直すか、リサンプリングをOFFにすること
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5.原画を加工する(後半)―256色に減色―
三国志IXツール解説サイト
の「顔グラ減色」を熟読した後、前半で用意した3種類の画像を減色し、
三国志Ⅸの顔グラとして使用できるようにしましょう。
1. 三国志Ⅸ顔グラ変更ツール(いたけんさんツール)を起動し、「抽出」をクリックします。
阿会喃の顔グラ(三国志Ⅸ中で使用されているもの)が抽出され、BMPファイルとして保存されます。
なお、
三国志IXツール解説サイト
から、同じ画像をダウンロードできます。
(「顔グラ減色」→「いたけんさん顔グラツールから抽出した阿会喃画像.zip」とクリック)
↓
2.Vixを起動し、前半で用意した3種類の画像ファイルを選択します。
(選択のしかたが分からなければ、Vixのヘルプを参照してください)
↓
3.メニューバーから「画像」→「総合変換」を選択してクリックします。
↓
4.「出力」タブの「出力先」の「参照」をクリックし、256色に減色された画像を保存するフォルダを指定します。
どこでも構いませんが、元の画像が上書きされないように、現在のフォルダ以外にすることを推奨します。
(そうしないと、減色に失敗した場合にやり直しができません)
↓
5.「減色」タブを選択し、「減色を行う」にチェックして「256色」を選択します。
↓
6.「パレット選定の方法」の中から「他の画像からパレットを抽出」を選択し、
上で抽出した阿会喃の顔グラ(3種類ありますが、どれでもよいです)を「参照」で指定します。
↓
7.「OK」をクリックします。三国志Ⅸ専用の256色パレットに合わせて、減色処理がまとめて行われます。
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綺麗に減色するためのヒント |
- Vixで減色するとき、「誤差拡散の方法」はデフォルトの「なし」のままでも構いませんが、
「タイプA」や「タイプB」にすることで、結果が少しだけ違ってきます。好みで選択しましょう。
- Vixではなく、PhotoshopやYukariなどで減色しても構いません。これも好みで選択しましょう。
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以上で、三国志Ⅸで必要な顔グラが準備できました。
6.顔グラを置換する
新武将01(男)の顔グラ変更を例に挙げて、説明します。もちろん、他の武将の顔グラも、同様の手順で変更できます。
三国志IXツール解説サイト
の「顔グラ位置調節」も参照してください。
三国志Ⅸ顔グラ変更ツール(いたけんさんツール)の方が使いやすいですが、Vista環境では使用できませんし、
抜擢武将の顔グラ変更にも対応していません。その場合は、Ⅸ中華顔グラエディター(San9GE)を利用してください。
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「いたけんさんツール」による置換 |
1.三国志Ⅸ顔グラ変更ツール(いたけんさんツール)を起動し、武将選択で新武将01(男)を選択して、「交換」をクリックします。
↓
2.交換画像の四角の枠に、上で用意した3種類の画像をドラッグ&ドロップし、「OK」をクリックします。これで、顔グラが置換されます。
(ちなみに、新武将01(男)の顔グラは、新武将の性別が男でなくとも選べます。元画像に合わせて(男)という名称になっていますが、
実際には、男女どちらにも使用可能です)
↓
3.Ⅸ中華顔グラエディター(San9GE)を起動し、小窓の位置を調整します。新武将01(男)の顔グラは686にあります。
これをクリックし、右枠の中にある卵形の白いライトを適切な位置に持っていきましょう。それができたら、左上のメニューバーから
「文件」→「保存文件」の順にクリックして、変更を保存します。(新武将は686から785までです。800以降は抜擢武将になります)
(Windows7の場合、マイドキュメント\Koei以下に顔グラファイルができることがあるようです。
何度保存しても置き換わらない時はそのフォルダを一時的にリネームするなどして試してみてください)
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「San9GE」による置換 |
1.Ⅸ中華顔グラエディター(San9GE)を起動し、[686](新武将01(男)の顔グラ)をクリックします。
↓
2.右枠の大きい顔グラの上で右クリックし、「打开(O)」を選択した後、用意した画像(240*240)を読み込みます。中・小サイズの顔グラについても、同様にして、用意した画像(64*80、32*40)を読み込みます。
↓
3.上のメニューバーから「编辑(E)」→「替换(R)」とクリックすることで、画像が置換されます。
(手順2は、あくまでも置換したい画像を読み込んでいるだけです。手順3で、初めて実際に置換されます)
↓
4.複数の武将の顔グラを置換したい場合、上記1~3と同様の手順を繰り返します。
↓
5.「文件」→「保存文件」の順にクリックすることで、変更が保存されます。
これをしないと、これまでの作業が全て消えてしまいますので、必ず行いましょう。
↓
6.卵形の白いライトを適切な位置に動かし、置換した武将の顔がうまく収まるように調整します。
(複数の武将を置換している場合、全員を一度に調整しても大丈夫です)
↓
7.もう一度「文件」→「保存文件」の順にクリックし、変更を保存します。
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補足:史実武将の顔番号 |
Ⅸ中華顔グラエディター(San9GE)は武将名による指定ができません。史実武将の顔グラを置換する際は、
顔番号を先に調べておくと楽に出来ます。
1.三国志Ⅸ顔グラ変更ツール(いたけんさんツール)のフォルダを開いてください。
(持っていない人は、「2.各種ツールをダウンロードする」を参照して入手してください)
↓
2.「s9face.tbl」をリネームして、「s9face.txt」にしてください。
(いたけんさんツールも併用したい人は、「s9face.tbl」のバックアップを取っておくか、
デスクトップなどにコピーしたものを「s9face.txt」にリネームしましょう)
↓
3.「s9face.txt」をテキストエディタ(メモ帳など)で開くと、武将名-顔番号のリストが表示されるので、
顔を変更したい武将を探しましょう。武将名は五十音順になっていますし、Ctrl+Fで名前を入力してもいいです。
この番号は、そのままⅨ中華顔グラエディター(San9GE)で使用できます。
顔番号から武将名を調べたいときは、「s9face.tbl」をExcelで開き、昇順で番号を並べ替えると便利です。
(Excelが無い人は、OpenOfficeのScalcで代用できます)。
文字化けしている部分は、三国志Ⅸを起動させておけば正しく表示されます。
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変更前の顔グラの保存 |
「1.バックアップを取る」をきちんとしておけば、どれだけ置換しても元に戻せますが、
元の顔グラ(画像ファイル)を抽出して保存したい場合もあります。
そういうときは、RPGViewerを使用しましょう。武将全員分をまとめて抽出できます。
1.RPGViewerを起動し、「File」→「Open」→「Japan&Korea」→「KOEI」→
「Romance of the Three Kingdoms Series」→「Romance of the Three Kingdom 9」の順に選択します。
↓
2.メニューバーから「Export」→「Multi-File Export」を選択すると、別ウィンドウが開きます。
「Romance of the Three Kingdom 9」の左の+マークをクリックし、出てきたファイルのうち
「G_FaceL.s9」「G_FaceS.s9」「G_FaceT.s9」「G_FacLPK.s9」「G_FacSPK.s9」「G_FacTPK.s9」
の六つにチェックを入れます。
↓
3.「OK」をクリックすると、抽出画像の保存先を聞かれるので、適当な空フォルダを指定します。
↓
4.「OK」→「Start」とすると、武将全員(計836人)の顔グラが抽出・保存されます。
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中国語解説(余談) |
()内は、簡体字を新字体(日本で使われる文字)に変換した表記です。
- 打开(打開): 「開く」の意味。Open.
- 编辑(編輯): 「編集」の意味(日本語でも本来の表記は「編輯」です)。Edit.
- 替换(替換): 「交換」の意味。Replace.
- 文件 : 「ファイル」の意味。File.
- 保存文献 : 「ファイルを保存」の意味。Save file.
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7.顔グラが変更できたか、確認する
三国志Ⅸを起動し、新武将作成を選択してください。顔グラが差し替えたものに変わっているのが、確認できるはずです。
トラブルシューティング
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顔グラを置換しようとすると、エラーが出て失敗する |
置換の時点で失敗する場合、下のいずれかが原因である可能性が高いです。
- 画像のサイズが間違っている(240*240, 64*80, 32*40になっていない)
- 画像がBMP形式(ビットマップイメージ)になっていない
- 画像が256色になっていない(ビットの深さが8になっていない)
置換しようとした画像の上で右クリックして、プロパティを確認してください。
上のいずれかに当てはまる場合、原画の加工の段階でミスをしていますので、
上記の4,5の段階をやり直してみてください。
それでも原因不明な場合、症状と作業環境(OS、使用ツールなど)をできるだけ詳しく書いて、
コメントで質問してみてください。回答できる人がいるかもしれません。
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顔グラの置換はできるが、発色がおかしい |
発色がおかしくなるばあい、減色の時点でミスが生じている可能性が高いです。
256色に減色できていても、使用するパレットが三国志Ⅸのものと一致していないと、
顔グラを置換した段階で、おかしな色になってしまいます。
→ 上記5の手順で問題ないはずですので、もう一度やり直してみてください。
→ 使用ソフトのマニュアルとヘルプ(特にパレット関連)を熟読の上、減色をやりなおしてみてください。
- 原画自体が256色(使用パレット≠三国志Ⅸ用)の場合
→ 一度フルカラー(24ビット)に変換し、それから256色に減色しなおせば大丈夫です。
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具体的なやり方(Vix使用) |
1.Vixを起動し、原画すべてを選択します。
↓
2.メニューバーから「画像」→「総合変換」を選択してクリックします。
↓
3.「出力」タブの「出力先」の「参照」をクリックし、出力画像の保存フォルダを指定します。
↓
4.「減色」タブを選択し、「減色を行う」にチェックして「フルカラー(24ビット)」を選択します。
「OK」をクリックすると、原画がフルカラーに変換されます。
↓
5.必要に応じて、上記4(トリミング&リサイズ)を行います。
↓
6.上記5(減色)の手順にしたがって、256色(三国志Ⅸ専用パレット対応)に減色しなおします。
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それでも原因不明な場合、症状と作業環境(OS、使用ツールなど)をできるだけ詳しく書いて、
コメントで質問してみてください。回答できる人がいるかもしれません。
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それ以外の問題がある |
症状と作業環境(OS、使用ツールなど)をできるだけ詳しく書いて、
コメントで質問してみてください。回答できる人がいるかもしれません。
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