漢直「小ノ目」

2008-03-10漢直「小ノ目(はぶき)」


小ノ目は漢字直接入力(漢直)の1つで、無連想の1打鍵~3打鍵による日本語入力方式である。
今のところ実装はxyzzyで行っている。

実装は下の添付ファイルを参照されたい。

簡単な紹介


小ノ目は漢直で最も打鍵数を少なくするように文字を配置した規則および、その規則を作るプログラムである。日本語に用いる文字の種類は、1つの記事に500種はあり、日常的に用いる文字は3000種類を超える。しかし、その出現頻度は非常に偏っており、頻度の少ない字は、最も多い字の1/30000にも満たない。ということは、頻度順に打ちやすく文字を配置すれば、最も打ちやすい配列規則となる。小ノ目は、そのような考えに基づいた規則を半自動的に作ることができる。
付録した規則の場合、頻度表から計算された1文字当たりの平均打鍵数は1.71打鍵となっている。

この打鍵数は、参考にしかならないが、OASYSのキーボードを科学する。に載っている配列(漢字変換型)と比較すると、700×1.67=1197打鍵であり、親指シフトの次程度に少ない。また、変換作業は一切入らないので、入力中の負担はかなり抑えることが出来る。
また、ホームポジションでの打鍵数も頻度表から求められ、これは48.9%となっている。
ただし、これらの数値は、自分がよく使う文字列を打つ場合である。小ノ目に付属してある規則は、私の打った文章や、私の興味のある分野から作った頻度表を元にしてあるので、文章によっては平均打鍵数が2打鍵を超えることもある。

そのため、規則は使う人にあった頻度表から作ることが望ましい。その頻度表は漢字を直接登録するため、日頃自分が打っている文字列から作成することができる。頻度表作成にはkou氏の「もんじ」を利用すると良い。もんじの配布元は存在しないようなので、とりあえずここに置いておく。
頻度表が出来たら、小ノ目の関数で規則を作れる。xyzzyにある程度慣れていれば、簡単に作れるだろう。
新しい規則を覚えるには、とにかく練習するしかない。そのために、練習用の関数も用意してある。バッファ上の文字のキー配置を表示したり、打鍵にかかる時間を計測したり出来る。練習用の教材としては、頻度表の作成に用いた文章がそのまま使える。あるいは、読みたい文章を使って練習するのも良い。

小ノ目の目指す方向


「小ノ目」は無理があったので、現在は「息吹」に移行している。


「小ノ目」の問題点


ポジション変更は、既存の入力方法と切り替えながら入力しにくい。
特に、xyzzyでは左手とCtrlキーの位置関係が重要なため、他の機能を利用する際に大きな障害になってしまう。

配置が覚えられない。
全て頻度順に並べられた配置は、位置を予測できないため、1つ1つ覚えていかなければならない。
しかし、キーボードレイアウトが異なるため、そもそもイメージしにくく、1つずつ覚えるのも難しい。

「息吹」では、「小ノ目」で判明した問題点を見直し、
打鍵数の低減を図りつつ、配置の習得の容易さに配慮した設計を行っている。
最終更新:2011年09月21日 18:33