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フー・フローツ

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フー・フローツ

然りとて (さりとて)
うわ言は
成り損ねの夢に浮く

箱入りの世界に私語く声は (ささやく)
宛らリボンを解く指の床しさ (さながら)
兎角 毒もない花の毒にあてられ
雁字搦め でも此処に居たい

足元が
忽ち (たちまち)
沈んでいく
傍から がら がら
夢見心地なのに?

胸から生えゆく梯子から
きみ 心地よい泥濘を抜け出しなって言うから (ぬかるみ)
匙加減のない その強い目に
捩じまきが下手だねと笑って手掴んだ
灰を飲まされて 駆け抜けて


long ver.

然りとて (さりとて)
うわ言は
成り損ねの夢に浮く

箱入りの世界に私語く声は (ささやく)
宛らリボンを解く指の床しさ (さながら)
兎角 毒もない花の毒にあてられ
雁字搦め でも此処に居たい

足元が
忽ち (たちまち)
沈んでいく
傍から がら がら
夢見心地なのに?

胸から生えゆく梯子から
きみ 心地よい泥濘を抜け出しなって言うから (ぬかるみ)
匙加減のない その強い目に
捩じまきが下手だねと笑って手掴んだ
灰を飲まされて 駆け抜けて

甘い言葉や安寧の響きは
矢庭に きみの横顔で遮られる
信じてたものの弱さに悄気る暇も (しょげる)
宛がう気すら一摘みも無い

宵闇を
すんなり
焼き払う
そこから きら きら
怖いはずの月が

背なから剥がれる古い塵
きみ 線細い 長い指 光にまみれてく
匙加減の無い その柔い目で
捨てきれない残り香をまだ懐ってるね?って
襟正し 白を切り通す

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