&autolink(id=body)
目次
戦闘艦艇
戦艦
戦艦とは、一般に巨大な大砲と大型の船体を持った軍艦を指す。軍事的には、
- 8inch(20.3cm)以上の主砲を複数搭載
- 基準排水量1万トン以上
- 自艦が搭載する主砲に絶えられる装甲
を持つ艦と定義される。この定義は1922年のワシントン海軍軍縮条約によるもの(ただし最後の装甲に関しては特に明文化されたものではない)
戦艦は各国海軍の主力であり象徴であったが、WW2の真珠湾攻撃やマレー沖海戦で航空機の優位が確実なものとなると、航空機に比べ機動力・汎用性・費用などで劣ってしまう戦艦は非合理的とされ、一気に旧時代の存在と化してしまった。
WW2以後は空母が戦艦に取って代わることになるが、アメリカ合衆国はアイオワ級戦艦をベトナム戦争や湾岸戦争で予備役から復帰させた。
しかし同級は2006年に全艦退役したため、2009年現在、戦艦はどこの海軍にも存在しない。
前弩級戦艦(pre-dreadnoughts)
ドレッドノート級以前の戦艦を言う。
産業革命後の1859年、戦列艦を旧時代のものとする航洋装甲艦"ラ・グロワール"がフランスで建造された。しかしこの艦は装甲艦(甲鉄艦)に分類されており、いわば前々弩級戦艦と言える。前弩級戦艦の始まりにして初のbattle ship classとなったのは、1892年にイギリスで完成したロイヤル・サブリン級である。
同級はその後1906年にドレッドノート級が竣工するまでの間、各国近代戦艦の基礎となった。
弩級戦艦
1906年にイギリスで竣工したドレッドノート級、そしてそれを基準にした戦艦を言う。
+
|
詳細 |
ロイヤル・サブリン級に始まる近代戦艦は、少数の大口径主砲と多数の対水雷艇・近距離砲戦用の中小口径砲を舷側に備えるスタイルだった。
ドレッドノート級は20cm、15cmクラスの中口径砲を廃し中心線上に複数の大口径砲を搭載、主砲として統一させ、またバラバラだった射撃照準を一つの指揮装置で指揮するようにし、砲撃の効率(いわゆる斉射)、命中率、有効射程を格段に向上させた。これは第二次産業革命による各種技術の向上があって初めて可能となったものであった。
すべてが画期的だったドレッドノート級はその後、世界の戦艦のスタンダートとなり、日本においてもド級戦艦というのが一つの標準となった。
本級の完成によりその後各国はド級の30.5cm主砲を越える超弩級戦艦、~40.6cmクラスの超々弩級戦艦の開発に勤しみ、そしてついに超々々弩級戦艦として46cm主砲を搭載した"大和"が1941年に竣工することとなる。
|
+
|
ドレッドノート級戦艦性能 |
名前 |
ドレッドノート級戦艦(HMS-Dreadnought) |
開発国 |
イギリス |
登場時期 |
1906年12月2日竣工 |
全長・幅・喫水 |
161.6m・24.9m・7.9m |
主な兵装 |
Vickers社製 12inch(30.5cm)Mk.10 50口径連装砲5基 |
|
Mk.1 QF 12pounder(12ポンド:7.6cm)18cwt(cwt:hundred・weight)50口径単装砲27基 |
|
18inch(45cm)魚雷発射管5門(恐らく水中発射管) |
基準・満載排水量 |
18,420・21,845t |
速力 |
21kt |
航続距離 |
6,620海里/10kt |
乗員 |
773名 |
機関 |
Babcock&Wilcox式石炭・重油混焼水管缶ボイラー18基 |
|
Parsons Marine Steam Turbine Company社製直結蒸気タービン4軸、22,500hp |
燃料 |
重油、石炭併用。各々2,900t、1,120t |
備考 |
開発提唱者はあのフィッシャー提督。なお同型艦は無い |
参考 |
Wikipedia |
|
超弩級戦艦(Super Dreadnoughts)
ドレットノート級が搭載する12inch(30.5cm)を越える主砲を搭載した戦艦を言う。艦種としての区別ではない。
基本的に12inch以上の主砲を搭載している戦艦はすべて超弩級戦艦と呼ばれるが、後年さらに大口径の砲を搭載するようになった戦艦を"超々弩級戦艦""超々々弩級戦艦"と区別する事もある。この場合、超弩級戦艦が~15inch(38.1cm)未満。超々弩級戦艦が15~16inch(40.6cm、41cm)、超々々弩級戦艦を18inch(45.7cm、46cm)と呼ぶ事が多い。
+
|
オライオン級戦艦、長門級戦艦、大和級戦艦性能 |
名前 |
オライオン級戦艦オライオン(Orion class battleships-HMS Orion) |
開発国 |
イギリス |
登場時期 |
1909年1月竣工 |
全長・幅・喫水 |
177.0m・26.8m・7.3m |
主な兵装 |
13.5inch(34.3cm)Mk.5 45口径連装砲5基 |
|
4inch(102mm)Mk.7 50口径単装砲16基 |
|
21inch(533mm)水中魚雷発射管3門 |
基準・満載排水量 |
22,200・25,870t |
速力 |
21kt |
航続距離 |
6,730海里/10kt |
乗員 |
750~1,100名 |
機関 |
蒸気タービン18基4軸、27,000hp |
備考 |
同型艦は4隻。計画では12インチ砲だったが変更され、その結果最初の超弩級戦艦となった |
参考 |
Wikipedia |
名前 |
長門級戦艦長門(長門型戦艦長門) |
開発国 |
日本 |
登場時期 |
1920年11月15日竣工(1936年大改装) |
全長・幅・喫水(改装前) |
215.80m・28.96m・9.08m |
全長・幅・喫水(改装後) |
224.94m・34.60m・9.49m |
主な兵装 |
四一式41cm45口径連装砲4基 |
|
四一式14cm50口径単装副砲20門(改装後は18門) |
|
7.6cm40口径単装高角砲4基(改装後は12.7cm40口径連装高角砲4基) |
|
三年式機関銃(機銃)3丁(改装後は7.7mm3丁、25mm連装10基、40mm連装2基。1944年にはさらに増強) |
|
53cm魚雷発射管水中4門 水上4門(改装後は撤去) |
基準排水量 |
32,720t(改装後は39,130t) |
速力 |
26.5kt(改装後は24.35kt以上) |
航続距離 |
8,650海里/16kt(改装後の性能) |
乗員 |
1,333名(改装後は1,368名) |
機関 |
ロ号艦本式専焼缶15基、混焼缶6基(改装後はロ号艦本式大型4基、小型6基) |
|
艦本式タービン4基4軸 80,000shp(改装後は82,000shp) |
燃料 |
陸奥は重油のみだったが長門は石炭、重油併用。量はそれぞれ1,600t 3,400t(改装後は57.8t 5,600t) |
艦載機 |
水上偵察機及び弾着観測機3機 |
備考 |
当時の日本人には大和より馴染み深く、長らく日本海軍の顔だった |
参考 |
Wikipedia |
名前 |
大和級戦艦大和(大和型戦艦大和) |
開発国 |
日本 |
登場時期 |
1941年12月16日竣工 |
全長・幅・喫水 |
263.0m・38.9m・10.4m |
主な兵装 |
46cm45口径3連装砲3基(九四式四十糎砲) |
|
15.5cm60口径3連装砲塔4基(1943年12月第二次改装後は2基) |
|
八九式12.7cm40口径連装高角砲6基(第二次改装後は12基) |
|
九六式25mm3連装機銃8基(徐々に増強され1944年末第四次改装終了時は52基) |
|
九六式25mm単装機銃26基(第二次改装時に装備。第四次改装時2基) |
|
九三式13mm連装機銃2基 |
基準・満載排水量 |
65,000・72,809t |
速力 |
27.46kt |
航続距離 |
7,200海里/16kt |
乗員 |
2,500~3,332名 |
機関 |
ロ号艦本式缶12缶 艦本式タービン4基4軸、153,553hp |
燃料 |
重油6,300t |
艦載機 |
水上偵察機及び弾着観測機6機 |
備考 |
実は資料が少なく、実態がよくわかっていない戦艦の一つ |
参考 |
Wikipedia |
|
巡洋戦艦
戦艦クラスの主砲を搭載するが、戦艦の定義の一つである「自身の搭載砲に耐えられる装甲」を削り、代わりに速力を求めたものを言う。
高速戦艦と度々間違われるが、高速戦艦は装甲も持った上で高速なものを言う。
元々は装甲巡洋艦から発展したもので、これに速力で同等かつ確実に撃破できる火力を備えさせた、いわば装甲巡洋艦駆逐艦とでも言うべきものが巡洋戦艦となった。
+
|
詳細 |
WW1、1914年12月8日のフォークランド沖海戦及び1915年1月24日のドッガー・バンク海戦の両海戦では、両方とも巡洋戦艦が撃沈されなかったのに対し装甲巡洋艦(と巡洋艦)は撃沈されてしまったことで、装甲巡洋艦が時代遅れであることと巡洋戦艦の有用性が世界に知らしめられた。
しかし1916年5月31日に発生したユトランド(ジュットランド)沖海戦で巡洋戦艦は大きな被害を受け、装甲不足が露呈した。この後に建造を予定していた巡洋戦艦は大きく計画を変更せざるを得ず、また既存の巡洋戦艦は改装が行われ一部は速力が低下したことからただの戦艦となった。このような同海戦の教訓を取り入れたタイプの戦艦・巡洋戦艦をポスト・ジュットランド艦とも呼ぶ。
WW2までにアメリカやロシアも巡洋戦艦の建造は計画したが、しかし前者はワシントン海軍軍縮条約、後者は1917年のロシア革命により中止した。結果、巡洋戦艦と呼べるものを保有できたのは日本、イギリス、ドイツの三国のみとなった。
WW2では各国ともこれら巡洋戦艦は活躍し、また大日本帝国海軍の金剛級はその快速などから恵まれなかった同海軍の戦艦の中では最も活躍を見せたが、こうした巡洋戦艦はほどんとが撃沈されてしまった。
|
航空戦艦
大口径艦砲を搭載し、最低軽空母レベルの艦載機搭載能力を持つ戦艦を航空戦艦と言う。ただし航空戦艦という種別があるわけではない。
一般には前部を砲塔を持つ甲板、後部を飛行甲板とし、水上機や艦載機をカタパルトで射出させるもの、或いは戦艦の両脇に空母を装着した三胴型がイメージされる。
航空機の発達に伴い各国で航空戦艦が考えられたが、大日本帝国を除いて着工にすら至らなかった。
+
|
詳細 |
大日本帝国海軍の戦艦伊勢と日向は唯一見ることの出来た航空戦艦だがしかし、両艦とも改装によりなったもので、また実戦での航空戦艦としての運用が無いため、実質的な航空戦艦というものは完成されなかったと言える。
またロシア海軍のキエフ級はその排水量を考えると旧戦艦に匹敵するが、現代における分類はあくまで航空巡洋艦(重航空巡洋艦)である。
実際には航空戦艦は戦艦としても空母としても中途半端な存在で、軽空母2隻を作った方が遙かに合理的かつ効率的であることは言うまでもない。
しかしその外見から一種の万能艦と捉えられることがよくあり、火葬戦記ではハリアーを搭載したりで大活躍する。
|
- ポケット戦艦(Pocket battleship、豆戦艦)
WW1後のベルサイユ条約制限下でドイツが開発した、重巡洋艦と戦艦の中間に位置するドイッチュラント級装甲艦を指す。
ポケット戦艦の異名を持つが実際のドイツ海軍では装甲艦(Panzerschiff)に分類され、後に重巡洋艦に分類し直している。
ドイッチュラント級装甲艦は条約制限である基準排水量1万トン以内に収めるため、当時としては最新技術であるディーゼルエンジンや電気溶接を取り入れるなどし、結果として1万トンをオーバーしたものの結果として航続距離の増加などの効果をもたらした。
このような装甲艦のメリットとしては、巡洋戦艦と同様に純粋な巡洋艦に対する火力の優勢、戦艦に対する速度での優勢などが挙げられる。デメリットもまた同様だが、ドイツは通商破壊戦に使うことで最大限その能力を引き出した。
+
|
ドイッチュラント級装甲艦ドイッチュラント性能 |
名前 |
ドイッチュラント級装甲艦ドイッチュラント(Deutschland class cruiser Deutschland) |
開発国 |
ドイツ |
登場時期 |
1933年4月1日竣工 |
全長・幅・喫水 |
185.9m・21.6m・7.4m |
主な兵装 |
28.3cm52口径3連装砲2基 |
|
15cm55口径単装砲8基 |
|
8.8cm78口径連装高角砲3基 |
|
20mm機関砲単装10門 |
|
21inch(533mm)水上魚雷発射管4連装2基 |
基準・満載排水量 |
12,100・16,200t |
速力 |
28.5kt |
航続距離 |
8,900海里/20kt |
乗員 |
1,150名 |
機関 |
Maschinenfabrik Augsburg Nürnberg AG社製9気筒V2ディーゼルエンジン8機2軸、52,050hp |
艦載機 |
Ar196水上機 2機 |
備考 |
WW2勃発後、リュッツォウ(Lützow)に改名 |
参考 |
Wikipedia |
|
航空母艦
航空母艦とは、一般には最上甲板を滑走路とする動く空港機能を持つ軍艦を指す。
史上最大の軍艦であるニミッツ級を以てしても、B-52を発艦させることは不可能だと言える。
商船団や小艦隊を護衛するため、特に対空・対潜警戒網を築くために大量建造された小型空母。商船空母、MACシップ(Merchant aircraft carrier)と混同しやすいが後者は民間人が主に運用する。
商船や輸送船の改造または商船構造を採用し、武装や速力などは極力抑えられとにかく安く早く造れるよう簡易軽量な設計となっている。
WW2以後は航空機の大型化に伴い能力が不足していったが冷戦初期ごろまで輸送艦や対潜ヘリ空母として運用されたものも少なくない。
+
|
カサブランカ級航空母艦性能 |
名前 |
カサブランカ級航空母艦(CVE-55~104(ACV、AVG、AKV、CVHE、CVHS、CVU、LPH) USS-Casablanca) |
開発国 |
アメリカ |
登場時期 |
1943年7月8日1番艦竣工 |
全長・幅・喫水 |
156.1m・19.9m・6.9m |
主な兵装 |
38口径5inch(12.7cm)単装砲1基、Bofors社製40mm機銃16門(または20mm機銃20門など) |
基準・満載排水量 |
7,800・10,400t |
速力 |
19kt |
航続距離 |
10,200海里/15kt |
乗員 |
860名(航空要員が含まれるかは不明) |
機関 |
3段膨張式蒸気機関(タービン)2基2軸、9,000hp |
艦載機 |
28機(内訳は任務により異なる) |
備考 |
時代や任務により装備などは異なる。週間空母絶賛発売中! |
|
決してドメル艦隊に配備された戦闘空母のように、甲板が回転して砲塔が表れるような空母ではない。
2008年現在、世界で空母を有するのは、
- 大型・中型空母:アメリカ12隻、フランス1隻、ロシア1隻
- ヘリ空母・軽空母:イギリス3隻、イタリア2隻、スペイン1隻、ブラジル1隻、タイ1隻、インド1隻、日本1隻
現代において空母は通常戦力では最大級の強さを誇るとされ、特にアメリカの空母群に匹敵する戦力は核ぐらいしかない。
しかし非常に強力だがその分のコストは馬鹿にならず、フランスでは空母維持のために海軍予算が取られ海軍が弱体化している。
一方でVTOL機や多数のヘリを搭載できる軽空母は比較的安価なことから所有している国は多い。しかし特に中進国で保有しているほとんどは戦力としてより空母の持つもう一つの面、権威や示威としてものが大きい。また空母を持つことは一種のステイタスであり、これが理由で保有しているということもある。無論まったく戦力にならないわけではないが、そのコストを考えるとステイタスとして持つのは非常にリスクが高い。
2012年までに中国は空母就役を予定している。これは中国の考える海上防衛線を守る為ともアメリカの機動艦隊に将来対抗するためとも言われているが、一方で中国海軍の将校が
「空母を持つのは軍事大国の夢だ」
とぶっちゃけてしまった。共産党が同様の方針とは限らないが、中国は古来より大国としてのプライドを大事にしていることからも、この将校の言うことが間違っているとは言い切れない。
欧州ではEU全体としての艦隊構想があり、各国が1隻程度しか空母を持っていなくても問題はない。
ロシアでは2020年頃までに空母建造を予定しているとされ、空母艦隊の復活を狙っているかもしれない。
日本では軽空母以上の空母は、専守防衛の方針であり予算も限られ、海外領土もない以上意味がないとされる。
空母にかかる費用を思えば通常の護衛艦と対潜哨戒ヘリを増やし、潜水艦を増やし、空自の戦闘機を増やす方がはるかに効果的。
そもそもまともな陸上航空戦力に、アメリカレベルにもならない空母艦隊では太刀打ちできない。
書きかけ
巡洋艦
- 大型巡洋艦(超甲巡)
- 重巡洋艦
- 軽巡洋艦
- 航空巡洋艦
- 装甲巡洋艦
- 防護巡洋艦
- 仮装巡洋艦
- ミサイル巡洋艦
- ヘリコプター巡洋艦
駆逐艦
嚮導艦(Flotilla leader)とは、駆逐艦隊を指揮する指揮艦。軽巡洋艦や大型駆逐艦がその任務を負い、特に駆逐艦のものは嚮導駆逐艦(Destroyer leader)と呼ばれる。
19世紀後半から20世紀初頭にかけての頃は軽巡洋艦などをそのまま利用してきたが、任務の多様化や駆逐艦の速力強化に伴いこれに対応できる艦が必要となった。
WW1の頃にイギリスで開発され、フランスやソ連でも建造されたが、駆逐艦そのものの性能が向上すると徐々に廃れていき、WW2の後期には建造されなくなっている。
- 汎用駆逐艦
- 重雷装駆逐艦
- 防空駆逐艦
- 対潜駆逐艦
- 護衛駆逐艦
- 小型駆逐艦
- 輸送駆逐艦
- 戦時型駆逐艦
- 現代の駆逐艦
フリゲート
戦列艦の一種。元々は17世紀頃に登場した小型・高速の大漕船(ガレー船)を指し、後に戦艦・巡洋艦へと発展し姿を消した。
+
|
詳細 |
しかしWW2近くになるとドイツのUボート群に対抗するべくイギリスはまずコルベットを復活させた。しかしコルベットでは小型すぎ外洋での船団護衛では使えないため、より大型の艦としてフリゲートが復活することとなった。同時期では大戦後期の日本の海防艦が相当するとされる。
今日の世界では一般的に駆逐艦より小型のものを指すことが多いが、アメリカは駆逐艦と巡洋艦の中間艦種として採用している。
フリゲートに相当する日本語は「巡航船」「航洋護衛艦」「海防艦」「軽戦艦」などがあるが、明確に定められていない。
個人的には主な目的が船団などの護衛であることから「護衛艦」。巡洋艦の前段階に当たる「巡航艦」。造語で「海衛艦」「汎活艦」「軽快艦」「快速艦」「機動艦」などを提唱したり。
|
小型艦
コルベット
沿海域戦闘艦
Littoral combat ship、LCSと言う。OHP級フリゲートの後継でもある。
開発当初はFast Sea Frameという艦種で実験艦『FSF-1 Sea Fighter』が建造されたが後にLCSに改称され、『LCS-2 Independence』が現在建造中。
+
|
詳細 |
本来は次世代巡洋艦と次世代駆逐艦のみの建造を予定していたアメリカだが、911を受け計画を変更、新たに小型低コストの汎用艦を加えた。
本艦種の元となったFSFは、アメリカ海軍将校が発表した論文のもので、いわばライト級ボクサーのように敵性沿海域に侵攻し、無人偵察機を始めとする高度に自動化された兵装を駆使して比較的安全に任務達成をする、母艦的でまたイージスに代表されるような艦隊システムを最大限取り入れた構想を元としている。一方でこの構想には比較的多数の運用が求められる。
新しい艦種ということもあり設計方向が完全に決められたわけではないが、主に「低コスト」「低驚異目標への対処」「艦載機の運用」が求められている。
アメリカでは計55隻の建造が予定されているが、一方で低コストが売りのはずが度々予算超過をしてしまい、3億ドル近くにまで膨れあがってしまっている。とはいえ量産段階に入れば落ち着くのではないだろうか?
アメリカ以外でも世界各国で同様の艦種が建造中。しかし多くの場合はフリゲートやコルベットとなっている。
|
+
|
フリーダム級沿海域戦闘艦、インディペンデンス級沿海域戦闘艦詳細 |
名前 |
フリーダム級沿海域戦闘艦(LCS-1 USS-Freedom) |
開発国 |
アメリカ |
登場時期 |
2008年11月8日竣工 |
全長・幅・喫水 |
115.3m・17.5m・3.7m |
主な兵装 |
Mk110 57mm速射砲単装1門 or NETFIRES社製PAM(Precision Attack Missile)対水上戦闘用モジュール |
|
12.7mm機銃2基、RIM-116RAM 21連装1基、Mk50短魚雷、30mm機関砲(恐らくCIWS、オプション?) |
基準・満載排水量 |
2,135・2,862t |
速力 |
45kt |
航続距離 |
3500海里/18kt |
乗員 |
中核要員15~50名+作戦要員75名 |
機関 |
CODAG方式、Rolls-Royce社製 Marine Trent30ガスタービン2基、Colt-Pielstick(Fairbanks-Morse)社製ディーゼル2基 |
|
Rolls-Royce社製ウォータージェット推進機構4基、113,000hp |
艦載機 |
MH-60R/S 2機、MQ-8 3機 |
艦載艇 |
無人遠隔水上艇、無人遠隔掃海艇、無人遠隔潜水艇 |
備考 |
単胴型船体を持つ。競合相手のLCS-2より低コスト。機雷掃海能力を持つ |
参考 |
Wikipedia |
名前 |
インディペンデンス級沿海域戦闘艦(LCS-2 USS-Independence) |
開発国 |
アメリカ |
登場時期 |
2009年竣工予定 |
全長・幅・高 |
127.4m、31.6m、4.5m |
主な兵装 |
Mk110 57mm速射砲単装1門、12.7mm機銃4丁、SeaRAMシステムRIM-116RAM 11セル |
|
Mk41 VLSモジュール(任務ごとに選択搭載) |
基準・満載排水量 |
2,176t・2,784t |
速力 |
47kt |
航続距離 |
4500海里/20kt |
乗員 |
40人 |
機関 |
CODAG(ガスタービン2基、ディーゼル2基)方式ウォータージェット推進4基、格納式アジマススラスター |
艦載機 |
MH-60R/S 2機、MQ-8 3機 |
艦載艇 |
不明 |
備考 |
三胴船体(トリマラン船体)を持つ。競合相手のFCS-1より甲板面積や広大な格納庫などで優れる |
参考 |
Wikipedia |
|
砲艦(砲艇)
近海沿岸部や大型河川、湖ほか内水などで活動する軍艦。英語圏では砲艦とはせず、Gunboat=砲艇と称するが、日本では大型のを砲艦、小型のを砲艇としている。特に河川用の砲艦は河川砲艦と言う場合もある。
+
|
詳細 |
設計は大きく、有事用の重武装タイプと平時用の軽武装で外交応接・指揮通信重視の動く領事館的タイプとに分かれる。
砲艦外交の語源にもなったように外地(占領地・租借地)や植民地で小型の汎用艦として示威行動・治安維持活動を行ったり、特に重武装タイプは小型の汎用艦艇として海防艦的役割を担い、沿岸警備や港湾警備、哨戒活動などを行った。
大型のものでもせいぜい駆逐艦程度しかなく、重武装と言っても軽巡洋艦程度でしかない。また外洋航行を考えられたものではなく(実際には植民地への回航や、有事は哨戒艦として広大な範囲で活動できるよう比較的長大な航続距離を持たせたりもしたが)、現地で建造されることが多かった。しかし外交儀礼的特性が重視されるため、治外法権を有する軍艦であり、また艦長は駆逐艦より格上の将校(少将クラス)が乗船している。しかし見た目は小型艦のため、駆逐艦が砲艦の艦長を格上とは知らず、非礼を働いてしまって後に慌てふためいたというエピソードもある。
近年の砲艦はミサイル艇や警備艇などを用いるタイプと、ヘリ甲板や医療設備を備え、災害時や平時の医療活動を行うようなタイプがある。
|
+
|
性能 |
名前 |
|
開発国 |
|
登場時期 |
|
全長・幅・高 |
|
主な兵装 |
|
基準排水量 |
|
速力 |
|
乗員 |
|
機関 |
|
備考 |
|
参考 |
|
|
小型艇
海防艦
潜水艦
- 通常動力型潜水艦
- 原子力潜水艦
- 戦略潜水艦
- 特殊部隊支援運用潜水母艦
- 潜水空母
- 輸送潜水艦
- 特殊潜航艇
普通の潜水艦と比較し小型で潜航深度、武装、速力などあらゆる面で劣る小型潜水艇。可潜艦艇に近い。
特殊部隊や工作員の密入国や連絡を行うほか、大型潜水艦などの母艦に搭載され停泊地を襲撃するなどしている。攻撃方法は魚雷や工作員が直接爆弾を敵艦の船底にセットするなど。
日本では1942年5月30日のシドニー湾攻撃のイメージから特攻兵器のような扱いを受けるが、特殊潜行艇はイタリアやイギリスなどでも運用され戦果を上げており(1943年9月22日のドイツ戦艦ティルピッツ攻撃など)、無論特攻兵器などではない。しかし最終的に旧日本海軍が特攻兵器として海龍を建造するなどしていることなどから、そう言われても仕方がない。
可潜艦とほぼ同義。
初期の潜水艦はほとんどこの状態。特殊潜行艇など潜水時間が短いものをこう言ったりする場合もある。
また麻薬密売組織が密貿易のために可潜艦を造ったり、民間人が趣味で造ったりしている。
一番上へ戻る
揚陸艦
- 戦車揚陸艦
- 貨物揚陸艦
- ドック型揚陸艦
- ドック型輸送揚陸艦
- ヘリコプター揚陸艦
- 強襲揚陸艦
- 揚陸指揮艦
- 揚陸艇
機動艇
支援艦艇
輸送艦
- 輸送艦
- 輸槽艦
- 輸送船
- ROROコンテナ船
- MPF(Maritime Prepositioning Force)輸送船
- 戦時標準船
補給艦
掃海艦
工作艦
測量船
気象観測艦
調査船
海洋調査船
- 水路調査船
- 海洋学調査船
- 漁業調査船
- 海洋観測艦
- 極地調査船
- 潜水調査船
- 地球探査船(地球深部探査船)
- 資源探査船
潜水艦救難艦
病院船
練習艦(訓練艦)
多用途支援艦
試験艦(実験艦)
砕氷艦
特務艦艇
特設艦艇
特設艦艇は、主に民間船舶を戦時に徴用し軍籍としたものを言う。
貨物船を輸送船とする他、大型漁船を沿岸哨戒艇としたり、海防艦や駆潜艇、病院船や電纜敷設艦など、特に後方支援任務はほとんど経験していると言っても過言ではない。
+
|
詳細 |
大日本帝国は平時から速力や船体の大きさに優れた民間船の建造に補助金を出すなどし、戦時にはこれら船舶を徴用・改装し任務に当たらせた。こうした民間船舶から改装されたものでは飛鷹型空母などが有名。しかし一方で漁船改装の哨戒艇(監視艇)など、元々客船構造であり武装も貧弱(機銃や爆雷などを搭載し比較的重武装だが、当然本格的な戦闘ではほぼ無意味)特に空母などはともかく輸送船や小型艇は多くの被害を出した。
英国ではWW1時のUボートによる通商破壊戦に対抗し、"Qシップ"と呼ばれる武装商船を投入したが、これはドイツが浮上砲撃を止め魚雷による無制限潜水艦作戦を行うようになってからは廃れていった。WW2では高角砲や爆雷投射機、さらに射撃指揮装置まで備えた大型の"特設防空艦"を投入した。沿岸型の小型船ですら射撃指揮装置こそないものの複数口径の機銃を装備させるなど、日本とは比較にならない武装を施している。
またこうした特設艦艇でも特に囮船と呼ばれるような船団護衛タイプのものは、中立国国旗を掲げたり軍人も民間船員を装うなど仮装巡洋艦と大差ない。(なお戦闘時には国旗を替え軍艦旗を掲げるなどし、一応国際法に則るようにしていたとされる)
|
- CAMシップ(Catapult Aircraft Merchantman)
WW2で護衛空母(MACシップ、商船空母)が充足するまでの間、船団護衛を行った対空任務の航空機搭載船舶。
+
|
詳細 |
カタパルトと数機の航空機を搭載し、敵機来襲時にはこれで迎撃した。しかしカタパルトのみで着艦設備はなく、また搭載機も水上機ではないためクレーンでの回収もできなかった。射出後の搭載機は付近の飛行場に着陸するか着水しパイロットだけ救出され機体は処分されるなど、基本的には使い捨てのものだった。
着水時の衝撃で怪我を負ったり、燃料不足で墜落するなど多くの犠牲は伴ったが、護衛空母の登場までの間、英国船団を守り続けた。
パイロットや整備員は軍人だが船員はすべて民間人というのが特徴で、迎撃時も民間船の旗を掲げていた、あくまで武装した民間船という扱いになる。同様のものにFighter Catapult Shipがあるが、こちらは軍人が扱う軍艦。
|
- MACシップ(Merchant aircraft carrier)
WW2でドイツ航空機や潜水艦による通商破壊戦に対抗するため、全通飛行甲板と航空機を搭載した英国の輸送船。
護衛空母と混同しやすいがこれはCAMシップの発展系と言えるもので、航空機運用員以外は民間人が運用しまた元の貨物船としての能力も残されている、現代で例えれば耐熱甲板とスキージャンプを備えたF-35B搭載の民間人運用おおすみ型輸送艦。
護衛空母が投入されるようになるとその役目を終えた。
一番上へ戻る
特殊艦
アーセナルシップ
その他艦艇
- 交通船
- 警察船舶
- 消防船舶
- 漁業取締船
- 浮きドック
航空機
空母艦載機
空母艦載機は基本的に海軍に所属する航空隊である。これは陸軍と同じく自前の航空隊でなければ指揮系統に不都合があることなどが理由。
カタパルトやスキージャンプがあっても固定翼機の運用は垂直離着陸機でもなければ軽空母では難しく、最低でも全長250m程度の滑走面が必要とされることや、またまともな航空戦力としては50機程度は欲しいことなどから、固定翼の非垂直離着陸機は大型ないし中型の空母で運用される。
空母艦載機は発着艦での足回りの負荷や格納の関係から大きさに制約があり、同様に作られた陸上航空機に対し大きく性能で劣る。
戦闘機
戦闘攻撃機
爆撃機
偵察機
早期警戒機
空母機動艦隊において最も重要なのが早期警戒能力の確保で、一時期は早期警戒ヘリが開発されたがペイロードや上昇限界、滞空能力などからヘリでは役不足であることがわかり、現在でも早期警戒ヘリの開発はロシアなどでされているものの、満足な性能を得るには固定翼機であることが一つの条件となっている。
電子戦機
対潜哨戒機
救難機
多用途機
輸送機
連絡機
練習機
飛行艇
- 汎用飛行艇
- 救難飛行艇
- 輸送飛行艇
- 哨戒飛行艇
- 対潜哨戒飛行艇
水上機
- 水上戦闘機
- 水上攻撃機
- 水上偵察機(対潜機)
- 弾着観測機
- 連絡機
無人機
その他航空機
艦艇装備品
艦載砲
機関砲
誘導弾
- 艦対空ミサイル
- 艦対艦ミサイル
- 艦対潜ミサイル(対潜ロケット)
- 艦対地ミサイル
- 巡航ミサイル
- 弾道ミサイル
- 携行対空誘導弾
魚雷
対潜兵器
携行火器
掃海具
艦載設備
生活需品
娯楽用品
現代海上自衛隊には標準装備という噂。もちろん私物。
富士見ファンタジア文庫、電撃文庫、スニーカー文庫など護衛艦ごとに種類や品揃えは異なる。
弾薬
信管
砲弾
- 照明弾
- 曳光弾
- 三式弾
- テレスコープ弾
- 調整破片弾
- 通常弾
- 徹甲弾
- 榴弾
- 対空弾
- 高性能多目的弾
- 長距離精密誘導弾
爆弾
- 爆雷(対潜爆弾)
- 機雷
- 空対艦ミサイル
- 航空対潜魚雷
情報・器材
- レーダー
- 射撃管制システム
- 防空システム
- イージスシステム
海兵隊
最終更新:2009年01月13日 18:39